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名古屋人は何でも味噌をかける!? 偏見を覆すべく「つけてみそかけてみそ」に裏取りしてきた

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どうも、名古屋生まれ名古屋育ち。ジモコロ編集部の加藤です。

今回、ぼくは名古屋への偏見を払拭すべくキーボードを叩かせていただきました。

 

関東人の偏見 

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まずは、千葉県出身の関東人であるジモコロ編集部・ARuFaに名古屋のイメージを聞いてみました。

f:id:ryo_kato:20160329154609p:plain「名古屋の人って何にでも味噌かけませんか?とんかつはソースで食べたいし、なんならいいとんかつであれば塩でいきたいくらいです。なんでもかんでも味噌味噌って、舌がおかしいんじゃないですか?

 

関西人の偏見

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次は兵庫県出身の関西人・ギャラクシーにも聞いてみました。

f:id:ryo_kato:20160329154606p:plain「おでんを味噌で食べるんでしょ? ダシの味が台無しじゃないですか! 薄味文化の関西人には、おでんを甘くするってのは本当に無理ですね…。何にでも味噌をかけるってのは完全にアウトですわ」

 

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うるせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!

何にでも味噌かけるわけねぇだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!!!!!!!!!!

普段はとんかつソースで食うし、むしろ塩で行くときもあるわ!!!! あんまりおいしくないとんかつでも、味噌かければ一定以上の味にはなるだろが!!!!!!!!

おでんかてダシの味を楽しむわ!!!!!! おかずで食べるときに味噌で濃くするくらいじゃ!!!!!!

とんかつとかおでんとかの極端な例出して、"何にでもかける"ってなるわけねぇだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!

 

名古屋=味噌の認識強すぎ問題

名古屋といえば味噌…という認識でいらっしゃる方も多いと思いますが、味噌カツだったり味噌煮込みうどんだったり、八丁味噌だったりと、イメージ通り名古屋には味噌の名物が多いです。

しかし、そうだとしても「名古屋の人ってなんでも味噌つけるんでしょ?」という偏見はやめませんか?

 

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そんな「名古屋人なんでも味噌つける」というイメージを植えつけたと言っていい「つけてみそかけてみそ」という商品があります。チューブタイプで軽い気持ちで何にでも味噌をかけられるという"味噌狂い(みそぐるい)"にはたまらない一品。

「名古屋にはこういう商品があります」というと「ほら~やっぱりなんでも味噌つけるんじゃ~ん」と返されてしまうわけです…。

 

本当に名古屋人は"味噌狂い"なのかを調査

そんなわけで、今回は「つけてみそかけてみそ」を販売している株式会社ナカモさんにやってきました! 実際の利用者の用途を聞いて「名古屋人がなんでも味噌をかける」というデマを正してやります!

 

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ぼくの疑問に答えてくれるのはナカモ株式会社代表取締役社長 杉本達哉さん

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「社長自らお話をしていただき、ありがとうございます! さっそくですが、『つけてみそかけてみそ』が登場してから『名古屋の人、何にでも味噌をかける』って思われてきた気がするんですが…」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「味噌を使った名古屋名物は多いですが、たしかに食卓で頻繁にかけるようになったのはそうかもしれませんね…。1994年に『つけてみそかけてみそ』が発売されてから、他社メーカーからもチューブ型の味噌が発売されましたから」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「やっぱり…!! そもそも、こういった商品を開発されたのはどういう経緯があったんですか?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「先代がキッコーマンさんの卓上びんの醤油にインスパイアされまして…。あの商品のおかげで、醤油が国民的調味料になりましたから、同じ理屈で卓上に常備できる味噌を作ろう!となったワケです」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「味噌を醤油のステージまで上げようと! 味噌メーカーという枠ではなく、もう味噌のプロデューサーですな…」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「完成した『つけてみそかけてみそ』を試しに1店舗のスーパーさんで取り扱ってもらったところ、特に大きい扱いをしていないのにどんどん勝手に売れていく…というところで『これはいけるぞ!』と定番商品化させました」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「味噌好きの名古屋人が『味噌狂い』に進化した瞬間ですね…!」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「その後、手軽に使えるチューブの味噌はほかの業者さんからも出てきましたが、『卓上で常備する』といったテーマは弊社だけで、この形は『つけてみそかけてみそ』だけですね」

 

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f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「あっ本当だ!! ほかのチューブ味噌は、ウイダーinみたいな形してますね。他社から同じ用途の味噌が出てますが、だいたい名古屋の人ってひとくくりにして『つけてみそかけてみそ』って呼びますよね…」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「よく言われます!『つけてみそかけてみそ、家で使ってますよ!』という人が他社商品をそう思っているだけだった…なんてことも」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「友だちの家でご飯をいただくときに『つけてみそかけてみそ、ちょっと取って』って言って別のやつがでてくることなんてあるあるですよね…。やっぱり、ほとんど愛知県近郊で消費されているんでしょうか?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「年間120万本ほど製造していて、最近ではおみやげとしても送られていることも増えましたが、8割は東海地区で消費されていますね」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「たしかに、おみやげで渡すと『うわっ! 名古屋っぽい!』ってよろこんでもらえますね」

 

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f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「現在、通常の商品以外にマイルドやゆず味などがありますが、ほかの展開って考えられているんですか?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「『つけてみそかけてみそ』みたいなダジャレを使った商品名はほかにもしたいんですよね。からい味噌で『からいジャン』というのを考えたんですが、すでに商標をとられていたので無理でした…。ほかにも、中華系で『食べチャイナ』ってのも考えてたんですよ」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「そういうノリ、いいですね…! 大好き…」

 

本当に名古屋の人は"味噌狂い"なのか!?

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『つけてみそかけてみそ』の製造工場を見学。次々に流れてくる!

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「ここからが本題なのですが、まず社長さんは味噌がお好きですか…?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「もちろんです! 趣味は全国の味噌集めですからね」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「み、味噌集め!? ねこあつめみたいなノリですね」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「味噌といえば名古屋かもしれませんが、味噌文化は全国にあるので、土地それぞれの変わった味噌を見つけるとつい買っちゃいますね。自宅の冷蔵庫が味噌であふれかえると妻に叱られます…」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain社長さんが味噌狂いだ…!!普通の家庭の奥さんだったら、地方で味噌を買ってきてくれたら喜ぶんでしょうけど、味噌屋さんのレベルでやられたら困っちゃうかもしれませんね…。購入者はどういった用途で使われることが多いですか? やっぱり何にでもかけちゃうんですか…?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「おでんやとんかつはもちろん、野菜炒めやナス田楽、ごはんに直接、ピザトースト、焼きおにぎり、味たま、チーズの味噌漬け、クリームチーズに乗せて…などなど、いろいろな食べ方をされています」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「結構いろいろなものにかけてるんですね…。でも、味はおいしそうなものばかりですね。『こりゃ合わないだろ…』ってのはないですか?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「お客さまはあまりないですね。社員がパイナップルメロンにかけてみたそうですが、さすがに…」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「ゲロまず…?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「…『キツかった』とだけ言っておきます」

 

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味噌蔵も見学。香ばしい薫りにテンションがダダ上がり!

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「逆に、社長さんのおすすめの食べ方ってありますか?」

f:id:ryo_kato:20160317192038p:plain「私のお勧めは、餅を焼いてその上に味噌を付けて、さらにもう少し炙るってのが最高ですね。味噌が香ばしくなっておいしいですよ!」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「それは最高にうまそう!」

 

関東人と関西人に"名古屋人はなんにでも味噌をかけているのか"を判断してもらおう

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『つけてみそかけてみそ』の味玉

というワケで名古屋人が「結構、いろんなものに味噌をかけている」ことがわかったんですが、それを名古屋人だけがおいしく感じるわけではなく、関東人や関西人だっておいしく感じられたら「何でも」というワケではないはずじゃないですか!?

なので、千葉生まれの関東人ARuFaと、兵庫生まれの関西人ギャラクシーに先ほど社長からおすすめされたレシピを食してもらい、感想をいただこうじゃないですか!

まずは、半熟卵を1日『つけてみそかけてみそ』で漬け込んだ味玉です。

 

f:id:ryo_kato:20160329154609p:plain「おいしい! これって味噌付けなんですか? 普通の味玉としておいしいです」

 

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f:id:ryo_kato:20160329154606p:plain「これはおいしいですね。でも、半熟でとろっとろの味玉なんて、どうやってもおいしくないですか?

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「そこは素直においしいでよくない?」

 

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クリームチーズと『つけてみそかけてみそ』を混ぜ合わせ、クラッカーに

f:id:ryo_kato:20160329154609p:plain「色は結構茶色いですが、ほのかなしょっぱさが加わって隠し味的においしいです」

f:id:ryo_kato:20160329154606p:plain「たしかに、隠し味程度なら味噌でも気にならないね」

 

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社長おすすめのお餅です。『つけてみそかけてみそ』をかけて、少し焦がすのがポイント

 

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f:id:ryo_kato:20160329154606p:plain「うまいっ! あ、五平餅だ!

f:id:ryo_kato:20160329154609p:plain「確かに!! パーキングエリアの味がする!!」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「関東だと、五平餅=パーキングエリアなんだね…」

 

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最後は、ぼくがいつもやっている、おでんのたまご(黄身のみ)とダシに『つけてみそかけてみそ』を混ぜ合わせたご飯のお供。これでおでんもおかずに!

f:id:ryo_kato:20160329154606p:plain「…ご飯が甘いってので関西人としてはダメですね。これだけは完全にNGですわ…」

f:id:ryo_kato:20160317192037p:plain「お好み焼きでご飯食べるクセに!」

 

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f:id:ryo_kato:20160329154609p:plain「ぼくは味は好きなんですが、食感が嫌ですね…。ドロドロしてて…」

 

はたして結果は…?

f:id:ryo_kato:20160329154609p:plain「おいしいのもあるけど、ちょっと何にでも味噌かけすぎ

f:id:ryo_kato:20160329154606p:plain「ナカモさんの『つけてみそかけてみそ』がおいしいってことはわかりましたが、関西人からしたら信じられない食べ方も多いのでどう見ても味噌かけすぎ

 

やっぱり名古屋人は何でも味噌かけすぎ!!!!

 

結局、名古屋人は「結構なんでも味噌をかけたがる」ということになりました。ぼくも今後は"味噌狂い"として人生を謳歌します。

とはいえ、関東人や関西人が気に入った味噌の食べ方もたくさんあったので、個人差はありそうです。中部地方でない方も『つけてみそかけてみそ』のおいしい食べ方を一緒に探求しようではありませんか…!

 

 

ライター:加藤 亮

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株式会社バーグハンバーグバーグ所属の編集者。好きなモビルスーツは「ザク2」。Twitter:@katokato


【実録】フリーランスの「孤独」すぎる日常 Part.2

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こんにちは、フリーランスでイラストや漫画を描いてるマキゾウと申します。

前回、フリーランスの孤独すぎる日常を描いたら、思いのほか反響があってビックリしました。「私の日常に興味がある人なんて皆無だろう」と思っていたので…。

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kakijiro/20160208/20160208145419.jpg

 

f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「もっとマキゾウの孤独すぎる日常を読みたい」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「いや、そんな引き出しないけど…」

f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「ある!」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「言い切った」

f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「絶対圧倒的孤独」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「中国語みたいに言うな。まぁ、考えてみるけど…」

 

 

会話に飢えし者

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f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「よくみる光景だけど、そんな張り切ってたんだ」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「そりゃそうでしょ。こちとら一週間、声を出さないこともあるんだから」

 

寄せては返す波の如し

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f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「ここ数年、綱渡りみたいなギリギリの生活してるよね」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「おかげで節約生活が基準になってきたよ」

f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「さすが常備菜のマキゾウ」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「地味な異名つけんな」

 

作業環境のこと

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f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「最近膝が痛くて集中力が持続できないのよ」

f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「スティーブ・ジョブズもちゃぶ台を想定してMac作ってないからね」

 

切なる願い

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f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「いいね…いいね…」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「スマホのカメラロールに思い出の写真じゃなく自撮り写真がどんどん
増えていく…」

f:id:kakijiro:20160513183612p:plain「絶対圧倒的孤独…」

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「おい、こっちは切実だから」

 

 

私の近況

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f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「ひとの声を聞いてると安心する」

 

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「一人じゃないって思える」

 

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「みんなもっと配信してくれ…」

 

f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「あれ? 柿次郎…?」

 

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f:id:kakijiro:20160513183615p:plain「あれ、幻だった…」

 

 

漫画:マキゾウ

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鼻ミゾにちょっとしたこだわりをもって、イラストやマンガを描いています。絵を描く以外はたいていご飯とお金のことを考えています。早起きと脂身と臭い肉が苦手です。Twitter:@makizou_11

【熊本震災支援イベント】黒川温泉に100人集めて「お金を落として」「情報発信しよう」

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こんにちは、ジモコロ編集長の柿次郎です。

2016年4月14日に発生した「熊本地震」は、日本国内の震度7観測としては4例目だそうです。発生日から現在までの余震は約1500回。熊本市内から益城町、南阿蘇、大分県由布市などなど…阪神大震災と同じM7.3の被害は深刻な状況となっています。

 

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ジモコロ編集部として5月8日(土)〜9日(日)に熊本取材をしてきました。別途、取材記事も公開予定。今回、被害の大きい土地に立ち寄ることはできませんでしたが、熊本市東区の健軍商店街の光景は声にならない衝撃がありました。

 

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建物事態が大きく歪んでしまったり、見た目の被害はなくとも建物検査で赤紙(立ち入り危険の警告)を貼られたり、元の生活を取り戻すための道のりはまだまだ遠いのが現実のようです。

 

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テレビのニュース報道も一時期に比べて少し落ち着いてきた印象を受けますが、むしろここからが熊本にとって大事なタイミングにさしかかってくると思います。そこで、関心が少し薄れそうなときこそ「メディアとして何か動かねば!」ということでジモコロらしいイベントを企画しました!

 

【熊本震災支援】 黒川温泉に集まって「お金を落として」「情報発信しよう」

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日時:2016年7月2日(土) 〜 3日(日)

場所:熊本県南小国町 黒川温泉

http://www.kurokawaonsen.or.jp/

参加費:自腹

必要なもの:気持ち、お金、SNSアカウント

 

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今回、目を向けたのは「観光」です。熊本県南小国町に「黒川温泉」という素敵な温泉街があるのをご存じでしょうか。川沿いの24軒の旅館が立ち並ぶ、日本的な風情と濃い自然が残る土地です。2009年のミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで二つ星を取ったり、入湯手形を購入することで三カ所の露天風呂をめぐることができたりなど、日本屈指の温泉街として国内外問わず観光客の心と身体を癒やしています。

ただ今回の熊本震災による風評被害は、残酷な現実を突きつけています。地震発生からGWあけまでの予約キャンセル数は41,736人。推定被害額は約9億2千万円です。本来あるべきものがなくなる。数値を目で認識すると、その深刻さが伝わるのではないでしょうか。もちろん風評被害は黒川温泉だけにとどまらず、九州全体の修学旅行といった団体需要の予約がほぼキャンセルとなってしまい、観光打撃は7月末まで続く見込みのようです。

 

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黒川温泉観光旅館協同組合 代表理事でもある北里有紀さん

300年の歴史を持つ温泉旅館「御客屋」の代表取締役・北里有紀さんは「好奇心優先でもいいから、とにかく現地に来て感じてほしい」「これから必要なのは経済・生活を維持するためのお金」「明るい話を外に発信してほしい」と話していました。

だったらライター・編集者やブロガー、クリエイターなど、熊本県外の人たちを集めて、同じ日に集まって黒川温泉に泊まろうじゃないかと。とにかくお金を落として、ただ熊本観光を楽しむ。それが県外の人間にできる一番シンプルなことではないでしょうか。

 

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黒川温泉の泉質は種類が多く、温泉通もうなるほど!

もし本当に100人集まって、同じタイミングで「黒川温泉に来てます!温泉が気持ち良い!」という内容をSNSに投稿したり、記事を作って情報発信をしたり、動画を作ったりすれば…黒川温泉を軸にして熊本震災への関心を持続的に生むことができるかもしれません。少なくともジモコロとしては、微力ながらその役割を担いたいと考えています。

黒川温泉との「縁」について

黒川温泉を舞台にした映像作品『KUROKAWA WONDERLAND』。僕が熊本取材の流れで黒川温泉を訪れたのは、この映像を作ったEXIT FILMの田村祥宏くんがきっかけです。とあるイベントで知り合った彼ですが、同じ歳ということもあってすぐに仲良くなり、この作品の公開直後から黒川温泉の話をずっと聞いていました。 

 

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田村くんが指揮を取り、現地の人を巻き込んで、在京クリエイターが予算ナシで現地に乗り込む。「自分たちのポートフォリオを作ろう!各々のスキルを発揮すれば良いモノができる!」と取り組んだ結果、海外の賞を数多く取ったそうで。「有言実行の男」「巻き込み力の化物」と心のなかで呼んでいます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。WEBサイトも超かっこいいです。

 

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恥ずかしながら彼と出会うまで、黒川温泉の存在を知りませんでした。ただ「いつか行ってみたい」という気持ちは日に日に増すばかり。今回、ゴールデンウィークにジモコロ一周年の節目として九州上陸を企画して福岡から熊本へ流れていきました。残念ながら熊本震災と時期が被ってしまったのですが…。

 

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前日に「お邪魔してもいいのかな?」と田村くんに相談したにも関わらず、当日夜に現地の方々が飲み会の場をセッティングしてくれて、それはもう楽しい宴となりました。暗い話は散々してるから楽しい話をしよう!と序盤から下ネタで盛り上がったのが印象的でしたね。

そして翌日朝には北里有紀さん、南小国町の高橋町長にも会わせてもらえて「これが火の国・熊本のおもてなし!」と、なにかこう胸を打つものがありました。米2kgを含む大量の手土産もいただいて…。

大変な時期なのに外部の僕たちをこんなにも迎え入れてもらえるなんて嬉しいじゃないですか。恩義には恩義で返すのが男じゃないですか。

 

心、動くじゃないですか…!!

 

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もう1つ理由があります。それは20年以上疎遠(小2で離婚して、28歳まで会っていなかった)だった母親の家族、親戚が熊本県山鹿市に住んでいるんです。被害の少ない土地ではあったものの、ぜんぜん他人事じゃなかったんですよね。

今回も取材の流れで訪れたんですが、5年前(20年ぶり)に行ったときよりも“血の繋がっている親戚”がたくさんいてビックリしました。このおじさんも? このおばちゃんも?

実は幼稚園のときに山鹿市に住んでいたことがあって、僕自身はぜんぜん覚えていないんですが、向こうは僕のことを知っていて「大きなったね!よう覚えとるよ!」と認識してくれる。この、いきなり親戚増えた感は新鮮すぎて笑っちゃいます。

 

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さらに少し話が逸れるんですが、僕が父方の男家系で育ちました。男3兄弟。従兄弟は男4兄弟みたいな。今回の訪問で庭先のBBQに参加したら、目の前にかわいい女の子三人がいるじゃないですか。も、もしかして…?

「君たちも血が繋がってるの?おじさんのこと知ってる?」と聞いたら、「うん、知ってるよ!」と答えたんですよ。衝撃の事実。母親のお姉さんの孫、つまり「従姪(じゅうてつ)」の3姉妹だったんです。

憧れの姪っ子が熊本にいた〜!!!(正確には従姪っ子?)

 

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というわけで「メディア(=仕事)」「友人」「家族」と自分が動く理由としては充分すぎます。震災に対しての行動は慎重な姿勢を求められ、時には「偽善だ!」と批判を受ける例も報道されていますが、「熊本のために何かしたい」という素直な感情を後押ししたいです。

また僕自身、1995年の阪神大震災(当時大阪市在住)、2011年の東日本大震災と大きな被害は受けていないものの、地震による強い揺れ、精神的な恐怖を体験していて…いつ自分の身に起きてもおかしくないことだと捉えています。「助ける」なんておこがましい行動ではなく、南小国町、黒川温泉をただ仲間と共に楽しんで、自分たちの得意なインターネットをフル活用する。いま、自分が動ける最適な手段だと考えています。

最後に今回のイベントは、南小国町の高橋周二町長、黒川温泉観光旅館協同組合代表理事の北里有紀さんなど、現地の方々に正式な許可を得て、一緒に動かしていく企画となっています。一人よがりで決めたことではないことだけ、ご理解いただけますと幸いです。

 

イベントの数少ない決めごと

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当日に向けて参加者の決め事を考えてみました。とにかくシンプルに。参加者が率先して熊本を楽しんで、黒川温泉に宿泊し、現地の人とお酒を飲んで語り合う。情報発信のやり方は個々に委ねます。

●同じ日に集う 2016年7月2日(土)
→黒川温泉は車が必要な土地ですが、現地のマイクロバスを借りて熊本空港から移動できるよう調整中です! 免許がなくても、一人でも、大丈夫!

●現地の風土、観光資源を堪能するツアー開催予定

→南小国町、黒川温泉の魅力を堪能してもらうべく、現地の人協力の元でツアー的なものを開催できるよう調整中です。

●黒川温泉に宿泊する

→土日価格の1泊平均20,000円前後〜が相場の良い温泉街ですが、食事三食、交通費(マイクロバス移動)、宿代など、諸々込みで30,000円で調整中。レンタカー、マイカー移動になる人は交通費分を差し引いて対応できるようにします!かなりお得かつ、現地の人も損をしないラインで設定します。
●7月2日の夜は全員、同じ場所で飲む
→全員が集合できる場所を用意します。現地の人とみんなで美味しいご飯とお酒を飲みましょう!100人が集まるのは黒川温泉でも史上初!
●SNS、ブログなど、情報発信をする
→今回の肝です。同時に100人がシェアしたら面白そう!
●純粋に楽しむ!
→とにかく観光客として目一杯楽しみましょう

 

まだまだ固まっていないことも多いのですが、詳しいところはFacebookのイベントページ(非公開)で随時発信していく予定です。

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また、基本的に知り合い伝いで人を集めようと考えていますが、「このイベントに参加したい!」というライター、編集者、ブロガー、クリエイター、メディア関係者、アーティスト、ローカルの活動をしている方々などなど…「参加したい!」という方、情報発信にご協力いただける方は柿次郎宛て(kakijiro「@」gmail.com)までご連絡ください。お知り合いの方はSNSアカウント経由でお気軽にどうぞ。参加への想いが添えてあると最高です。

理由としては、こちらで運営のコントロールができるよう参加者一人ひとりを把握し、黒川温泉側に迷惑をかけないようにしたいから。黒川温泉の宿も宿泊人数に限りがありますので。普通の予約も入ってますしね。

また、現地に行かなくとも、このイベントを通して発信された情報をシェア、さらに取り上げていただくだけでも支援に繋がると思います。ちょっと気になる方は気軽にご連絡ください。僕のTwitter、Facebookでも構いません。

 

最後にコメントをいただきました

●EXIT FILM 田村祥宏

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こんにちは、EXIT FILMの田村です。震災云々を抜きにして、南小国・黒川、そして阿蘇は、日本トップレベルのリソースの宝庫です。

それは景観であり、温泉であり、食であり、文化であり、何より人であると思います。今回のことを逆にポジティブな転換のタイミングだったと捉えられるような、日本のこれからの観光を変えるような新しい旅のあり方を、日本最強の温泉地と言われる黒川温泉と、そして何より僕ら自身の手で、作り上げちゃったら楽しいんじゃないかなと思っています。

南小国・黒川が皆んなの故郷になれば良いなぁ、と願っております!

ーーーーーーーー 

 

●黒川温泉観光旅館協同組合・代表理事 北里有紀

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黒川温泉旅館組合・代表理事の北里と申します。

今回、この企画のご提案をいただきまして、本当に何と表現すれば良いのか、心から感謝を致しております。黒川・南小国町も人口減少や過疎の流れ、そして今回の地震で物理的な被害も少なからずありましたが、経済的なダメージで地域がじわじわと弱っていくのを実感しています。

今回の出来事で、私どもの生業は沢山の方々に支えられての有難い日常があったんだ、と痛感致しました。

その感謝の想いを、これから、私どもの行動で恩返しさせていただきたい。そして、黒川の、南小国の未来を、想いを重ねて下さる方々と一緒に描いていきたいと思っています。

ここ黒川で、皆さま方のお越しを心からお待ちしております。

ーーーーーーーー

 

●南小国町長 髙橋 周二

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皆さん、こんにちは! 南小国町は、阿蘇地域の北部に位置する、人口約4000人の観光と農林業を主な生業とする、小さな町です。

町内には、黒川温泉をはじめとする趣きのある温泉地が点在しております。また、筑後川の源流域であり、高冷地でもあるという土地柄、その大自然で育まれた米や野菜は、あまみ•うまみがあり、とても美味です。

そんな南小国町を、今回の大きな地震が襲いました。

高齢者の方でも経験したことのない、大きな揺れ。家の中の家財道具は散乱し、落石や土砂崩れにより道路が寸断されたところもあります。幸いにして、本町では人的被害もほとんどなく、全壊•大規模半壊といった大きな家屋被害も数軒程度でした。

しかし、これまでとの一番の大きな違いは、観光客が激減したことです。

特に黒川温泉は、国内外を問わず人気の温泉地です。しかしながら現在は、通りを歩く人もまばらで、観光を生業としている方々にとっては、開店休業の状態が続き、危機的な状況です。

そんな中、田村くんや柿次郎くんから、今回の提案をいただきました。

観光地が被災したときの一番の支援は、「訪れていただくこと」です。もちろん、阿蘇地域の一部では、まだ観光客を受け入れるられる状況にはありません。そんな状況下で、実施すべきか悩みましたが、まず元気を発信できる場所から、元気を発信してゆくことが被災地にとって必要だとの考えにいたりました。

皆さん。
皆さんの貴重な時間を、2日間南小国町にいただけないでしょうか。
皆さんが訪れていただくことが、何よりも元気につながります。
皆さんが訪れていただき、発信していただくことが、人の流れを生みだします。
皆さんが訪れていただき、交流していただくことで、新たなる創造が生まれます。

今、私たちが必要としているのは、あなたの“力”です。

ーーーーーーーー

この記事を通して少しでも心が動いたら、ぜひSNSでシェアしてもらえると嬉しいです。皆さん、よろしくお願いします! 当日が楽しみです!

 

 

● 企画者

徳谷 柿次郎 / ジモコロ編集長

田村 祥宏 / EXIT FILM CEO

 

● 参加予定者

野間 寛貴 / Letters CEO

モリ ジュンヤ / ライター

工藤 瑞穂 / Soar代表

小禄 卓也 / schooディレクター

田中 嘉人 / CAREER HACK ライター編集

山本 勲 / Sportwright Co-Founder

カメントツ / 漫画家

金沢 康行 / 株式会社鬼 代表

タカザワカズヒト / 映像作家

塩谷 舞(しおたん) / PR・編集

望月 優大 / SmartNews Manager

[.que](キュー)/ ミュージシャン

etc..(追記予定)

 

書いた人:徳谷 柿次郎

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ジモコロ編集長。大阪出身の33歳。バーグハンバーグバーグではメディア事業部長という役職でお茶汲みをしている。趣味は「日本語ラップ」「漫画」「プロレス」「コーヒー」「登山」など。顎関節症、胃弱、痔持ちと食のシルクロードが地獄に陥っている。 Twitter:@kakijiro / Facebook:kakijiro916

「日本一入りにくい漫画喫茶」は不器用すぎるマスターの漫画愛にあふれていた

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こんにちは、ライターの金原みわです。

ここは静岡県の積志駅。 食事をするためにふらふらと無人駅を降りてみたが、見事に何もない。

浜松駅から遠州鉄道に乗って10駅。浜松駅から北に延びるこの路線は、地域で暮らす人々の足になっているようだ。あるのは閑静な住宅街と、畑と、その中を走る電車。日々の生活をするのには良い風景だけど、ふらり旅の一場面では物足りなさを感じたりもしなくもない。

 

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線路と並走するようにはしる二俣街道を歩きながら、そろそろ次の街へ行こうかと、そんなことを思っていた時。

トタンでできた長屋の真ん中に見えたのが、今回の店だった。

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「お、おおお…」

 

f:id:zoudazou:20160402185412j:plain

その外見に、思わず声を発せずにいられなかった。

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「いや~~~~これはまた、入りにくい店だなあ~~」

 

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入るのを拒絶されている気がする

まず何よりも目に飛び込んできたのは、その布団。

ボロボロになったサンルーフへ、2階からそのまま巴投げでもしたかのように無造作に布団が引っかかっている。開け放たれた2階部分から暗い部屋が見えるが、中がどうなっているのかはわからない。

1階にはかすかだが明かりが点いているようだ。 

 

f:id:zoudazou:20160402192528j:plain

入っていいの? ダメだよね? 入っちゃダメだよね?

お店…なのだろうか?

入り口のようなところへ恐る恐る近寄ってみると、足元のこんな物が目に飛び込む。

 

f:id:zoudazou:20160402192805j:plain

とにかく入りにくい店であることは、間違いない。

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「すみませ~~ん!」

ぎい、と戸を開けてそう言ったが、返事はない。

外から見えていた積まれている荷物は、すべて本のようだった。右の壁も左の壁も、天井まで高く本が積み上げられている。

 

f:id:zoudazou:20160402183047j:plain

バササササ

荷物が引っかかったのか、横に積んであった本が雪崩のように落ちてきた。

思わず、後ろを振り向く。落ちて来た本で、入り口が塞がれる気がしたのだ。

 

f:id:zoudazou:20160402200926j:plain

落ちた本を足で踏まないようにして通ると、カウンターがあるのがわかる。そしてそこに何やら人影が見えた。脈打つ胸を抑えながら、声を掛けてみる。

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「…あの~こんにちは。ここ、なんの店ですか…?」 

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「え? ここ?」

 

f:id:zoudazou:20160402193645j:plain

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「そりゃ、漫画喫茶だけど?」 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「ええ!? ここ…漫画…喫茶!?」 

 

f:id:zoudazou:20160402194321j:plain

世間の漫画喫茶のイメージ

自分の中にあった、漫画喫茶に対するイメージが大きく音をたてて崩れていく気がした。

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「ちょ、ちょっと、お話し聞かせてもらってもいいですか!?」

ここに書かせてもらうのは、メディア初露出「日本一入りにくい漫画喫茶」のインタビューである。

 

f:id:zoudazou:20160409051031j:plain

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「とりあえず、あの布団ってなんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「あれは、干してるんだよ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「干してる…そうですよね…」

 

実はすごいコーヒー

f:id:zoudazou:20160402202040j:plain

この日は真冬の12月なのに8月のカレンダーがかかっている。とんだ異空間に迷い込んでしまったみたいだ

 

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「コーヒーでいい?」

 

どうしようかな、と考える。この外観から想像するに、きっと想像を遙かに超えるようなコーヒーが出てくるに違いない。

覚悟を決めなければならない…。わたしは人知れず、胃の辺りの筋肉をギュッと引き締めた。

 

f:id:zoudazou:20160402202610j:plain

運ばれてきたのは、案外普通のかわいらしいコーヒーカップだった。ありがたいことなのか何なのか、カップなみなみまでコーヒーを注いでくれている。

キラキラとした目でマスターがこちらを見るため、おそるおそるカップを持ち、口へと運んだ。

 

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「はい、お待ちどうさま」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「…えっ、なにこれ! めちゃくちゃおいしい!

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「どうこれ!? うめぇでしょ! コーヒーはね、かなりいいの使っているのよ!」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「まろやかだし! 香ばしいし! 砂糖を入れてないのに甘い…!」

 

正直、こんなにおいしいコーヒーだとはまったく想像していなかった。芳しい香りが、古本独特のインクの匂いと混ざり合って、辺りに立ち込める。 

この店は、いったいなんなのだろう…?

 

実は老舗の漫画喫茶 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「何年前から営業されているんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「何年だ? もう、30年前だね!」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「えっなにそれ! 滅茶苦茶老舗じゃないですか!

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「喫茶店があったところに居抜きで入って、もっと席があったんだけど、なにせ本が多いもんだから、今はカウンター席しかないね」

 

f:id:zoudazou:20160402183331j:plain

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「ずっとおひとりで?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「あったりめぇだよ! バイト雇ったりしたらまあ大赤字になるわな。こういうのは、のーんびり1人でやるのが一番いいんだよ」

 

f:id:zoudazou:20160404105940j:plain

 

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「これ、何冊くらいあるんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「うーん数えたことないけど。千とかじゃないね、万とかかねぇ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「ひゃー、全部読んだんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「ここにあるのは、もともと読むために買ったもんだからねえ」

30年の歴史。おそらくだが、地層のように下に下にいけばいくほど古い本になっているのだろう。一番下が気になったが、引き抜くと本の雪崩が起きるのが容易に予想できたので、それはやめた。

 

漫画が好き過ぎて

店内には古い本もあるが、最新の週刊誌も置いてある。

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「あれ、最近の本も買うんですね」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「当たり前だろ、漫画喫茶なんだから。毎月の漫画購入額は5万円くらいかな」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「えーなにそれ! 買い過ぎでしょう!

 

f:id:zoudazou:20160404110406j:plain

5万円分の漫画、コーヒー500円で換算すると100杯分である。

さっきから、誰かほかの客が来そうな気配もない。余計なお世話だが、経営は大丈夫なのだろうか…?

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「あれですかね、結構お客さんが来たりするんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「客なんてめったに来ないよ!」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「そっか…ねー…なかなかね…」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「本当ね、全~然こないの!! 全然こない。あんたよく入ってきたね!?」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plainそれ自分で言っちゃう!?

 

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f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「まあもう、今どき喫茶店で食えるとは思ってねえからね」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「普段は別の仕事をされてるんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「漫画を売ったりもしているからね。最近ではネットで販売しているんだ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「なるほど! ネット販売!」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「そうそう。漫画喫茶ってことだけど、本棚に入っているのが読む本、積んであるのが売る本なんだよ!」

 

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流石これだけ漫画を読んできていると目利きになるのか、ネット販売で最低限のお金は手に入れているらしい。

売るものと読むものの境目は…わからない。

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「本を売っているとね、やっぱり売れ残る本もあるんだよね。売れないものは捨てるし、売れるものは売れて行くし。その間の境目の所が残ったのが、この状態」

 

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売れるものと売れないものの境目も…わからない。

こんな入りにくい見た目の店だったが、店主は普通に対話ができる。また、ユーモアもあり人懐っこい。そのギャップに驚かされた。

漫画の中でひとり気ままに暮らすその横顔は、ずっと年上のはずなのに少年のようにも見える。

 

貸本漫画の世界

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「マスターは何の漫画が好きなんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「ぼくはもともとね、貸本っていうのが好きでね」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「貸本? なんですかそれ」

そう尋ねると、マスターはガサゴソと盛大に音を鳴らしながら本を取り出した。

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「昔の漫画家にはね、貸本専門と少年誌専門の2種類居たんだよ。戦後すぐは漫画ってのは高価なもので、子どもがそうそう買えるものじゃなかったんだ。そんな時代に流行したのが、貸本だ」

 

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f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「今はツタヤとか、こんな風な漫画喫茶とかがあるけどよお、まあ言ったらそれの前身みたいなもんよ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain(こんな風な漫画喫茶、あまりないだろうけど…)

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「昭和30年くらい、漫画のレンタルが5円や10円って世界だった。子どもたちはおこづかいを握りしめて、貸本屋で借りて漫画を読んでいた。でもだんだん子どもたちが漫画を買えるくらい世の中が豊かになったんだ。子どもだったやつも成長して、青年になったのも大きいな。それが昭和40年くらい」

 

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著者不明 貸本原画

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「ただそうなってくると、結局貸本を出していた出版社は食えなくなってきたんだよ。そのかわりに週刊マガジンや週刊サンデーなどの少年誌が勢いを持ってきた。貸本から少年誌に移り変わってきた時代、これが漫画の高度成長期だと俺は勝手に思っている。今まで子どもの読み物だった漫画が、一般雑誌になったんだ。これはすごいことだぞ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「はあ…なんかすごい…全然知らなかった…」

 

f:id:zoudazou:20160404133718j:plain

さいとう・たかを氏 貸本時代の原画

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「あと、今では手塚治虫とかが神さまと言われているけど、漫画にはもっと深い歴史があるんだよ。貸本漫画は子ども受けの丸いタッチの分かりやすい話が主流だったけど、30年代の終わりからカクカクしたタッチのストーリー漫画が増えてきた」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「特におもしろいのが、"さいとうたかを"だ。この人は劇画ってのを提案したんだ。これがまた漫画の革命でさぁ…」(さいとうたかを=ゴルゴ13の作者)

 

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伝説のハードボイルドセクシー劇画「ダミーオスカー」を描いた叶清作氏の原画

マスターはうれしそうに漫画の世界について教えてくれた。正直私にはまったく知らない世界であったが、おそらく詳しい人が聞くと胸躍る内容なのであろう。

 

無限に出てくるコーヒー

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「まったく知らない世界の話、ありがとうございました。そろそろおいとましようかな」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「え、何言ってるの! 2杯目入ったよ、ゆっくりしていきなよ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plainえ~~~~~! ありがとうございます…じゃ、遠慮なく…」

 

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なんと、この漫画喫茶はコーヒーが強制おかわり。マスターのご厚意によって、2杯目が自動的に入ってしまった。

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「ガキのころから漫画を読んでるけどね、ここ20年くらいは漫画がおもしろくない。最近の漫画家は、みんな努力しなさすぎる

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「そうかなあ、きびし~。そんだけ漫画が好きで、漫画家を目指したことはないんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「いやあ俺、努力嫌いだからね」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plainえ~~~~~~~~なにそれめちゃくちゃだ~~~~~!

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「いやあ、だから俺は漫画家になれなかったんだよ。俺は読んで、ごちゃごちゃ文句言って、それだけなんだ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「ふ~ん、そうなんだ…イラストとかも描かないんですか?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「まあ、マネした絵はあるけどな。ほらこれ」

 

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f:id:ryo_kato:20160422173626p:plainえ~~~~~~なにこれ! めちゃくちゃ上手いじゃないですか! イタコでもしたみたいですよ!」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「これはただのマネだ。俺には能力がないからさ…」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「でも、別にトレースとかしたわけじゃないんでしょう?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「まあそうだけど」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「オリジナルストーリーとか作ってるんでしょう?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「だぁめだ、俺は頭が悪いから無理だ…」

 

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マネでここまではできないだろう。豪快だけど描写は細かい。

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「マスター、本当は今も、漫画描いてるんでしょ?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「いや~……」

 

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 マスターは明らかにもじもじしだした。 最近は似顔絵職人もやっているとのこと。漫画喫茶より売れるのでは?

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「じゃ、そろそろ帰りますね」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「うそ、3杯目入れようと思ってコーヒーの湯沸かしているのに」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plainえーーーーー! もうお腹ちゃぷんちゃぷんですって! ありがとうございました」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「そうか…めったに客なんて来ないからよぉ、なんか今日はうれしくなっちゃってさぁ」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「そういえば、ここってどういう人が来るんですか? やっぱり子ども?」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「全然客は来ねえって言っただろ! 子どもも来ねえよ~」

f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「こんなに漫画で溢れているのに、子どもも来ないもんかなあ」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「貸本漫画とか劇画なんて、今の子どもは読まないのさ」

ちょっと寂しそうにマスターは言った。

不器用な人だなと思う。

店の見た目の悪さとマスターのこだわりが強すぎるのとで、訪れる人はほぼいない。

採算度外視の営業。漫画が好きすぎた少年は今、大人になり大量の漫画の中でひとり暮らしている。

漫画の中で暮らすこの大人は、勿論少年ではない、でも大人でもない別の何者かになったようだった。こういう人を、なんて呼ぶものだろう。

 

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f:id:ryo_kato:20160422173626p:plain「マスターが描いた漫画、次に来たとき読ませてくださいね」

f:id:ryo_kato:20160422173654p:plain「だぁ~めだって! 人に見せれるもんじゃないってば」

 

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マスターは照れながらそういった。今も、漫画の夢を見ているんだろう。

帰り際に初めて店の名前を知った。「漫画人」というそうだ。

入りにくい店に入ってみたら、 漫画人の人生があったという話。

次に訪れた時、マスターが根負けして自作漫画を読ませてくれるまで、コーヒーを飲んでみようと思う。

  

漫画人

〒431-3114 静岡県浜松市東区積志町1516

 

ライター:金原みわ

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珍スポトラベラー。全国の面白い場所を旅して、ウェブメディアやイベントでレポートしています。

ブログTiN:http://zoudazou.blogspot.jp
TwitterID:@zou_da_zou
ハイエナズクラブ:http://hyenasclubs.org

会社を見学させてください - 日本一「ふざけた」会社の社長がマジメに答えます(25)

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ハンドルネーム「Rica」さん からのお悩み

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はじめまして。私は中目黒にある某ハンバーグが食べたくなるような社名の会社の見学を希望しています。

見学理由 >>>> 年も食っているのにPC 操作は飲み込めない消化不良気味の人間なので、就職とか大層な事は考えておらず一言で言えば「好奇心」です。

社内に全裸の男性やサトちゃんがいるなんて、なんて魅力的で面白い会社なのだろうかと。

社長宛にメールをその旨お送りして返信お待ちしてるのですが、なしのつぶて、いやハンバーグのつぶてに心折れ、日々スマホの着信音に心揺れ、違うメールに心砕かれています。

どうしたら某社長さんより「ハンバーグお土産に持って遊びにおいで♪」とメールが頂けるでしょうか?

ご教授よろしくお願い致します。

 

シモダテツヤの回答

f:id:kakijiro:20150508151115p:plain

ものすごく嫌われる回答になってしまうかもしれませんが、せっかくなのでここで普段思っていた、もんまり感を大人気なく愚痴らせていただこうかと思います。

ありがたいことに、うちの会社であるバーグハンバーグバーグでは結構な数の「見学したい」といったご連絡を頂戴することがあります。ですが、基本すべて無視するようにしています。

こう書くとめちゃくちゃ性格が悪いみたいに見えてしまいますが、「なんで知らない人と会わなければいけないのか」と思ってしまうんです。

もし会ったとしてもその人と一緒にいて楽しい確証がないからです。本来仕事をしてる時間を削ってわざわざ会ってみたはいいものの、こちらは得るものが一切なく、ただただ相手側だけ満足して帰っていくなんてことになったら後悔しそうで。

また、その人の素性がまったくわからない申し入れがほとんどなので、なんだか怖いというのもあります。

もしかしたら右の靴に鮭を、左の靴に鯖を入れてくる危ない人かもしれません。朝、築地で直接仕入れたやつをです。鮮度は文句なしなんですが靴に魚を入れてくる人とはあまり付き合いたくないじゃないですか。

 

そして、これはうちだけじゃないと思うんですが、よく知りもしない人を自分の会社の業務時間やサボり時間を費やしてまで満足させてあげたいなんて普通は思わないと思うんです。

一応経済活動をしている以上、その失った時間を補填できるメリットがあるのかと考えた時、うちくらいのヘボヘボ零細企業では「会社見学をやらない」というのが一番リスクを回避できる方法です。

冷たいようですが、僕にとって「会社見学してもらう」というのは、自然と知り合った人や元から仲の良い人でないかぎり「自分の時間を損するかもしれない賭け」になってしまいます。

 

学生さんに多いのですが、あたかも見学させてもらって当たり前みたいに思ってる人からメールをいただくと羅針盤でぶん殴って東へ向かわせてやろうかとすら思います。ですが「羅針盤で殴らせてください」と返事をするわけにはいかないので無視を決め込むことにしているのです。

もちろん僕の会社のことに興味を持ってくれたり、好きと思ってもらえることは大変嬉しいですし本当に励みになっています。

ただ双方にとってなんらかのメリットがあったほうがいいので、今後、どこかへ見学依頼を出したり、誰かと会ってもらうときは参考にしてみてください。

偉そうに長々と講釈たれてしまいましたが、小学校のときにしたパン工場の見学、あのパン作ってた人らも僕のことを羅針盤で殴りたかったのかもしれません。

 

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あなたのお悩みもお待ちしております

書いた人:シモダテツヤ

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1981年京都生まれ。Webクリエイター。バーグハンバーグバーグ代表取締役社長。 代表作は「イケてるしヤバい男 長島からのお知らせ」「インド人完全無視カレー」「分かりすぎて困る! 頭の悪い人向けの保険入門」など。著書に『日本一「ふざけた」会社の - ギリギリセーフな仕事術』がある。Twitterアカウント→@shimoda4md

 

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【工場見学】この世で一番うまいもの、それは冷凍うどん

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うどんを食べながら失礼いたします。バーグハンバーグバーグの原宿です。

 

 

 

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ずぞぞぞぞっ! んめっ! んめっ! 冷凍うどん美味すぎっ!

 

 

 

 

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こちらは冷凍うどんをレンジでチンして、スーパーで買ってきた海老の天ぷらを乗せただけの海老天うどん。簡単に作れるのにお店のうどんと変わらない美味しさ! いや、何ならお店以上かも知れません!

 

 

 

ところで皆さんは好きなうどんの食べ方、ありますか? さぬきうどんの定番、ぶっかけうどんや釜玉うどんはもちろん、鍋のシメや洋風の変わり種のうどんなど、うどんは手軽に食べられる上にレシピも無限大です。

 

 

 

最近うちの会社では冷凍うどんブームが来ており、オフィスの冷凍庫には社員のうどんストックが常にある状態。社員それぞれが色々な食べ方に挑戦しており、今回は特にオススメの超手軽な食べ方を3つ紹介しますね。

 

 

 

柚子胡椒バターうどん

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<材料>

  • 冷凍さぬきうどん 1食分
  • バター 10g
  • めんつゆ 大さじ1
  • 柚子胡椒 小さじ1
  • 青ネギ 適量
  • 刻み海苔 適量

 

<作り方> 

  1. 冷凍さぬきうどんをレンジで温める。
  2. ボウルにうどんとバター、柚子胡椒を加えて混ぜあわせる。
  3. 青ネギと刻み海苔を散らしたら完成

 

これはクックパッドを参考にしたレシピです。柚子胡椒のピリリとした爽やかな辛さと、とろけたバターの芳醇さが口いっぱいに広がり、季節を問わずに食べられる一品です。

 

 

 

カルボナーラうどん

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<材料>

  • 冷凍さぬきうどん 1食
  • ベーコン切り落とし 5枚程度
  • ピザ用チーズ 適量
  • 卵黄 1個
  • コンソメ(顆粒) 小さじ1
  • ブラックペッパー 適量

 

<作り方>

  1. 皿にチーズとベーコンをのせ、別皿の冷凍うどんと一緒に温める。
  2. チーズとベーコンが入った皿に温めたうどん、コンソメ、卵黄を入れて混ぜる。
  3. ブラックペッパーをまぶして完成!

 

これは蕎麦アレルギーの反動により異常なほどうどんが好きになってしまったバーグハンバーグバーグ社員、加藤がすすめる食べ方。フライパンを使わずにレンジだけで激ウマな洋風うどんが食べられて、しかも調理時間も5分かかりません。イタリア人がこのメニューを知ったら邪道だとブチ切れて殴りかかってくるかもしれませんが、美味けりゃいいっしょ!

 

 

 

蒙古タンメン 中本つけうどん

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こちらはセブン-イレブンで売っている「蒙古タンメン 中本」のカップ麺。お店の味をしっかり再現しており、これだけでも十分美味しいのですが、ちょっと量が足りないなぁと感じる方にピッタリの食べ方を紹介します。

 

 

それがこちら!

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<材料>

  • 冷凍さぬきうどん
  • 蒙古タンメン中本のスープ
  • 付属の辛味オイル(残っていれば)
  • めんつゆ 大さじ2

 

<作り方>

  1. スープを残すことに全神経を集中させながら、麺を食べる。
  2. 冷凍うどんをレンジで温め、カップ麺に付属している辛味オイルを麺に絡ませる
  3. 残った中本のスープに、めんつゆを加えて完成!

 

カップ麺の残ったスープをうどんのつけ汁にアレンジ!  めんつゆを加えたことでスープの味が濃くなり、うどんに絶妙に絡み合って美味! 汁がなくなるまで何食でもうどんが食べられる、激辛好き大満足の一品です。

 

 

 

冷凍うどんの秘密を探る

そんな冷凍さぬきうどんですが、特にスーパーに必ずと言っていいほど売っている「カトキチ」のやつが好き!

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「春夏」と「秋冬」でパッケージを変えているらしい

 

 

こんなに手軽で美味しいうどん、一体どうやって作っているんでしょうか?

 

 

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と、いうことで……

 

 

 

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 ヴオォォ……ォォオン

 

 

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はい、やってきました。新潟県魚沼市にあるテーブルマークの工場です。

 

 

 

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ここで冷凍うどんの美味しさの秘密についてレポートしたいと思います!

 

 

 

今回お話を伺うのは、テーブルマーク魚沼水の郷工場の工場長、安永さんです。

 

 

 

f:id:madmania:20160422182555p:plain「よろしくお願いします! 今回は冷凍うどんの美味しさの謎を暴きにきました」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「わざわざ東京からありがとうござます」

f:id:madmania:20160422182555p:plain「魔法陣を使って一瞬で来たので大丈夫です! ところでカトキチって会社名じゃないんですね。パッケージに『テーブルマーク』と『カトキチ』が併記してあって、あれ?ってなりました」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「実は加ト吉(カトキチ)は旧社名で、2010年にテーブルマークという社名に変更しているんですね。ただ、昔から『カトキチのうどん』で覚えていただいているお客様も多いので、冷凍麺に限っては『カトキチ』のブランドを残しております。ちなみに社名は変わっても中身は従来と一緒です」

f:id:madmania:20160422182555p:plain「わかりました! そういやこのあたりはブランド米の魚沼産こしひかりでお馴染みのところですよね。何でここに工場を作ったんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「ここ魚沼地区は豪雪地帯で、山からたくさんの雪解け水が流れているので、水質が非常に良いんです。この工場では『冷凍うどん』と『パックごはん』が作られていて、どちらも美味しさのために良質な水が欠かせないんですよ」

f:id:madmania:20160422182555p:plain「なるほど、やっぱり水なんですね! 八海山や緑川など有名な日本酒もこのへんで作られてますよね。水以外にも美味しさのこだわりがあるんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「はい、これから加工場の中を紹介しながらご説明しますので、作業衣に着替えてください」

f:id:madmania:20160422182555p:plain「やった!食品工場のあの服、一度着てみたかったんです!」

 

※今回は特別に加工場内に入れてもらいました。一般見学コースは別途あります。

 

f:id:madmania:20160422182551p:plain「まずは時計や指輪などのアクセサリーを全て外して、足首にバンドをしてください」

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182555p:plain「ズボンの裾から毛が落ちないようにするんですね。これ、下の毛がツルツルな人はやらなくてもいいんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain絶対に必要です!」

 

 

 

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給食着を盗まれて途方に暮れる生徒のモノマネを経て……

 

 

 

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着替え完了!

 

 

 

f:id:madmania:20160422182600p:plain「これで完璧ですね!」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「いえ、これからが本番ですよ」

 

 

 

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まずは40秒間全身をコロコロして、作業衣についたホコリを取り除く。

 

 

 

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次に「取るミング」と呼ばれる掃除機で全身をまんべんなく吸引。

 

 

 

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さらに四方八方から風が出る部屋に入り、両手を上げてクルクルと2回転して作業衣に付いたホコリを吹き飛ばす。 

 

 

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爪の中までしっかり手洗い。

 

 

 

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そしてコロコロ。

 

 

 

f:id:madmania:20160422182600p:plain「あれ……? デジャヴ??」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「コロコロは最初と最後にやってます。食品工場内はチリひとつ許されませんから、徹底しています。ちなみに2回目のコロコロは時間無制限です。気が済むまでやってください」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「コロコロ好きにはたまらないですね……」

 

 

 

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最後の仕上げに手をアルコール除菌。これをやらないと扉が開かない仕組み。

 

 

 

f:id:madmania:20160422182551p:plain「これでようやく工場内に入ることができます。全工程で10分ほどでしょうか」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「本当に衛生管理を徹底してますね。もし途中でトイレ行きたくなったらどうするんですか? 考えたら行きたくなってきました」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「行っても構いませんが、トイレに行くには今来たルートを戻らなければいけませんので、全て最初からやりなおしです」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「……わかりました、我慢します。でもここまで毎日清潔にしていると、逆に体の免疫力が弱って体調崩すことありませんか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「別にないですよ、いたって健康です!」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「でも世界に致死率100%のウイルスが蔓延したらどうします?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「そのときは加工場の中に逃げ込みますね。ウイルスは入ってこれないですし、うどんがあるので食料には困りません」

f:id:eaidem:20160510112539p:plain「終末がやってきたら、うどん工場に逃げ込めばいいのか……」

 

 

 

加工場の中へ

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いよいよ冷凍うどんの加工場の中へと入りました!

 

f:id:madmania:20160422182600p:plain「すごい! 見渡す限りズラーっと機械が並んでる!」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「機械を操作したり検品したりする人間が数名いるだけで、うどんを作る工程は全てオートメーション化しています」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「でも手打ち麺みたいなあの味やコシを出すためには、機械に何か工夫があるんじゃないですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「そうですね、いくつかポイントがあります」

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182551p:plain「まずは、材料を混ぜて生地をこねたあと、しっかりとかつ優しく圧力をかけて伸ばします。テレビなどで職人さんが生地を足で踏んでいるのを見たことがあると思いますが、それを機械で再現しています」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「職人さんの足を!」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「生地を伸ばす工程と畳む工程を繰り返すことで、うどんに強いコシが生まれます。ただこの時点で生地には強いストレスがかかっているので、次の工程では2時間ほど休ませます」

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182600p:plain「映画1本観てリフレッシュする感じですね」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「どちらかというと『2時間寝る』のほうがニュアンス的には正しいかと」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「『タイタニック』だと前半しか観られないのかあ」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「話、聞いてました? しっかり休ませると生地が熟成して、なめらかな麺になるんです。今度は生地をうどんの厚みになるまで伸ばして行きます」

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182551p:plain「生地を徐々に伸ばしていき、うどんの厚みになったら生地をカットするのですが、ここにも秘密があります」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「おっ、知りたいです!」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「通常機械で生地をカットする場合、スリッターと呼ばれる円盤の刃に板状の生地を流して細くしています。これには作業効率が大変良いというメリットがありますが、弊社では別に包丁切りというカット方法も採用しています」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「包丁切り?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「人が包丁を使うように、機械で包丁を上下させて1本1本生地をカットするんです」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「スリッターに比べてスピードは落ちるのに、包丁切りにするメリットって何かあるんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「はい。それは麺の断面を見るとわかるのですが……」

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182551p:plain「このように『包丁切り』の方が、エッジが立っていて麺の表面が凹んでいます」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「ほんとだ!」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「この凹みにうどんのつゆが乗っかることで、麺とつゆがよく絡まり、口に入れた時の美味しさがアップするということなんです」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「包丁で切ることによって、麺が美味しくなっていたとは知りませんでした」

 

 

 

 

 

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鍋を移動しながらたっぷりのお湯で茹でられるうどん。

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182600p:plain「お風呂みたいで気持ちよさそうですね。ところで安永さんは、冷凍される前のうどんを食べたことあります?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「はい、実際食べたことありますが、わたしには解凍したうどんとの違いが分かりませんでした

f:id:madmania:20160422182600p:plain「えっ? できたての方が美味しいんじゃないんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「冷凍食品は『できたての味をそのまま届ける』という商品なので、できたてのうどんと解凍後のうどんの味はまったく同じだと思いますよ」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「そう言われればそうですね」

 

 

 

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茹でた後、冷水で締められたうどんは急速冷凍工程へ。

  

 

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うどんに冷気を当て続け……

 

 

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カチカチに凍結されて、検査工程へと進みます。

 

 

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いくつもの厳しい検査を通過する冷凍うどん。

 

 

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パッケージングされて全国へ!

 

 


f:id:madmania:20160422182600p:plain「ところで冷凍うどんって、3個か5個入りで売っていることが多いですよね。10個入りとかにして、もっとお得感を出したりしないんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「一般家庭の冷凍庫ってそれほど大きくないですよね。なので沢山うどんが入ったパッケージはあまり需要がないんですよ……」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「確かに一人暮らし用冷蔵庫とかだと、5個入りのうどんで半分くらいスペース使いますもんね」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「ついでに言うと、夏場は皆さんアイスを買うので、冷凍庫のスペースの取り合いが更に激しくなります。なので『もっとうどんのパッケージを小さくしてほしい!』といったお客様の意見も頂いているようです」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「味と量を保ちつつ、省スペース化したら革命ですね!スマホサイズくらいまで小型化するのを期待してます!」

 

 

 

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f:id:madmania:20160422182600p:plain「今ってほとんどの料理が冷凍食品で買えちゃいますけど、『これは冷凍食品にするの無理!』 っていうものはあるんですか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「例えばレタスチャーハンですね」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「え?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「冷凍のレタスチャーハン、見たことないですよね!」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「まぁ……確かに見たことないですね……。なぜ無理なのでしょうか?」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「レタスに限られた話ではありませんが、レタスのような水分の多い野菜を解凍すると、水分が出てビシャビシャになってしまいます。一般的にレタスチャーハンは食感の良いレタスとパラパラごはんというイメージをお持ちでしょうから、この情報を事前に知らなければ、発売しても誰も驚かないかもしれませんね……」

f:id:madmania:20160422182600p:plain「安永さん、僕は冷凍レタスチャーハンが発売されたあかつきには、真っ先に驚くことを約束します。待ってますよ、冷凍レタスチャーハン。」

f:id:madmania:20160422182551p:plain「ありがとうございます」

 

 

おわりに

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見学の後はこの工場で作られた「さぬきうどん」と「おにぎり」を頂きました。

 

 

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ずずっ……

 

 

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やっぱりうまぁ……工場で食べるこのうどん、いつものより美味い気がする!

 

 

「もしかして出来立てですか?」と聞いたら、一度冷凍しているのでスーパーで売っているものと同じだそうです。

 

 

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気のせいでした。

 

 

 

いかがだったでしょうか。

 

テーブルマークの冷凍さぬきうどんの美味しさの秘密、それは

  • 新潟県魚沼地区の良質な水
  • 職人の技術を機械で完全再現
  • 出来たての美味しさを閉じ込める冷凍技術

にあったようです。

 

ぜひ皆さんも今日の晩ご飯は冷凍うどんを食べながら、いつか発売されるかもしれない冷凍レタスチャーハンに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

 

 

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僕は大好きなのになかなか手に入らないテーブルマークの「スープが旨い鶏そば」に思いを馳せて、この場を去りたいと思います。それではさようなら。

 

 

ライター:原宿

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株式会社バーグハンバーグバーグ所属。ご飯をよく噛むオモコロ編集長として活動中。Twitter:@haraajukku

【8コマ漫画】木下晋也 『特選!ポテン生活』 (02) - 大人の休日/陣痛の達人

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<ポテン生活|一覧>

 

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<ポテン生活|一覧>
前回

 

●「ポテン生活」とは?

ギャグ漫画界の新鋭・木下晋也が描く、の~んびりして、クスッとしてしまう8コママンガ。独特の中毒性から、10巻までの単行本は大きな話題になりました。ジモコロでは、そんな「ポテン生活」から、おもしろかった話を毎月2本、選り抜きでお届けしますよ!

 

 

 

書いた人・木下晋也

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1980年大阪生まれ。2008年、『ポテン生活』で第23回MANGA OPEN大賞受賞。単行本『ポテン生活』全10巻、『もここー』全2巻、『おやおやこども』が好評発売中。Docomoエンタメウィークで『マコとマコト』連載中。木下晋也公式サイト、cakesでもいくつか作品を公開中です。趣味はプロレス観戦。Twitterアカウント→@kinositasinya

 

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伊勢志摩サミット開催中の警備ってどれくらい厳重だった? 現地で見てきた

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こんにちは。ヨッピーです。

先週は伊勢志摩サミットと、それに伴うオバマ大統領の広島訪問の話題で持ちきりでしたね。

 

まあ、「サミット」とか言われても、低IQでお馴染みの僕みたいな人間からすると、「え!? 首都圏を中心に展開中のスーパーマーケットのこと!?(※)」ってなるわけですが、「サミット」を日本語訳にすると「主要国首脳会議」だそうでして、要するに

いろんな国のめっちゃえらい人たちが集まる会議

なんだそうです。

 

 

Summit store kinuta branch shop 2014.jpg

※緑の看板でお馴染みのスーパー「サミット」 世田谷区にむちゃくちゃある。(写真:Wikipedia より)

 

 

サミット期間が近づくにつれて、テレビでもサミットの話ばっかりしてるわけですけれども、「えらい人たちが集まる会議」っていう時点で、「まあ僕には関係の無い話だな」って思うじゃないですか。

 

コメンテーターの人達が「サミットは世界情勢の今後を占う意味でも大切です」みたいなこと言ってたんですけど、僕なんてちょっとパチンコ屋に行って歌舞伎町で飲んだくらいの記憶しかないのに、翌朝気付いたら財布に300円しか入ってなくて頭抱えてるような人間ですからね。

 

世界経済とか言われても「いや、知らんし」ってなるわ。

 

そんなわけで「サミットなんて僕には一切関係無いもんねブー」みたいな顔して日々を過ごしてたんですが、電車乗る時に気付いたんですよ。

 

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警備、厳重すぎ。

 

なにこれ。サミットの開催地が三重県なのに都内がこんな事になってるって、じゃあ現地はもっと厳重な警備してるってこと!?

 

これ以上の警備ってどんな感じなのよ!?

 

サブマシンガンで重武装してるおまわりさんが居たりするわけ!?

 

というわけで……

 

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サミット真っ最中の伊勢志摩を、実際に見てきたいと思います!!

 

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※撮影には編集担当のバーグハンバーグバーグ社員、かんち君が同行しました

 

 

伊勢志摩に向かおう

f:id:madmania:20160530112001p:plain「いやー、伊勢に行くのは久々だし楽しみ」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「僕は初めてなんですけど、伊勢って三重県ですよね?どんなところなんですか?」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「あのね、結論から言うと良い所やね。なんせ伊勢神宮があって江戸時代からたくさんの参拝客で栄えとるから古い町並みも残ってるし、同じ古都でも京都や奈良と違って、伊勢市には海があるから海鮮も美味いんよ。隣の志摩市も海が綺麗だし、自然に囲まれて魅力な場所なのよ」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「なるほど。警備がどれくらいのものか見るついでに、観光情報なんかも入れておきたいですね。……あっ!」

 

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f:id:madmania:20160530112006p:plain新幹線の車内に早速おまわりさんが居る

f:id:madmania:20160530112001p:plain「厳重すぎ。ごみ箱も全部使えないし、めちゃくちゃ警戒しとるな……!」

 

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特に悪いことをしているわけでもないのに、車内を警戒するおまわりさんの姿にビクビクしながらも伊勢を目指します。

東京からだと名古屋で近鉄線の特急に乗り換えるのがおすすめ!

 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「おまわりさんの姿を見るとなんか緊張しない?」

 f:id:madmania:20160530112006p:plain「警官を見てビクつくのは追われてる人だけです」

 f:id:madmania:20160530112001p:plain「指名手配犯みたいな言い方しないでよ……」

  

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東京を出発して3時間半くらいで伊勢市の宇治山田駅に到着! ヒュー!

 

 

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まあ当然、駅周辺はおまわりさんが警戒してるよね。

 

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レンタカー借りて移動し始めたら、早速白バイがばんばん走ってるよね。

  

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あちこちで検問張ってるよね。

 

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車停められて、トランクの中と免許証のチェックされるよね。

 

  

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そしてなんでもない道なのに、おまわりさんが50m間隔で立ってたりするよね。

 

f:id:madmania:20160530112001p:plainおまわりさん多すぎ

f:id:madmania:20160530112006p:plain「サミット期間中は全国から集められた2万人以上の警察官が投入されてるらしいですよ」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「この感じだとサミット期間中って世界一治安が良くなるのでは」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「絶対悪いことできないですね」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「僕がいきなり車を暴走させて、伊勢市内を逃げまくったらどうする?」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「秒速逮捕待ったなしなので、絶対にやめてください」

 

 

 

伊勢神宮にお参りをしよう

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さあ、そんなわけで「もう一生分見たわ」っていうレベルでおまわりさんの大群を見たので、せっかくだし伊勢神宮をお参りすることにします。

  

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しかしながらこの日、5月26日(木)の午前中は安倍総理やオバマ大統領をはじめ、各国の首脳が伊勢神宮をお参りしていたため、13時までは封鎖!

仕方がないので13時になるまで伊勢神宮周辺でブラブラ散歩して時間を潰すことにします。

 

 

f:id:eaidem:20160529214556j:plainさすが歴史ある街なだけあって京都っぽさがある。

 

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いやー、ただ歩いているだけで楽しい! 

 

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ちなみにこの建物はファミリーマートですからね。街全体が景観に相当こだわってるのが分かる。

 

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近くにある「おかげ横丁」も当時の街並みを建物ごと持ってきてたりしてて楽しいよ。

 

 

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f:id:madmania:20160530112006p:plain「いやー、マジで良いところですね!」 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「でしょ。関西以外の地域の人たちにとっては、伊勢神宮以外はそこまでメジャーじゃないかもしれないけど、関西圏だと割と有数の観光地なんよ。今回のサミットの会場が志摩市の賢島(かしこじま)っていう離島で行われるんだけど、伊勢市や志摩市ってリアス式海岸だから海岸線が複雑で風光明媚だし、島もやたらとあるんよね」

 

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こちらは名物の伊勢うどん。モチモチしててフワフワのうどんが特徴。

 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「僕は個人的に大阪うどんの方が好きだけどな!」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「店内で正直なこと言うな」

 

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お馴染みの赤福もあるよ。

 

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文句なしに美味い!

 

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 さあ、そんな感じでうどん食べたり赤福食べたりしているうちに13時になったので、いよいよ伊勢神宮をお参りします!

 

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f:id:madmania:20160530112006p:plain「空気が凛としてて良いですね。心が洗われそう」

 f:id:madmania:20160530112001p:plain「むっ!? なんだあれ!」

 

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f:id:madmania:20160530112006p:plain「何かを植樹してますね」 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「わ!調べたらついさっきオバマ大統領と安倍ちゃんが植えたやつやんけ!!」

 

 

f:id:madmania:20160530112006p:plain「おー!すごい!」 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「2時間前にオバマ大統領がここに居たのか……! ちなみにさ……」

 

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f:id:madmania:20160530112001p:plainあれ引っこ抜いたら怒られるのかな?

f:id:madmania:20160530112006p:plain「めちゃくちゃ怒られますよ。全国、いや世界のニュースになると思う」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「それって世界デビューのチャンスってこと?」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「絶対やめてくださいよ。伊勢にまで来て捕まりたくないんで」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「じゃあさ、助走つけて全力ダッシュで木に飛び込む『フリ』だけするのは? フリなら捕まらないよね。そんな法律無いだろうし」

f:id:madmania:20160530112006p:plain「ダメです。おまわりさんに重心の低いタックルを食らいます」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「でもやってみないと分からないよね。試してみる?」

 

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f:id:madmania:20160530111952p:plain「いいかげんにしろ!」

 

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かんち君が怒るので渋々普通に参拝しました(この先は撮影不可)

 

 

 

サミットの本拠地に乗り込もう 

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さて、伊勢神宮の参拝を終え、いよいよサミットの会場となる志摩市の賢島(かしこじま)を目指します。

 

 

ちなみに賢島をサミットの会場にした理由は、島にかかっている橋が2本しか無く侵入経路が絞れて警備がしやすいからだと言われております。

 

賢島に近づくにつれて更に増えていく警察官!

 

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駐車場にも警察関係の車両がいっぱい停まってる!

 

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もちろん道中もガンガン検問を受けます! 伊勢志摩滞在中に受けた検問は計3回

トランクの中の確認、免許証のチェック、ここに来た目的を聞かれる。ここで「オバマ大統領に会いに来ました」って言ったらどうなるんだろう……。

 

なんとか検問をかい潜り「賢島まであと1km!」というところまで来たのですが……

 

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島に通じる道がこんな感じで完全に封鎖されていて、専用のパスを提示しない限り島には入れないとのこと。

 

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それでもどうにかして賢島に近づきたいので、目の前に賢島が見える港へ移動し、そこから様子をうかがってみることにしました。

 

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向こうに見えるのが伊勢志摩サミットの会場となる志摩観光ホテル。けっこう近くまで来れた!

 

「これくらいの距離なら泳いでとか、ボート使って乗り込めるんじゃね?」って思うじゃないですか。 

 

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でも実際にはすぐそばで海上保安庁の船が臨戦態勢で待機してますからね。アリの子一匹通さないっていうのはこれのことか……!

 

もちろん撮影している僕らの方にも、すぐおまわりさんが寄ってきます。 

 

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安倍総理や~~~~い!

 

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f:id:madmania:20160530112001p:plain「……って、僕がここからって叫んだらやっぱり怒られるんですか?」

f:id:madmania:20160530131048p:plain「いえ、どうせ聞こえないでしょうし別に構わないですよ。ただまあ、あんまりおすすめはしないですかね」

f:id:madmania:20160530112001p:plainですよね

 

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近いようで遠い賢島。クゥーー! ここまで厳重だと逆に入ってみたい!

 

 

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ちなみに知り合いのBuzzFeedJapan編集長の古田さんは専用パスを持っていて、プレスセンターにも賢島にも出入りしたし、なんなら広島でのオバマ大統領の演説も近くで見たという事なので羨ましがっていたのですが、

 

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そもそも、このパスを貰うにも事前に申請する必要があって、実績のあるメディアとかじゃないと取材を許可されないらしい。

  

f:id:madmania:20160530111957p:plain「BuzzFeedJapanは今年の1月にできたばかりですし、なかなか理解を得られそうにないので、日本の外務省ではなく、アメリカのBuzzFeed本社のルートからホワイトハウス記者団に入れて頂いたんですよ。BuzzFeedは過去にオバマ大統領のライブインタビューをした事もあるので」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「なるほど。ちなみに中の警備もやっぱり厳重なんですか?」

f:id:madmania:20160530111957p:plain「そうですね。空港と同じく入り口でX線検査を受けないと入れないですし、そこらじゅうにおまわりさんやSPの人が居ますね。あとはプレスセンターはごはんが全部タダでした!」

 

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こちらは古田さんが撮った実際のプレスセンターの様子。

  

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お寿司まで無料で振る舞われたらしい!

 

サミットを取材したら太った ほとんど報道されない舞台裏 より抜粋

 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「いいなー!僕もそういうところに出入りしてジャーナリストぶりたいんですけど。やっぱりフリーだと厳しいんですかね?」 

f:id:madmania:20160530111957p:plain「いえ、フリーの方でも実績を評価されれば入れると思いますよ。普段から政治の記事をバリバリ書いてて影響力があるとか……」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「政治の記事なんて書いたことないし難しい事は一切わかりません」

f:id:madmania:20160530111957p:plain「じゃあダメですよ。現地行って何するんですか」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「物見遊山とタダメシ?」

f:id:madmania:20160530111957p:plain「余計ダメです」

 

 

 

現地の人はサミットで盛り上がってるの?

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そんなわけでこんな厳戒態勢下の伊勢志摩エリアですが、現地の人たちに「実際のところ、サミットってどうなん?」って聞いてみたので紹介したいと思います!

 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「どうですか? サミットで盛り上がってる感じあります?」

f:id:madmania:20160530131042p:plain「いやぁ、過去最低っていうレベルでお客さんが少ないんで大変なんですよ……」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「えっ!そうなんですか? でも確かにおかげ横丁にしろ赤福にしろ、以前来た時よりもガラガラだったかも」

f:id:madmania:20160530131042p:plain「そうそう。何せね、全国からおまわりさんとかマスコミの方とかが集まってるでしょう。だからホテルの予約が全然取れないらしくて、観光客の方々が伊勢に来られないんですよね」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「わーそうなんだ。確かに僕らが1ヶ月前にホテル予約した時も最後の1部屋でしたね」

f:id:madmania:20160530131042p:plain「でしょう。あとは検問とかも多いですし、通行止めとかもかなりあるんで敬遠されちゃうんでしょうね。とはいえ、今回のサミットで伊勢志摩エリアの知名度はあがってるでしょうし、今後盛り上がって長い目で見てプラスになることを期待してます」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「たしかに。伊勢志摩っていう名前は知られるでしょうし、伊勢神宮なんかもフォーカスされてますから、これから効果が出てきそうですね!」

 

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……こんな感じで色んな方にお話しを聞いたんですが、伊勢志摩サミット開催の時点で盛り上がってるかどうかの結果は、ざっくりまとめるとこんな感じです!

 

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ホテルなんかはサミットに伴う道路工事の関係などから、去年の夏ごろからかなり予約が埋まったそうだ。

 

レンタカーやホテルなど、関係者が利用するものに関しては潤っているみたいなのですが、おみやげ屋さんや食べ物屋さんなど、観光客向けの施設に関してはめちゃくちゃお客さんが少ないらしい。

 

たしかにどこに行っても空いてた気がする……!

 

とはいえ、そもそも僕だってサミットがあったから今回の記事を書いたわけですし、これを機に伊勢志摩エリアに注目が集まってたくさん人が来る事を期待したいところです。

 

みんなー! 伊勢志摩はめちゃくちゃ良いところだよーーー!

 

 

 

伊勢志摩の良いところを紹介 

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そんなわけで伊勢志摩の良い所をバーッと紹介したいと思います!こちらは伊勢湾の全景が見える「横山展望台」からの風景!

入り組んだ海岸線になってるのがわかると思います!

 

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いやー、夏を先取りしてる感じあるなー!

 

 

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こちらは英虞湾(あごわん)の風景! 離島がいっぱい! 一個くらいくれないかな。

 

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伊勢と言えばやっぱり伊勢エビ! ついさっきまでビチビチ動いていた伊勢エビの活け造りがそこかしこで食べられるし、

 

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こういうファンキーな船に乗って行く「イルカ島」では……

 

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なんとイルカにエサやりをしたりタッチしたり出来るのだ!

 

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そしてこの海岸な!

 

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 水も綺麗やで!

 

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 適当に入ったお店でもご飯が美味いし、

 

 

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日本でも屈指の規模を誇る「鳥羽水族館」や、

 

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世界遺産登録を目指す海女の実演や、真珠の宝飾品が見られる「ミキモト真珠島」もあるよ!

 

 

 

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あとは少し伊勢志摩エリアからは離れるけど、三重県には世界遺産でお馴染みの「熊野古道」だってある!

 

f:id:madmania:20160530112006p:plain「三重県の観光名所って、伊勢志摩だけじゃないんですね。親を連れて来たら喜ぶだろうなぁ」 

f:id:madmania:20160530112001p:plain「でしょ! 冒頭でも書いたけど、三重って伊勢神宮以外はそんなにメジャーじゃないイメージあるけど、関西屈指のリゾート地なんよ。伊勢神宮はやっぱ一生に一回は行っておくべきだし、熊野古道は山とかハイキングとかが好きな人にはたまらないだろうし、三重旅行って普通におすすめ出来ると思う」

f:id:madmania:20160530112001p:plain「ただし……」

 

 

 

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f:id:madmania:20160530112001p:plain「温泉にでも入るか!と思って意気揚々と温泉施設にやってきたら……『サミット期間中は、警察官で全館貸切です』って入館を断られるし、志摩スペイン村も『サミット期間中に敷地をヘリポートとして使うので閉園してます』って言われるしで、観光する時はやっぱりサミット期間外が良いかもしれんね」

 

f:id:madmania:20160530112006p:plain「そりゃそうでしょうよ。でももうサミットは終わったんで大丈夫です」

 

 

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厳戒警備が解かれた三重県、伊勢志摩はマジで最高の観光スポットなので、是非休日に足を運んでみてね!

 

 

ライター:ヨッピー

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大阪府生まれ。「オモコロ」「トゥギャッチ」「ぐるなび」「Yahoo! Japan」「ライブドアニュース」など、さまざまなWEBメディアで活躍中のライター。「WEBでウケること」の第一人者として、タイアップ広告案件なども多数手がける
Twitter ID: @yoppymodel / 公式サイト:ヨッピーのブログ(仮)


【賞金127万円】つちのこ捕獲のために岐阜で髪の毛を焼いてみた

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こんにちは。ジモコロライターのギャラクシーです。

僕は現在、岐阜県の東白川村に来ております。

 

一体なぜ……?

実はこの村、つちのこ目撃例が日本一多い村なんです!

 

 

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足元にサッと何かが飛んできた気がして、周囲を見回すと、草の中からチラチラと奇妙な生き物が見え隠れしていた。胴体は女性の腕より太かった。

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茶畑で作業をしているとガサガサと音が聞こえた。見ると今まで見たこともないようなヘビがいた。ずんぐりしていて長さは35cmほど。ネズミのような尻尾がついていた。

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山道を歩いていると、胴回りがビール瓶ほどもある妙なヘビがいた。落ちていた石を投げてみたところ、まるでタイヤに当たったような音がした。ヘビはこちらを振り返り、真っ赤な口をワッと開けて怒った。

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上記はほんの一例。

東白川村は岐阜県で一番小さな村なんですが、なんと! 昭和21年から、実に20数件もの目撃例があるのです。

まるで つちのこのバーゲンセールだな!

 

さらに驚くべきことに、この村には「つちのこ名人」と呼ばれる人物まで存在しているという! つちのこってまだ誰も捕獲したことはなかったはずだけど……名人??? どういうこと?

 

というわけで今回は、謎の人物・つちのこ名人にレクチャーを受け、本格的に つちのこ捕獲に挑戦してみました。

 

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つちのこ名人登場! 捕獲経験は……?

 

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やってきたのはこちら、つちのこ館。

盛り上がったオカルト気分を打ち砕くファンシーな佇まい……っていうかただの土産物屋では……?

とにかくここに、つちのこ名人がいるという。さっそく中に入ってみましょう。

 

「ごめんくださ~い!」

 

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「は~い、はじめまして」


この方が つちのこ名人こと安江豊司さん

安江豊司さん

東白川村の村民と村の各種団体、村役場が設立した、村ぐるみの地域おこし会社「ふるさと企画」代表。

 

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f:id:eaidem:20160524183126p:plain「はじめまして! 安江さんが“つちのこ名人”と聞いてお伺いしました。子供のころから未確認生物とかオカルトみたいなものが好きだったので」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「うんうん、わかります。ロマンがあるからね~。うちの村はつちのこの目撃数が日本一なので、そういう方も多く遊びに来られますよ」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「僕、つちのこを捕まえたいんです! 長年の夢を叶えたいんです!」

f:id:eaidem:20160524183128p:plainお任せください。私が知っている限りのことを教えますから!」

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「おお、さすが つちのこ名人! 頼もしい! で、あの~、安江さんは実際に つちのこを捕まえたことはあるんですか?」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「え?」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「つちのこ名人と呼ばれるからには、つちのこの捕獲に成功したとか、目撃したといったご経験が……」

 

 

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「ないよ」

 

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「あ、そうなんですね。まあ、もし捕まえてたら今頃日本中が騒ぎになってますもんね」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「私は“ふるさと企画”という、村ぐるみの地域おこし会社の社長でね。『つちのこ館』の営業もその一環です。おかげで、つちのこに関してはかなり詳しいですよ」

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「なるほど。それにしても『つちのこ館』って、良い土産物屋ですね~。つちのこグッズが魅力的すぎてめちゃめちゃ買い込んでしまいました」

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つちのこ館一階には、つちのこキーホルダーやストラップなど、グッズやお土産がてんこ盛り! つっちーとのこりんっていうキャラクターが超かわいいのです!

 

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「つちのこ館はね、ただの土産物屋じゃないんです。一階はつちのこグッズや特産品を販売してますが、二階には日本で唯一の『つちのこ資料館』があるんですよ」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「な、なんだってー!」

 

 

膨大な資料が揃う資料館に潜入!

 

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2階に上がってみると、壁を埋め尽くす膨大な数の資料が!

 

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全国各地での目撃情報や、古い文献なども必見!

※つちのこは江戸時代の百科事典『和漢三才図会』にも“野槌蛇”として紹介されているそうです 

 

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「すげええええ!!! 古い新聞の切り抜きとか、オカルトっぽくて良いですね~! 手書きのものも良い意味での安っぽさというか、生々しさがあってテンション上がります!」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「実際に目撃した村の方に話を聞いて作ってますから」

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「あっ! 矢口高雄先生の『幻の怪蛇バチヘビ』もある」

 

幻の怪蛇バチヘビ

幻の怪蛇バチヘビ

 

矢口高雄

代表作は「釣りキチ三平」。自身が釣りをしている時に遭遇したというバチヘビ(東北地方での つちのこ の呼び方)のことを漫画にしたのが「幻の怪蛇バチヘビ」である。1973年に発売。

 

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「よく勉強してらっしゃいますね。この本がきっかけで、全国的につちのこがブームになったんですよ。それが1973年の第一次ブームですね」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「第一次? では第二次は?」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「東白川村では今井さんという方がこの近所で目撃した時に、当時の役場の広報が取り上げて大変な騒ぎになりました。1988年のことです」

※今井さん=冒頭の目撃例紹介で、ツチノコに石を投げた人。2mという至近距離で15分ほど観察しており、信憑性が高い目撃証言。

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「あれ? この村での目撃は今井さんが初めてじゃないですよね? なぜ今井さんだけがそんなに……?」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「実はこの村には『つちのこの話をすると呪われる』という言い伝えがありまして。みんな話題にしなかったんです。でも今井さんの証言が取り上げられると、『話していいなら言うけど、私も見た』『私も』と証言が集まってきたんですよ」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「つちのこ見すぎだろこの村……」

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f:id:eaidem:20160524183128p:plain「平成元年には懸賞金100万を懸けてつちのこの捜索が行われました。まあ、結局見つけることはできず、翌年から1万円ずつ懸賞金が上乗せされて、現在では127万円になってます」

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「127万円! 絶対つちのこを捕まえて賞金ゲットしよっと!」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「さて、ここまで色々な資料を見てもらいながら話をしてきましたが、このさらに奥に、つちのこが展示されてるんです。見ます?」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「な、なんだってー!」

 

 

幻の生物、つちのこが展示されていた!?

 

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ここに、追い求めていた つちのこが展示されている……!? スタッフに緊張が走った。

 

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ウイーン、カタ……カタ……ウイーン(モーターで動いている)

 

 

 

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カタッ、ウイーン……コトン

 

 

 

 

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ウイーン、ウイーン、カタッ……カタッ…………

 

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「なるほど」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「どうですか? まあ、子供だましかもしれませんが、ハハハ」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「安江さん……」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「はい?」

 

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最っ高ーーー!!! めちゃめちゃ気合入ってるゥゥゥ~~!! まさにこういうのがドストライクで好きなんです僕! 展示物に関してはこうやってリアル路線でいってほしいですよねぇ~!!! あっ、ほら、今度はこっちから つちのこが顔を出しましたよ!!!!

 

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(ウインウイン、キリキリキリ……)「あああ~~~!! 今まさに! つちのこを捕まえんとする手が~!! 網を振り下ろそうと~~~!!!!!」 

 

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(カタンッ)「ていうか、つちのこより手の方が怖い~! ゾンビだ~! つちのこ対ゾンビ 東白川村大決戦だ~!!」

 

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「こんなに喜ぶ人、子供以外では初めて見ましたよ」

※つちのこ館2階には入場料300円で入ることができます。1階で店員さんに声をかけて入場しよう!

 

 

いよいよ つちのこ捕獲のためのレクチャー開始!

 

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ここからは捕獲のための実際的な話を聞いていきます。

 

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「まず言っておきたいのは、つちのこを見つけても、決して一人で捕獲しようとしないでください、ということです」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「え? それはまた、どうしてですか」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「つちのこは猛毒を持っているという説があるんです。個人的にも、あの頭の形はマムシに似ているし、毒があるんじゃないかと思います。だから手で捕まえるのもやめたほうがいいですね」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「な、なるほど。命がけですね」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「また、人の目で捉えられないような速度で動きまわるとか、2mほどジャンプすると言われてるんで、そもそも一人だと逃げられてしまうでしょう」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「ということは二人がかりで挟み撃ちするのがいいんですか」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「その通りです。前方から一人が捕獲棒で首をおさえ、後方からもう一人が網で捕まえるんです。体長は30cm~80cmなので、網は大きめのものを持って行ったほうがいいでしょう」

 

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捕獲棒は本格的なものでなくても、Yの字に分かれている木の枝でOK 

 

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続いて教えてくれたのは、どこを探せばいいのか、というポイント。目撃場所を記した地図を指しながら教えてくれた。

 

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「茶畑での目撃例が多いので集中的に探してみてください。また、そもそも つちのこは水辺を好むので、川も捜索してはいかがでしょうか」

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「か……完璧や……探す場所も捕まえ方も教わった。もう捕獲したも同然ですね」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「じゃあちょっと練習してみましょうか」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「へっ?」

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f:id:eaidem:20160524183128p:plain「このあたりにつちのこを発見したとして、さあ、どうします?」

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「えーっと、まずは前方から捕獲棒で……」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「違います! 一人で捕まえようとせずに、仲間を呼ぶ!」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「は、はい! お~い……発見したぞ~」

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f:id:eaidem:20160524183128p:plain「もっと大きな声で! それじゃ捕まえられないよ」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「はいっ、すいません! お~い! 発見したぞぉぉぉ~~!!!!

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「はい、仲間が駆けつけました! 素早く捕獲棒で首をおさえてください!」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「こ、こうですか?」

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 「そぉいっ!」

 

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「そしたら相棒が後方から網で……よいしょ~っと! これで捕獲完了です」

 

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「さすがに腰が入った良いフォームですね」

f:id:eaidem:20160524183128p:plain「いやいや、あなたも飲み込みが早い。これでつちのこは確実に捕獲できます

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「あの~、もう一度確認しますが、つちのこを捕まえたことは……?

 

 

 

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「ないよ」

 

 

名人の教えを胸に、捕獲作戦決行!

名人からレクチャーを受け、日本で2番目の つちのこスペシャリストになったといっても過言ではない僕。実際に捕獲作戦を決行する時は来た!

 

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捕獲の基本は二人一組(ツーマンセル)。というわけで、ジモコロ編集長・柿次郎をパーティに加え、いざ出陣じゃ~!

 

f:id:eaidem:20160524183126p:plain「柿次郎さんには捕獲棒係を任命します。柿次郎さんが前方から頭をおさえ、僕が背後から捕獲するパターンでいきましょう!」

f:id:eaidem:20160524183127p:plain「マジで捕獲できたらどうする? 127万円もらえるんでしょ?」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「柿次郎さんには2万円の報酬を支払います」

f:id:eaidem:20160524183127p:plain「分け前おかしいだろ」

 

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目撃ポイントは、村を東西に横断する白川と県道62号線(通称つちのこ街道)に沿って分布している。特に村の中心からやや北東寄りに目撃例が多いようだ。

まずはそのあたりの茶畑を探してみるか……

 

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といっても、お茶は東白川村の名産。ちょっと歩けばどこにでも茶畑が広がっている。地道に訪ね歩くしかない。

 

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つちのこは日光を嫌い、穴に棲むという報告もある。地面の穴、岩の隙間などを丹念に調べながら歩く。

 

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調査を続けるうちに奇妙な石碑を発見。地元の方に聞くと、どうやら江戸時代あたりに作られたお墓らしい。

 

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よく見るとここにも、あそこにも……

 

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「ま、まさかっ! これらの石碑を線で繋ぐと五芒星が浮かび上がり、積層型立体魔法陣が発動……!?」

f:id:eaidem:20160524183127p:plain「ないから」

f:id:eaidem:20160530112529p:plain「そしてその中心に、やつ(つちのこ)は居る……というのか!?」

f:id:eaidem:20160524183127p:plain「だから、ないって言ってんだよ聞けよ!」

 

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平成二年には川での目撃も一件報告されている(しかもそれが最後の目撃例)。特に念入りに調査した。

 

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いない……。範囲を広げ、更に調査を続行するが、何の痕跡も発見できないまま時は過ぎ……

 

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夜。

 

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どこー? つちのこ、どこよー? まったく見つけられる気配がないんだけどー!

 

田舎なので周囲に明かりは少なく、本当に真っ暗闇。つちのことは関係なく、普通に危険ですねコレ。やはりつちのこを捕獲するなんて、我々には無理だったのか?

 

ご安心ください。

 

こんな時のために我々は秘密兵器を持ってきていたのです。

それは……人の髪の毛! つちのこは髪の毛を燃やすニオイを好むとの情報があるのです。

 

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モサアアアアァァ!!

 

こちらが秘密兵器・人の髪の毛。いきつけの散髪屋さんに、コンビニの袋がギチギチになるまで詰め込んでもらいました。

 

ではさっそく燃やしてみましょう。

 

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ガサガサ

 

 

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ジュオッ

 

 

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「…………ん?」

 

 

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「くっさ!!!!!!!」

 

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「だがこのニオイに惹かれて、やつは現れるのだ」

 

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ジュオッ

 

f:id:eaidem:20160524164256j:plain

「くっさ!!!!!!」

 

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「さあ、ニオイに惹かれ、やって来い つちのこ よ! 1匹と言わず、6匹くらい集まって来い! そしたら762万円ゲットじゃい! フッハハハハハ……」

 

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「クククク……」

 

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「……ハッハハ………… 」

 

 

 

 

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「山の朝って寒いんだな……」

 

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というわけで、残念ながら今回は つちのこを発見することはできませんでした。

悔しい! 本当に悔しいです!

 

しかし、つちのこはこの村のどこかに、必ずいるのです……。

我々ジモコロミステリー調査班は、これからも諦めることなく、つちのこを探し続けたいと思います。

 

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それでは、さようなら~!

 

 

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おわり

 

 

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岐阜県東白川村:観光情報

 

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今回訪れた岐阜県東白川村は、大自然と人が暮らす場所とがうまく調和した、とても美しい村でした。

 

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 名産である檜(ひのき)。深い……!

 

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自然がすぐそこにあるから、登山やトレッキングが好きな人も楽しめそう

 

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そして山と川の幸がうますぎる! 東京一人暮らしで弁当屋→牛丼屋→弁当屋の永久ループを繰り返す身としては怒りがこみ上げてくるほどにおいしかった!

白川茶は“お茶ソムリエ”の方に淹れて頂いたんですが、この風景で飲むならこのお茶しかないわ!というスッキリ落ち着く味でした。

 

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こちらは村のおばさんが考案したという「つちのこ焼き」1個130円。かわいい~! 東白川村のつちのこグッズって、デフォルメとリアルのバランスが絶妙なんですよ。中にはあんこがギッシリ詰まってておいしかった~!

 

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僕らが宿泊したのは『こもれびの里』という施設。“つちのこ名人”安江さんが代表を務める「ふるさと企画」が運営してます。

バーベキューやトレッキング、チェーンソーの体験学習などをやらせてもらいました。「チェーンソーの素質がある」と言われたので、来年の今頃はライターじゃなく木こりになってるかもしれません。

 

こもれびの里

・宿泊施設、体験学習

住所:岐阜県加茂郡東白川村神土606

電話:0574-78-3222

料金:一人3980円 食事1100円~

 

つちのこ館

・特産品、つちのこグッズ、つちのこ資料館

住所:岐阜県加茂郡東白川村神土426-1

電話:0574-78-3192

2階の資料館は、大人300円/小人100円

 

白川茶屋

・つちのこ焼き、お寿司、餅など(食事可)

住所:岐阜県加茂郡東白川村五加下野

電話:0574-78-3358

 

道の駅 茶の里 東白川

・特産品販売、村野菜や郷土料理が味わえる道の駅

住所:岐阜県加茂郡東白川村越原1061

電話:0574-78-3123

 

 

ライター:ギャラクシー

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株式会社バーグハンバーグバーグ所属。よく歩く。走るし、電車に乗ることもある。Twitter:@niconicogalaxy

ドラクエ旅から移住を決めた夫婦に空港インタビューしてきた 〜そして島人へ〜

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こんにちは、ライターの根岸達朗です。

僕は今…東京の空の玄関口「羽田空港」にいます!

 

 

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実は僕、こう見えて……

 

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地味に興奮しているんですよ。

 

これまで数多くのインタビュー取材を担当してきましたが、人生の節目に偶然立ち会うことって今までなかったんですよね。今回、ジモコロに相応しい「移住」というテーマかつ、離島に移住するフライト直前の夫婦に取材することになっています! 

 

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世の中に移住者インタビューは数あれど、この奇跡的な瞬間を捉えているインタビューってそうないんじゃないかと思うんですが、どうなんでしょうか。もしかしたら史上初かもしれません。違ったらすみません。

 

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アル中の木こりみたいな顔をしている僕の右隣にいるのが、今回話を聞かせてくれることになった南貴博さん

柿次郎編集長がゲストスピーカーとしてお呼ばれしていたイベントでたまたま知り合ったんですが…話を聞けば、誰もが知ってるような大手広告代理店に勤めるデザイナーだったんです。

都会の安定した仕事に見切りをつけて、「奥さんと一緒に島根県の離島・海士町に移住する」と聞いた瞬間、編集長がインパラみたいな反射神経で・・・

 

f:id:ONCEAGAIN:20160421090636p:plainちょっと待ったぁぁぁぁぁぁ!!!!

と、その場で取材を申し込んだわけです。

 

むちゃくちゃでしょ?

ジモコロの取材に奇跡的なやつが多い理由のひとつです。

 

http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kakijiro/20160425/20160425130710.jpg

ちなみに、島根県の離島・海士町っていうのはこういうところ。

下の記事は、予備知識的に読んでおくとこれからの話が入ってきやすいと思うのでぜひ!

 

というわけで、個人史的にもジモコロ的にも初の移住直前空港インタビュー。都会の生活になんらかの違和感を覚えてる人にはぜひ読んでもらいたいなーって思ってます。

  

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話を聞いた人:南貴博さん&麻衣さん夫妻

東京生まれ、東京育ちの南夫妻。貴博さんは、名前を聞けば誰もが知ってるような都内の大手広告代理店に勤務していたアートディレクター。奥さんの麻衣さんは化粧品会社で商品企画をしていましたが、このほど一念発起して夫婦ともに会社を退職。海士町への移住を決めました。

  

役場の課長に紹介された「最高の屋敷」で

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「空港インタビューとか芸能人みたいで恥ずかしいけど……まあ、よろしく」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「離島に移住するなんて、僕にとっては芸能人より興味ある存在ですよ! 今日はよろしくお願いします。で、なんでまた海士町に?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「ずっとデザインをやってきたので、その経験を生かして海士町のPRをしていこうと思ってるんですよ。東京に僕みたいなアートディレクターが何千人いるかわからないけど、離島だったらたった一人のアートディレクターになれるかもしれないでしょ。その方が絶対おもしろそうだなあと」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「いいっすね! でも、すごい大変そう。起業も視野に入れているんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「そのつもりです。実は海士町で起業するのは、東京で起業するよりもハードルが低いんですよ

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「そうなんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「うん。だって東京で事務所借りたら初期費用だけですごいお金かかるじゃない。僕は自宅を事務所にするつもりなんだけど、家賃が信じられないくらい安いんですよ。金額は秘密だけどね〜」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「めちゃくちゃ気になる…

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「まあ、とりあえずこの写真を見てよ」

 

というわけで、南さんが自宅兼事務所にする予定の激安物件をご紹介↓

 

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まず、この厳かな門構え。からの・・・

 

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ずどーんとでっかい母屋。さらに歩みを進めると・・・

 

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こじんまりとしたこんな感じの門があって、その先は・・・

 

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庭。圧倒的な趣。となればもちろん・・・

 

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縁側なんて最高中の最高。しかも、家の目の前は・・・

 

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海〜!!!

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「ね、最高でしょ?」

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「南さん?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「……ん、なに?」

 

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 「最高ですね」

 

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「……そ、そうでしょ。 でも、始めは新参者がこんなとこにいきなり住んでいいのかなーとは思いましたよ」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「島の不動産屋が紹介してくれたんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plainいや、海士町には不動産屋がないんです。そのかわり、役場の課長さんたちが新しく入ってくる人たちのために物件をストックしていて」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「へええ、課長さんが…! じゃあ、基本的に家を借りたいときは役場を通す形になるんですね」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「うん、僕たちが島のPRをしていきたいって言ったら、課長さんが『そういう人にはこういう家だ!』って紹介してくれたんだよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「すげー。じゃあ、奥さんも自宅で一緒にお仕事される予定なんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517103038p:plain「私は観光協会に所属して、春夏秋冬で働く現場を変えるマルチワーカーという働き方をします。マルチワーカーっていうのは、観光協会が推奨している島の新しい働き方で」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「あ、以前海士町の記事でお話を聞かせてもらった観光協会の太田さんがその働き方をしていました。繁忙期ごとに、島の産業の現場をローテーションしながら働くんですよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160517103038p:plain「そうですね。実は私、まだ3回しか海士町に行ったことがないんです。だからいろんな人といろんな仕事をしながら、もっと島のことを学びたいなーと思っていて」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「ええ! 3回で移住を決めちゃったんですか!?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「僕も4回しか行ったことないよ。でも、移住して起業までしようとしているけど(笑)」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「2人とも思い切りがいい! それって、飛び込んでもいけそうだなと思える人のつながりや住環境があったからですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「うん、なんとなくね。それでいえば、直会(なおらい)が島のコミュニティに溶け込むいいきっかけになったなと」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「なおらいって初めて聞いたなあ。なんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「お祭りなどのイベントごとのあとにやる飲み会のことで、まあ、打ち上げみたいなものかな。みんなこの直会で酒を飲むために何かするみたいなところがあるんですけど、そこの交流がおもしろいんですよー。僕たちは旅行者だけど呼んでもらって、そこで一気に人のつながりができたので」

 

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島の交流に酒は欠かせない。みんなとにかく飲むらしい

 

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「飲みにケーション的な?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「うん、基本的には飲み会なんだけど、外の人と中の人をつなげるマッチングみたいなものでもあるんだよね。そこで島の人たちに受け入れてもらえたら、大体OKみたいな

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「それめちゃくちゃ重要な飲み会じゃないですか」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「島の人はそんなに深く考えてないかもだけど、僕はこれ、島の面接だと思うんですよ。実際ここから移住後の仕事にもつながってますしね。合格できてよかったなーと(笑)」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「狭い島だと、良くも悪くも人間関係は濃くなりますよね。相性を確かめるのは、外の人にとっても中の人にとっても大事なことかもしれない」

 

移住への入口になったリアルドラクエ体験

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「移住のきっかけになった出来事ってあったんですか?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「なんだろうなー。やっぱり、初めて行ったときの体験が大きかったかな。なんかドラクエみたいでさ

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「ドラクエ?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517103038p:plain「海士町には夫が先に一人で行ってたんですよ、夏休みを使って。なんかそのときの体験がよかったみたいで、私もそこからだんだん巻き込まれていったような(笑)」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「あはは、そうかもね。実は海士町に初めて行ったのは去年の8月で、そのときは友達の家に3週間くらい泊まってたんだよ。でも、友達は仕事をしているし、僕はぽつんと毎日ヒマしてた。だから自転車を借りて、島の中をぐるぐる回ったりしてたんだけど」

 

f:id:ONCEAGAIN:20160517183212j:plain

 

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「わーいいなあ。離島で過ごす夏休み!」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「うん。でね、ヒマだから散策しながら、観光協会に立ち寄ったり、島の人に何気なく声をかけるでしょ。そうすると、『神社でおもしろそうなことやってるから行ってみたら?』とか、『学習センターにおもしろい人が来てるよ〜!』とか、みんなが親切にいろんな情報を教えてくれるわけ」

 

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港に隣接する交流拠点「承久海道キンニャモニャセンター」内にある観光協会

 

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「ふむふむ」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「どんなもんかなーと思って、自転車漕いで教えられたところにいく。すると、そこにインターンで島に来てる若い子だとか、大学教授だとか、いろんな人がいるんだよね。僕が東京の代理店でデザイナーをしているというと、それで話が盛り上がって、島の人が集まる交流会に呼んでもらったりしてさ」

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160512133845j:plain

 

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「へええ、それは楽しそうです」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「海士町って、不思議と人間関係が数珠つなぎで広がっていくんですよ。これまでは旅行に行っても、地元の人とつながることがなかったらそれが新鮮で」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「ドラクエ的に言えば、村人との会話からイベントが発生するみたいな」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「そうそう、そんな感じ」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「旅先に知り合いができると、その土地に一気に親近感が湧いてきますよね。海士町がまちづくりで有名な島だっていうのはご存知で?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「いや、ぜんぜん。友達がいるから遊びに行っただけ。初めは島の読み方もわからなかったから。ただ、そのときはそろそろ会社をやめて、独立したいと考えていたタイミングではあったよね。海士町で何かやろうなんてことは、1ミリも考えてなかったけど」

f:id:ONCEAGAIN:20160517103038p:plain「気付いたら本格的に仕事をやめるっていう話になってたよね。行くたびにどんどん熱が上がっていって」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「うん。ここからいろいろ本を読んだりとか、ローカルイベントに足を運んでみたりとか、海士町のことを勉強し始めたんだよね。だから、島の先進性を知ったのは完全に後付けで」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「ドラクエ体験からのハマりっぷりがすごい。それは海士町だったからなのか、ほかの地域で同じ体験をしてもそうなったのか」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「わからないですねー。でも、初めてローカルに触れたのが、海士町だったのはラッキーだったと思うんですよ」

 

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都会以上におもしろい仕事ができそうな島で

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「移住ってやっぱり勢いみたいなところもあるんでしょうね。僕はなかなか行動に移せないタイプで…」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plainんー移住っていうと少し大変そうだけど、単純に気に入ったところに引っ越して、そこで普通に、仕事をすることだと思うんですよ。僕はたまたまデザイナーだからそれがしやすかっただけで」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「なるほどー」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「それに僕の場合は、大きな会社でそれなりの給料をもらっていたけど、このままずっと会社のために身を捧げていいのかなって思ったのも大きかったですね。自分の人生なので、会社員を続けることよりも、自分なりに小さな船でも漕ぎ出した方が、まあ、大変かもしんないけど、いいんじゃないのって」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「スキルを活かして、東京で独立する選択肢は?」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「ありましたね。人脈もあるし、貯金も少しはあったので、やるなら東京かなと。でも、そんなことを頭の片隅に置きながら海士町で夏休みを過ごしたら、どんどん人はつながっていくし、島の人たちも一緒に何かやりましょうと言ってくれる。この島だったら、東京以上におもしろい仕事ができそうだなと思ったんですよ

f:id:ONCEAGAIN:20160517103038p:plain「私もそんな感じですね。夫が2回目に海士町に行くときから一緒に行っているんですけど、いろんな人を紹介してもらって、ここならやりがいのある仕事ができそうだなと。みんなすごくいい人たちなんですよね」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「ある意味、海士町って企業みたいな島でしょう。民間も行政もみんながそれぞれに経営的な視点を持って、自分たちの職場であり、住まいであり、ふるさとでもある島をよくするための方策を考えている」

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「今ある資源を生かして、自立していこうという強い意志があるそうですね。補助金に頼らず、自分たちのことは自分たちでやるぞっていう」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「そうなんですよ。この熱量はすごいし、僕も島に滞在して、それだけの熱を込める価値がある島だと思ったんです。で、自分はたまたまデザインができる。だったらこれを生かさない手はないなと」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「ローカルの課題解決にデザインが求められている時代ですよね。やれることもたくさんありそうです」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「東京に住んでて『海士町いいとこだよー』なんていっても、説得力がないじゃない。だから実際に住んでみようと。海士町のことを自分の芯から捉えて、その魅力を発信していきたいんですよ」

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「いいっすね、僕もそろそろ移住を……」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「……あ、飛行機の時間が。16:55の出雲行きなので。すいませんっ!」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「おお、もうそんな時間に……!じゃあ、ゲートまで見送らせてください!」

 

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・・・

 

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f:id:ONCEAGAIN:20160517102319p:plain「島暮らし、楽しんでー!」

f:id:ONCEAGAIN:20160517102307p:plain「ありがとう! いってきます!」

 

取材を終えて

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南さんは今後、観光協会や行政と連携しながら、後鳥羽上皇が祀られている隠岐神社を改修するビックプロジェクトにも関わっていくそう。デザインだけでなく、マーケティングやプランニングなど、代理店時代に培った経験をフルに生かした活躍が期待されているそうです。

良くも悪くもたくさんの人がいる都会では、個人という存在が埋もれてしまうのも事実。自分の力を必要としてくれる地域のために、自分を生かして仕事ができるのだとしたら、これほど幸せなことはないですよね。

働き方が多様化する今の時代。南さんのように、都会で培った「できること」を生かして、地方で活躍していく人もこれからどんどん増えていきそうです。

 

柿次郎編集長と巡った島根の特集はこれにていったんおしまい。たたら製鉄を取材したのが2月なので、すっかり季節が変わってしまいましたが、長らくお付き合いいただきありがとうございました。

 

これからもジモコロ的に気になる土地にはどんどん足を運んでいきたいので、ローカルのみなさん、今後ともよろしくお願いします!

 

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南さん、お元気でー!

 

※2015年 移住地希望者ランキング 第3位「島根県」って知ってた?


ライター:根岸達朗

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1981年、東京生まれのローカルライター。1児の父。多摩ニュータウンの端っこで子育てしながら、移住に想いを馳せてます。Mail:negishi.tatsuro@gmail.com/Twitter ID:@onceagain74/Facebook:根岸達朗

【8コマ漫画】木下晋也 『柳田さんと民話』 - 4話「桶かぶり坊主」

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<柳田さんと民話・一覧>
第4話

 

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<柳田さんと民話|一覧>
前回

 

●「柳田さんと民話」とは?

ひとり旅を趣味とする男性・柳田久仁夫が、日本各地で地元に伝わる民話を聞き歩く、ユルくておもしろくてためにならない8コママンガです。

 

 ■木下晋也が描く初のラブストーリー「マコとマコト」の電子版が発売中です! 甘すぎず切なすぎない、ほのぼの系恋愛模様。笑いながらも心あたたまる本(電子だけど)になっております~!

マコとマコト 分冊版(1)

マコとマコト 分冊版(1)

 

木下晋也先生のTwitterでは、各メディアに連載中の作品情報や、Twitterのみで公開されるちょっとしたイラストなども見ることが出来ますよ!フォローしてみよう!

 

 

書いた人・木下晋也

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1980年大阪生まれ。2008年、『ポテン生活』で第23回MANGA OPEN大賞受賞。単行本『ポテン生活』全10巻、『もここー』全2巻、『おやおやこども』が好評発売中。Docomoエンタメウィークで『マコとマコト』連載中。木下晋也公式サイト、cakesでもいくつか作品を公開中です。趣味はプロレス観戦。Twitterアカウント→@kinositasinya

 

ジモコロは求人情報サイト「イーアイデム」の提供でお送りしています

自宅が殺風景すぎるので、インテリアコーディネーターに助けてもらった

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こんにちは、ARuFaです。

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季節は初夏。この春に新生活を始めた方々も、新しい環境に慣れてきた頃だと思います。

…さて、突然ですが皆さん、今住んでいる家の住み心地はいいですか? 

僕はというと、2年前に社会人になったタイミングで一人暮らしを始めたのですが、部屋が殺風景なせいか、未だに家で落ち着くことができていません。

 

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そんな僕のワンルームの部屋がこちら。

生活感が無いというか何というか、全く落ち着くことができないんですよね。

以前、友達が遊びにきた時にも「模範囚の牢獄っぽい」と言われましたし、その友達とはそれ以来連絡が取れていません。

 

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…こんな部屋に住んでいては友達が減るだけでなく、日に日に衰弱した挙句、体がゲル状に溶けて排水溝の中で余生を過ごすことになるのは必至。 

そこで今回は、この殺風景な部屋を生まれ変わらせるために……

 

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プロのインテリアコーディネーターの方をお呼びしました。

ご協力いただく今井さんは、インテリアコーディネーター歴15年という大ベテラン

戸建ての内装・外装をコーディネイトしたり、ライオンズマンションなどでインテリアの案内をした経験もあるそうです。

…快適な生活空間を作り上げるインテリアコーディネーターの方に僕の部屋(牢獄)を見てもらえば、きっと的確なアドバイスをいただけることでしょう。

 

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また、今回は会社の先輩である永田さんにも同行してもらい、一般男性として率直な意見も貰うことにしました。

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「今日はよろしくお願いします。僕を救ってください」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「そんなに酷いんですか?」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「殺風景なだけでしょ?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「とりあえず、実際に見てください」

 

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さあ、そんなわけで、早速2人を僕の部屋へ案内します。

案内する際、「ここに人が来るなんて久しぶりですよ」と山小屋の住人みたいなことを自然に言ってしまって涙が出そうでした。

 

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f:id:Arufa:20160526103818p:plain「こちらです!」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「お邪魔します……あっ

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「うわ~~~~」

 

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f:id:Arufa:20160526103818p:plain「どうですか…?」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「思ったより寂しいですね……」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「寂しさもそうだけど、物凄い違和感を感じる……」

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain「特にこの辺とか寂しすぎない?」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「そうですね。テーブルはあってもソファや座布団が無いので、訪問者は『どこに座ればいいんだ?』と困惑すると思います」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「確かに以前友達が来た時も、ずっと立ち尽くしていたのでウケました」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「ウケんなよ」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「落ち着ける部屋にするには、人が座れる場所を用意したいですね」

 

…さて、部屋に来た途端にダメ出しが始まってしまったので、ここからは2人に僕の部屋を見てもらい、この部屋の気になる所欠点を徹底的に指摘してもらうことに。

住んでいる本人が気付かなかった欠点も、来客者である2人ならダメ出ししてくれることでしょう。

 

ダメ出しをしてもらおう

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f:id:Arufa:20160526103818p:plain「…何か気になることはありますか?」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「はい、たくさんあるのですが、まず全体的にいらない物が多過ぎますね」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「あ、それ僕も思いました」

 

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f:id:Arufa:20160526103819p:plain「例えばこのブラウン管のテレビデオ、恐らく使ってないですよね?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「はい、もう壊れてしまったので使っていません」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「なんで壊れたの?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「前に近所のバザーで何も表記されてないビデオが高値で売っていたので、”ムフフなビデオ”を期待して購入したのですが、テレビに入れて再生したらノイズの中から『あたしンち』のお母さんが出てきて、そのままテレビごとブッ壊れたんです」

 

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※当時の写真(2年前)

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「悪夢みたいな話」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「使えないのであれば、処分しましょう

 

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早速、我が家のテレビデオの処分が決定しました。

この調子で2人にはどんどん意見をもらいましょう。

 

 

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f:id:Arufa:20160526103819p:plain「あっ、これは猫ちゃんのものですか?」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「猫飼ってたんだ」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「あっ、いえ、僕の家はペットNGなので猫は飼っていません

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「??????」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「どういうこと?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「なんていうか、猫は飼ってないんですけど、猫グッズをたくさん家に置くことによって、逆説的に猫を存在させて寂しさを紛らわしているんですけど……ダメですかね?」

 

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ドン引きかい。

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「怖いです」

 

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訪問者を怖がらせてしまうらしいので、空想で猫を飼うのはやめた方がいいようです。

 

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain「…あと、よく見ると、置いてある物がチグハグ過ぎて不安になりませんか?」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「確かにそうですね…」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「そうですか?」

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain「この棚に至っては『ロボット』『腕時計』『外貨』『キーホルダー』だよ? 脱出ゲームのアイテムみたいな物ばっかり置かないでよ」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「確かにこういう小物はまとめて片付けた方がいいですね。空いている引き出しとかないんですか?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「…あ、それなら、テレビの下の引き出しが空いてますよ」

 

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f:id:Arufa:20160526103818p:plain「ここ、ハサミしか入ってないんですよね」

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain「いや、だから脱出ゲームのアイテムじゃねーか」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「ARuFaさんは、もっとスペースを有効活用した方が良いと思います」

 

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1つ1つが可愛い小物でも、何の意図もなく乱雑に置かれていてはゴチャゴチャするだけ…。

部屋の中に置く物は、本当にそこに置く理由がある物だけにした方がスッキリするとのことです。

 

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain「あと、ずっと気になってたんだけど、なんで炊飯器の上にキツネが乗ってるの?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「すみません、それは封印なんです」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「封印?」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「その炊飯器の中には一年前に炊いたお米がそのまま入っていて、恐らく中は凄いことになっているので、間違ってもフタが開かないようにキツネで封印しているんです」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「そんな物と同じ屋根の下で生活するな」

 

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とはいえ、せっかくなので永田さんに炊飯器の中身を(こちらには見えないように)確認してもらったところ……

 

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パカッ

 

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「ボゴォッ!!!」

フタを開けた瞬間に、打撃音のような叫び声を上げて吹っ飛んでしまいました。

 

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そして、「フワフワしてた」と興奮気味に話す永田。

その顔は、何故かフタを開ける前より10歳若返っていました。

 

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f:id:Arufa:20160526103818p:plain「逆玉手箱みたいなことが起きましたね」

f:id:Arufa:20160526103819p:plainだとしても捨ててください

 

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よくよく考えたら、中身が地獄と化している炊飯器を家に置いておくメリットなんて何一つ無いので処分することにしました。 

 

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain「……ん?」

 

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f:id:Arufa:20160526103820p:plain虫眼鏡が2つある」

f:id:Arufa:20160526103819p:plain「そういえば玄関にも虫眼鏡ありませんでした?」

 

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f:id:Arufa:20160526103819p:plain「やっぱりあった…」

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「僕にも何でこんなに虫眼鏡があるのかわからないのですが、部屋の物を管理しきれていないので、同じ物を何度も買ってしまうんですよね…」

f:id:Arufa:20160526103820p:plain「……いやいや、ちょっと待って。流石に我慢の限界だわ」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「えっ」

 

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「さっきから『生活感が欲しい』とか『落ち着きたい』とか言ってるけどさ、それ以前に普通の生活すら出来てなくない?」

 

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「そういうところ、ちゃんと見直した方がいいと思うよ!?」

 

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「ねえ、聞いてる?」

 

f:id:Arufa:20160526103818p:plain「すみません…」

 

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さあ、そんなこんなで散々ダメ出しをもらったところで、次はこの部屋をより良くするためのアドバイスをいただきたいと思います。

今井さんいわく、こんなゲボカス部屋でも「要点さえ押さえればマシになる」とのことですが、はたして何をすればいいのでしょうか。

 

アドバイスをもらおう

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f:id:Arufa:20160526111255p:plain「まず、この部屋のようなワンルームで大切なのは、『ドアの対角線』ですね」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「どういうことですか?」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「ワンルームの場合、ドアを開けて最初に目に入るのが対角線上にある物なんですよね。そこにある物で部屋の印象がほぼ決まると言っても過言ではありません」

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「へぇー!」

 

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f:id:Arufa:20160526111254p:plain「この部屋だと、ドアの対角線上には液晶テレビがありますね」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「そうですね。落ち着く部屋にしたいのであれば、テレビの裏間接照明を置いてみてはいかがでしょうか?」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「その発想は全くありませんでした」

 

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f:id:Arufa:20160526111255p:plain「間接照明は部屋の角に置くと良いですし、テレビの裏なら最適だと思いま………うっわ!!!

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「えっ?」

 

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f:id:Arufa:20160526111255p:plain何これ

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「すみません……に紙粘土で作った美少女の首です……」

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「ふざけんなよマジで」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「テレビの裏に、こんな物があっては、ダメです」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「丁寧に注意されてしまった」

 

f:id:Arufa:20160529224445p:plain

人は第一印象が大切とは言いますが、それは部屋でも同じようです。

皆さんも、ドアの対角線上に手作りの美少女を置かないようにしましょう。

 

 

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f:id:Arufa:20160526111255p:plain「トイレはどんな感じなんですか?」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「こんな感じです」

 

f:id:Arufa:20160526111235j:plain

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「トイレは普通ですね」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「そうですね、ただ風水的にはトイレのフタは閉めた方が良いらしいですよ」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「じゃあ閉めます」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「あと、部屋からトイレまでが直通なので、大きな布とかで目隠しをした方が良いですね」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「あ、布ならありますよ」

 

f:id:Arufa:20160526111240j:plain

 

f:id:Arufa:20160526111241j:plain

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「これなんですけど」

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「すっげ」

 

f:id:Arufa:20160526111242j:plain

f:id:Arufa:20160526111256p:plain王室みたいになった」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「もっと地味な色がいいと思います」

 

f:id:Arufa:20160529224446p:plain

ワンルームの場合は水洗音が普通に聞こえてくるので、遮音をするという意味でも目隠しはあった方がいいそうです。

 

 

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f:id:Arufa:20160526111256p:plain「そういえば、この部屋には壁掛け時計がないね」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「まあ賃貸なので、壁に穴を空けたくない場合は必ずしも必要という訳でもないですけどね。あれば便利ですが…」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「あ、壁掛け時計は持ってますよ。でも部屋に合わない気がして今では捨てようか迷ってますけど」

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「一応見せてよ」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「はい」

 

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f:id:Arufa:20160526111254p:plain「えーっと…」

 

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f:id:Arufa:20160526111254p:plain「これです」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain処分した方がいいです

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「普通の家具ないの?」

 

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壁掛け時計はどうしても視線を集めるため、部屋のデザインと異なった物を使うと悪目立ちしてしまうそうです。

賃貸の場合は無理に壁掛け時計を設置する必要も無いそうなので、これからは太陽の位置で時刻を判断したいと思います。雨の日は諦めます。

 

 

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f:id:Arufa:20160526111255p:plain「最後は照明ですね。実は部屋の印象って照明でかなり変わるって知っていましたか?」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「知りませんでした」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「例えば、間接照明を置くだけでも一気にオシャレになるんですよ」

 

f:id:Arufa:20160526111258j:plain

…そう言うと、突然カバンから間接照明を取り出す今井さん。今日のために家から持ってきてくれたそうです。

とりあえず、言われるがままに間接照明をつけてみると……

 

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f:id:Arufa:20160526111256p:plain「あ! 全然違う! 急にオシャレになった!」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain隠れ家系の小料理屋みたいになりましたね」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「夜には主照明を消して間接照明だけを点ければ、非常に落ち着く空間になるんじゃないでしょうか」

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「ARuFa君は間接照明を一つも持ってないの?」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「一応、照明なら持ってますよ」

 

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f:id:Arufa:20160526111254p:plain「これなんですけど…」

f:id:Arufa:20160526111256p:plainデカくない?

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「これは……どのくらい光るんですか?」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「試しに電源を入れてみましょうか」

 

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f:id:Arufa:20160526111254p:plain「行きま~す」

 

f:id:Arufa:20160530101540j:plain

カッ!!!

f:id:Arufa:20160530114845p:plainあああああああああああああああああ

f:id:Arufa:20160530114846p:plainあああああああああああああああああ

 

f:id:Arufa:20160529224448j:plain

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「どうですか?」

f:id:Arufa:20160530114845p:plainあああああああああああああああ

f:id:Arufa:20160530114846p:plainあああああああああああああああ

 

~5分後~

 

f:id:Arufa:20160526111256p:plain「やっと目が慣れてきた」

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「すみません。野球場のナイター照明と同じ光量のライトなんです」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「いい加減にして下さい」

 

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程よく気持ちを落ち着かせるには、程よい明かりが必要らしく、ナイター照明のように強過ぎる光の中では落ち着くことはできないようです(何も見えなくなるし)。

 

 

家具を注文しよう 

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……さあ、そんなこんなで、一通り部屋を見終えた我々。

最後に部屋のイメージを話し合いつつ、新たに購入する家具を今井さんと選びました。

今回は、全ての家具をネット通販で注文したので、後は家具が届くのを待つだけです。

 

f:id:Arufa:20160526111254p:plain「…というわけで、今日はありがとうございました」

f:id:Arufa:20160526111255p:plain「いえいえ、部屋が完成したら写真を送って下さいね」

 

~数日後~ 

 

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…そして数日後、注文した全ての家具が揃ったため、僕は早速模様替えをスタート。

家具の配置を悩みがちな模様替えですが、今回は今井さんから家具の位置を指定してもらっているので、僕はそれに従うだけです。

 

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※実際に送られてきた図

部屋に家具を配置するセンスが皆無な僕には、これは本当に助かりました。

 

……そして、丸一日かけて模様替えが終了!

「落ち着く部屋」へと生まれ変わった僕の部屋を、是非ご覧ください。

 

ご覧ください

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……まずこちらが、模様替え前の僕の部屋。

閑散としており、「足の踏み場はあるのに座る場所がない」という矛盾が生じていたこの部屋……

しかし今回、インテリアコーディネーターの力をお借りして、このように生まれ変わりました!!

 

 

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いかがでしょう

これまでは部屋の中心にパソコンが鎮座しており、パソコン中心の生活空間となっていましたが、パーテーションで空間を区切ることによって『仕事場』『くつろぎ場』の二つに部屋を分けました。

 

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ちなみにパーテーションは裏が本棚になっているため、漫画や小説も入れ放題。

ワンルームを2つに分けるという発想は全くありませんでしたが、「大きな空間を持て余す」よりも「2つの空間の片方を使う」方が生活にメリハリがついて良いですね。

 

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また、この懲罰房のようなテーブル周りも……

 

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間接照明ソファカーペットを追加することにより、ゆったりとくつろげる最高の空間へと生まれ変わりました。

カーテンも遮光カーテンにしたため、部屋の光が外に漏れることもありません。

 

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また、トイレを隠す布も暗い色にしました。

この部屋ならばソファに座りながらワインを揺らし、映画を観ながら、好きなだけ排便するという夢のような生活ができるでしょう。

 

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…また、今回は「処分してください」と言われた物が多かったのですが、どれも愛着が湧いて結局捨てることができなかったため、省スペースのためにも、これらを合体させて新しい家具を作ってみました。

 

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こちらです。

オシャレな部屋が、より一層華やかになったのではないでしょうか。

 

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金を基調としたこの家具は、神を彷彿とさせるような神々しさがあり、置いておくだけで金運が上がると思われます。

 

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なお、テレビのビデオ挿入部分には爪切りが1つ入るため、「小物入れ」としてこの家具も部屋に置く次第です。

 

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……いかがでしたでしょうか?

あれだけ物寂しかった僕の部屋が、まさかここまで劇的に生まれ変わるとは夢のようです。

早速、上の写真を友達に送ったところ、

 

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「真ん中の何?」という返信以降、一切連絡が取れなくなりましたが、部屋がオシャレになったのでどうでもいいです。

皆様も、気分を変えるために部屋の模様替えをしてみてはいかがでしょうか?

それでは、さようなら。

 

ライター:ARuFa

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株式会社バーグハンバーグバーグ所属のブロガー
車にひかれるのが苦手

個人ブログ→ARuFaの日記
Twitterアカウント→@ARuFa_FARu

職場に香水臭いオジサンがいて困っています - 日本一「ふざけた」会社の社長がマジメに答えます(26)

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ハンドルネーム「まつかた」さん からのお悩み

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社内に、ものっすごく香水が臭いオジサンがいます。

大量に振りかけるので、彼が近くにいるだけで、むせ返るほどです。横を通る人は皆、顔をしかめます。本人に「香水臭いです」と言っても、冗談だと思って本気にしてくれません。

あまりに臭いので、香水をつけられないよう隠すこともあるのですが、そうすると新品を大量に買ってくるだけのイタチごっこ。なすすべを失いました。

このオジサンに「あなたの香水が臭いです。迷惑です」と理解してもらうには、どうしたらよいでしょうか?

 

シモダテツヤの回答

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僕は、常に鼻が詰まっているので嗅覚がほとんどないため、そのオジサンの気持ちがわかってしまいました。

高校生の頃に「CK one」という香水が大流行りしたのですが、それを購入したはいいものの、かけてもかけても匂いせず。

セメントでぴっちり封印されているのかと思うほどの鼻づまりのせいで「匂いへの満足感」を一切感じることができない僕は、瓶の中の香水が3分の1になるまでふりかけたりしていました。(それでも匂いせず)

よく「自分の体臭は自分ではわからない」と言いますが、ごくたまに「自分以外の臭いもよくわからない」という人間がいます。

そういう人は、加齢臭が出てもおかしくない年齢に差し掛かったときに、「自分から『7人のおっさんを煮詰めて凝縮した香り』が出ているのではないか?」という疑心暗鬼に苛まされます。

でも、鼻がきかないもんだから確認することもできず、「7人のおっさんの臭いを纏いし8人目のおっさん」と世間に思われることを異常に恐れるようになっていくのです。

そうして、せめてもの対応策として香水を振りまくることになります。しかし、臭いがわからないもんだから、疑心暗鬼の総量とふりかける香水の量が比例していくのです。これがオジサンの香水臭さの原因です。

なので、あなたもスメハラだスメハラだと騒いで邪険にするのではなく、オジサンの気持ちを優しく汲みとり、目からはみ出るくらいまで鼻栓を詰めることで我慢してあげてください。

辛いかもしれませんが、オジサンも辛いんです。オジサンからうんこの臭いがするよりかはマシだと思いますよ。うんこだったら大変ですよ。そのオジサンからうんこの臭いがしてきたら、漏らしてるか、そのオジサン自体がうんこである可能性がありますから。上司がうんこ。生命を宿したうんこ。逆にそれって凄いことじゃないですか?

 

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あなたのお悩みもお待ちしております

書いた人:シモダテツヤ

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1981年京都生まれ。Webクリエイター。バーグハンバーグバーグ代表取締役社長。 代表作は「イケてるしヤバい男 長島からのお知らせ」「インド人完全無視カレー」「分かりすぎて困る! 頭の悪い人向けの保険入門」など。著書に『日本一「ふざけた」会社の - ギリギリセーフな仕事術』がある。Twitterアカウント→@shimoda4md

 

ジモコロは求人情報サイト「イーアイデム」の提供でお送りしています

【入門編】元R25編集長に聞いた「移住」×「仕事」の話

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こんにちは、ジモコロ編集長の柿次郎です。距離の遠いビデオレターみたいですみません。ひろし〜! 元気か〜?

突然ですが、ジモコロの取材で全国をまわっていると「地方創生」「移住促進」といったキーワードが、東京にいるときよりも身近に感じられるんですよね。

過疎化が進み限界集落を超えた消滅集落地域、主要駅前にも関わらず閑散とした商店街、跡継ぎのいない農家や製造業などなど…。人口が一極集中した東京ではあまり感じられない問題が、目の前の現実として押し寄せてきます。

 

あれ、マジでヤバいんじゃないか?

 

大阪から約7年前に上京した僕ですら、この現実を理解するのに時間がかかりました。ジモコロで全国を飛びまわっていなければ、なんとなく他人事のままだったかもしれません。

それこそ今の10代や20代にとって、テレビやニュースで目にする地方の問題も「よくわからない」のが実情ではないでしょうか。33歳という年齢ですが、具体的な地方の問題を解決する知識や方法を持ちあわせていません。正直むずかしい。なぜなら、その土地の性質や資源によって方法が変わるからです。

 

これまで「自分の息子にも絶対継がせず、技術が途絶えてしまった職人」や「あえて地元に残ることを選択し、独自に情報発信をしている若者」など、ジモコロでも地方の問題を切り取った記事はありますが、あくまで「魅力的な人物」を前提に作ったものです。

「もっと全体論として掘り下げていくべきなのでは?」

以前からそういったモヤモヤがあったのと同時に、自分自身が東京を離れて移住することは可能なのか…という自分事の視点も最近生まれてきました。

 

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割と初期のバーグハンバーグバーグの集合写真

東京の恩恵は、仕事や友人など含めて人並以上に受けてきた自負もあります。上京しなければバーグハンバーグバーグにも入社してないし、当然ジモコロというメディアも生まれていないわけで。ぜんぜん違う人生を歩んでいたことでしょう。

だからこそ客観的な価値観が生まれる「移住」を軸にして、いわゆる「地方の問題」や「働き方」について考えていければと思います。そのノウハウを全部飲み込んで、咀嚼して、自分のモノにしてやるぞ〜! 

 

富山に移住した「R25」元編集長に聞いてみた

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富山といえば大迫力の黒部ダム!

今回は元「R25」の編集長、現在は富山県に移住して東京と地方の二拠点生活を送っている藤井大輔さんに、「東京と地方の暮らし」について色々聞いてみました!

 

逃げない・めげない カイシャ道

逃げない・めげない カイシャ道

 

 

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f:id:eaidem:20151208214445p:plain「今日はありがとうございます。まずは藤井さんの現在のお仕事についてお伺いしても良いですか?」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「元々僕はリクルートでR25の立ち上げから関わっていて、2005年から2008年までR25の編集長をやっておりました。そして2013年にリクルートを辞めて産まれ故郷の富山に戻って、母が経営していた介護事業の経営に関わってます」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「今も東京と富山を行き来してらっしゃるんですよね?」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「そうです。東京でもコンテンツ制作の会社を経営していますし、妻や子供は東京に住んでいるので単身赴任みたいなものですね。週末は東京に居る事が多いですよ」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「おお、やっぱり東京のビジネスの最前線でバリバリやってて、そこから富山にっていう藤井さんの経歴は今回のテーマにぴったりですね! 実際、東京から地方に来てみて実際の暮らしってどうですか?」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「まず、食べ物は富山の方が美味しいですね。特に魚介類は富山湾の沿岸から急激に深くなっていて、漁場と漁港が近いという特性があって。新鮮な魚を手頃な価格で食べられるのはたまらないですね」

 

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富山市内の回転寿司屋にて。ネタの鮮度が見た目で一目瞭然

 

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「富山でフラッと入った寿司屋が異常に美味しくてビックリしました! 金沢は観光客価格でやや高くなっていて、富山では同じクオリティの寿司が3割安く食べられるとか」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「あと仕事のあがりも早いので飲みにいくの時間が早いんですよ。東京だと仕事終わって、23時から飲んでタクシーで帰る、みたいな事が多かったのが、こっちだと18時から飲みに行ったりしますからね」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「早めに飲みに行って早めに帰る、みたいな」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「いや、結局18時から飲んで深夜1時に代行運転を呼んで帰ったりしてます

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「意味がない。結果7時間飲んでる計算になりますね」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「そうなりますね。お酒も美味しくて……」

 f:id:eaidem:20151208214445p:plain「酒飲みにはたまらない、と……」

 

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立山連峰と街が一体となった景色

 

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「あとはゴルフにもすぐ行けるし、冬場はスキー場も近いんですね。買い物はイオンモールとかでまとめて、って感じです。山も川も海も近いので、その辺の自然に囲まれた環境は素晴らしいと思いますよ」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「おお、羨ましい。あと富山は地震が少ないから、東京の企業のデータセンターが多いんですよね?」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「そうなんです。安全面で移住される方もいるようですし、YKKが富山に本社機能を移転したのもニュースになりました」

 

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立山黒部のアルペンルートも観光スポットとして賑わっている

 

ビジネス面ではどうなの?

 

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「ビジネス的な視点だとどうですか?」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「うーん、情報の集まり方は東京とは全然違いますね。やっぱりネットビジネスの最前線は東京ですよ。破壊的イノベーション合戦と言いますか、東京はみんなガチンコで殴り合いをやってますよね。ベンチャーキャピタルとかも入ってきてもうほんとに戦争してる感じで」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「WEBサービス一発で当てたるぞ!って勢いはヒシヒシと感じます」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「そのぶん競争は大変でしょうが、チャンスも多いと思います。会社を上場させようとか一発当てて成り上がってやろうとか、そういった人に関しては東京の方が圧倒的に有利でしょうね」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「東京は頭一つ抜けてますよね」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「ですね。東京で10年間ビジネスを続けていれば、グローバル化のチャンスもあるかもしれませんし。地方から直接海外に出るケースももちろんあるでしょうけど、ローカルを相手にしたビジネス中心で海外になんていけないし、上場とかも厳しいでしょうね」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「なるほど」

 

f:id:kakijiro:20160222024110p:plain

藤井さんが専務取締役を務める「株式会社アポケアとやま

 

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「業種によっては地方の方が進んでる分野もあるんですよ。例えば僕が今携わっている介護事業。地方の方が高齢化が進んでいるため、ある意味では介護ビジネスの最先端だったりするんですよね。だから僕個人のことで言えば、田舎に引っこんだつもりもなくて、介護ビジネスの最先端に飛び込もうという気持ちです。介護、福祉、医療なんかは地方にも最前線があると言っていいでしょう」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「都心部と地方でビジネスの住み分けができるといいですね。それこそバリバリ稼いで成り上がろう!って人は東京、地に足つけてコツコツと仕事をして暮らしたい人は地方みたいな」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「うーん。正直、田舎に引っ越すっていうのもそんなに簡単じゃないんですよね。例えば、僕は東京から富山に引っ越してきたわけですが、元々富山県出身ですからね」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「うんうん」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「生まれ育った故郷だから、もちろん同級生や友人がいっぱいいる環境じゃないですか。さらに親が地元で商売をしている。要するに元々、土台があるんですよね。だからUターンという形になっても、多少は受け入れてもらえやすいというか。仮に全然繋がりがない土地に引っ越したら、警戒心の強い田舎の人たちに受け入れてもらうのは時間がかかると思います」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「藤井さんも最初は苦労したんですか?」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「地元出身の僕ですら結構言われましたよ。『お前は東京と地元のおいしい所だけを取ってるんだろ?』とか、『お前はどっちの人間なんだ?』とか。最初の1年目はお客さんくらいの扱いで歓迎してくれるんですが、2年目は『で、お前は地元に何をしてくれるんだ?』っていう目に変わるんです」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「めちゃめちゃシビアですね…」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「僕も2年経ってやっと少しづつ馴染めるようになったかなぁ。完全に『お前はもう地元の人間だな!』って認めて貰うためには…少なくとも5年間ぐらいかかるんじゃないかな。これが全然繋がりのない土地だともっと厳しいでしょうね」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「移住のロールモデル的な扱いをされてる町や離島とかでも、せっかく移り住んだのに馴染めず離れる人も少なくないようですね」

 

f:id:kakijiro:20160222023103j:plain

 

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「もちろん地元の人たちも移住者を頭ごなしに嫌ってるわけではなく、期待もしてるんですよね。ただ、その期待に応えられるかどうかが、受け入れる側の基準になっているかもしれません。石の上にも三年という言葉がありますが、それぐらいの覚悟をもって、時間をかけてコミュニケーションを取っていくしかないと思います」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「移住の魅力だけを語るのではなく、今後は難しさも語っていくべきなんでしょうね。歴史の上に成り立っている土地に移り住むというのは、思っていたほど軽いもんじゃないんだなと思いました」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「こんな話がヒントになればいいんですけど(笑)。一度受け入れてもらえたら、後は地元の人たちがしっかりフォローしてくれますよ。その段階までコツコツとやっていくしかないですね」 

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「最後に藤井さんの今後の展望を教えてください」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「第一に日本の介護問題ですね。現在、介護保険費って年間8.9兆円かかってるんですが、10年後には20兆円になるって言われてるんですよ。2倍以上に膨れ上がる見込みなんです。そうなるとお金をできるだけ使わずに介護できる仕組みを作らないとどうにもならないでしょう」

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「高齢化社会のツケが10年後にやってくるんですね」

f:id:kakijiro:20160201022049p:plain「超高齢社会が到来するのは仕方ないとしても、自分が入りたいと思える介護施設が今のところないので、それは作りたいな、と。まぁ、大変な仕事ではありますが、介護ビジネスは面白い仕事でもあると思いますよ。リクルート出身のせいかどうしてもビジネス的な考え方をしちゃいますが…あれ、そういえばジモコロのクライアントって求人会社のアイデムさんですよね? リクルートの名前出しても大丈夫なんですか?

f:id:eaidem:20151208214445p:plain「アイデムさんは懐が広いので大丈夫です!」

 

まとめ

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藤井さんは生まれ育った富山にUターンし、東京で培ったビジネス観を生かして地域に根付こうとしています。まさにジモコロのコンセプトである「地元」と「仕事」を掛けあわせた新しい働き方といえるかもしれません。

一方で「移住」といえば、ゼロの状態で環境を移す…そんな風に捉えている人がいるのも事実で。主体的に仕事を作り、移住先の土地に貢献し、長期的な視点でコミュニケーションを取る必要があるのではないでしょうか。藤井さんの話は、“富山にUターンした優秀なビジネスマン”だから言えるのではなく、普遍的な働き方として覚悟を持つべきだと示唆してくれていると思います。

今後も移住者の正直な声を拾っていく予定ですので、ひとつの価値観として参考にしてもらえると嬉しいです!

 

※ジモコロの「移住」関連記事を読む


※写真提供 「とやま観光ナビ

 

書いた人:徳谷 柿次郎

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ジモコロ編集長。大阪出身の33歳。バーグハンバーグバーグではメディア事業部長という役職でお茶汲みをしている。趣味は「日本語ラップ」「漫画」「プロレス」「コーヒー」「登山」など。顎関節症、胃弱、痔持ちと食のシルクロードが地獄に陥っている。 Twitter:@kakijiro / Facebook:kakijiro916

扉の向こう側 - まんしゅうきつこのリフォームワンダーランド(2)

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漫画家・まんしゅうきつこが「お洒落な部屋に改造したい」「出来ればお金もかけたくない」という願望を叶えるべく立ち上がった。眠ってた家を蘇らせるために何をすればいいのだろうか。次々に立ちはだかるトラブルと人間の闇…。まんしゅうきつこ版ビフォーアフターみたいな連載がドアラジオからジモコロへお引越し!


<まんしゅうきつこのリフォームワンダーランド・一覧>
第2話

 

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<まんしゅうきつこのリフォームワンダーランド・一覧>

 

書いた人:まんしゅうきつこ

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埼玉県出身。日大芸術学部卒。漫画家、イラストレーター。2012年5月にHP「まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど」を開設。「アル中ワンダーランド」(扶桑社)、「まんしゅう家の憂鬱」(集英社)が絶賛発売中 Twitter ID→@kitsukomz 


事故物件の死因を変えろ! 経験者が語る「上京ひとり暮らし」の落とし穴

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ダ・ヴィンチ・恐山と申します。

 

私は生まれてこのかた上京というものをしたことがありません。生まれも育ちも東京だったので、そもそも上京する必要がなかったのです。両親も東京在住です。

 

 

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そのせいか、地方出身者が語る上京の苦労話がイマイチピンとこないんですよ。映画やドラマで「冷たいTOKYOの荒波に飲まれて変わっちまう主人公」を見ても、正直「そんなか?」と思っています。

 

そこで今回は、地方出身で東京在住、東京の荒波に揉まれに揉まれていろいろ歪んでいるであろう先輩方に話を伺うことにしました。上京って実際どんなもんなんですか?

 

 

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今回は、身近にいる地方出身の皆さんにお話を伺うことにしました。

 
 
【登場人物】

f:id:eaidem:20160520174231p:plain京都府出身
35歳。バーグハンバーグバーグ社長。大学在学中に内定先の企業から「上京しろ!」と言われて、大学5年生のときに東京へ。紆余曲折を経て、現在ではオフィス徒歩圏内に住んでいる。都心からほぼ動かないことで有名。地元でくすぶってる後輩を上京させるのが趣味。

f:id:eaidem:20160520174247p:plain大阪府出身
33歳。バーグハンバーグバーグ社員。ジモコロ編集長。26歳まで大阪にいて、新聞配達や牛丼屋でバイトリーダーを務めていたが、シモダの後押しによって上京。「東京23区から離れたら家賃が安いはず…」と思い込んで東西線浦安駅 徒歩20分のアパートに住むが、後で死ぬほど後悔する。上京初手失敗組。

f:id:eaidem:20160520174300p:plain兵庫県出身
42歳。バーグハンバーグバーグ社員。ある日、シモダと大阪で飲んでいたら「上京しません?うちの会社に入りません?」といきなり口説かれた経歴を持つ。その後何の準備もしないまま奇跡のスピード上京を果たす。東京に来てまだ丸一年の上京ルーキーでもある。

f:id:eaidem:20160520174333p:plain大阪府出身
36歳。無職ライターとして活動しているが、関西学院大学→大手商社マンという立派な経歴を持つ。気づけば渋谷にある犯罪の臭いが立ち込めるような雑居マンションに居を構えていた。

 

上京して知った東京

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain「私は生まれも育ちもずっと東京なので、客観的に見た『東京』がどんなところなのかよく分からないんです。上京して驚いたことってあります?」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain人が多い。初めてスクランブル交差点を見たとき『えっ、これから祇園祭あるの!?』と思った。これは京都人あるある」

f:id:eaidem:20160520174300p:plain通勤時の混み具合も異常だよね。大阪に住んでた時期もあったから多少の混雑には慣れてるつもりだったけど、レベルが違った」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「東京育ちだから、なかば当たり前だと思ってました。やっぱあの混雑は異常なんですね……」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「異常異常。上京してすぐに田園都市線の鷺沼(さぎぬま)に引っ越したんだけど、知り合いに教えたら『ご愁傷様』って言われたもん。あのへんの通勤ラッシュはヤバい。場合によっては左右から押されて足が地面から浮くから」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「僕はラッシュスポットから離れた浦安に住んでたから静かだった。東京のどこでもメチャメチャに混むわけじゃないんだけど、地方からだと見極めが難しいんで失敗しやすい。だから、住みたい町があったら一回は通勤時間の電車に乗ってみるといいと思う」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「ああ~。たしかに、町ごとの特性は地方から下見に来ても簡単にはわからないですものね」

 

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f:id:eaidem:20160520174231p:plain「『東京』って町ごとにカラーがあるでしょ。それがそもそも日本全体で見ると珍しい。渋谷は若者の町、下北はサブカルの町、巣鴨はおばあちゃんの町、みたいな属性があるのを上京して初めて体験して感動したな~」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「逆に言えば、町の属性を間違えると死ぬ! 昔住んでた鷺沼は金持ちのファミリー層がメインの街だったから、独身一人暮らしの男が行きやすいメシ屋が少なくて困った。駅前パン屋ばっかり。東京の金持ちってパンしか食わんからね」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「偏見では?」

 

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f:id:eaidem:20160520174300p:plain独身向きの街かどうかは駅前の店舗を見ればだいたい分かるんですよ。僕が上京して住んでる祐天寺駅周辺は独身者が多いから、牛丼屋とかのメシ屋は多い。逆にスーパーが少ないのはちょっと不満かな」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「あと祐天寺はずっと曇ってるよね。24時間、365日。ずっと……」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「『のび太の大魔境』で出来杉くんが言ってたヘビースモーカーズフォレストって祐天寺だったのか」

f:id:eaidem:20160520174300p:plain「晴れてるときもあるわ。祐天寺は中目黒の隣で立地もいいのに家賃もわりと安いから気に入ってますね。特急が止まらない駅は狙い目」

 

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上京ハイにはご用心!

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「初めての上京が初めてのひとり暮らしになることも多いと思います。上京ひとり暮らしの落とし穴ってありますか?」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「『六本木と西麻布あたりの終わってるヤツらとは遊ぶな』だな。 最終的に頭おかしいAV女優に監禁されるから気をつけろ!」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「ヨッピーさんの実体験を一般論にしないでくださいよ」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「気をつけたほうがいいのは『上京ハイ』

f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「上京ハイ?」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「上京ビギナーは開放感でテンションおかしくなって、全然いらんもんを買ってしまいがちなんですよ。僕は実家が狭かったから反動でひとり暮らしへの憧れがすごいことになってて、まず透明のガラステーブル買ったからね。読めもしない英字新聞はさんで」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「ガラステーブルはひとり暮らしには絶対いらん! 一見ステキだけど引っ越しのときの扱いがめんどくさすぎる。割れる!」

f:id:eaidem:20160520174231p:plainガラス製のりんごの置物も買ってた」

 

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f:id:eaidem:20160520174333p:plain「だっせぇ~!」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain間接照明にも憧れて買ったけど使い方よくわかってなくて、自分の顔に光を当てて『想像してたのとちゃうなあ~』と思ってた

f:id:eaidem:20160520174300p:plain「直接照明になってる」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain黒~い合皮のソファーも買ったけど、いらなかったなあ。でかいし、ギチギチするし、汗かくし」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「買って後悔するものランキングの上位、だいたい押さえてるな……」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「いいですか。『ガラスの家具』『間接照明』『合皮のソファー』……これがシティボーイ入門キットです」

 

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f:id:eaidem:20160520174247p:plain「そういう失敗をしたのは、生活をゼロから作ってく自覚がないからですよ。実家で与えられる6畳は『生活空間に自分のスペースを6畳プラス』だけど、ひとり暮らしだと『生活空間と自分のスペース』全体を6畳でまかなわないといけなくなるんだから」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「なるほどなー」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「そこにガラステーブルを置く余地なんか全くない。ベッドとちゃぶ台と冷蔵庫があれば十分! シロウトが空間活用するな!

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「納得感がすごい」

 

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住まい選びのコツ

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain 「みなさんは東京のどこに住んできたんですか?」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「僕は最初に鷺沼の社員寮入って、入谷に引っ越して、渋谷に住んでる」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「まず浦安に住んで、次に戸越銀座。今は三ノ輪」

f:id:eaidem:20160520174300p:plain「僕はいまの祐天寺が初めての東京です」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain向ヶ丘遊園、次に巣鴨学芸大学に住んで、今は中目黒です」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「一気に言われたので全部忘れてしまいました。まあいいか。そこに住んでみないと分からなかったことはありますか?」

 

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f:id:eaidem:20160520174333p:plain「僕はもともと満員電車で通勤するのが大ッ嫌いで。絶対に通勤に電車は使いたくないっていう強い思いがあったんだよ。だから東京のド真ん中の渋谷に家があるとすんごい気楽」

f:id:eaidem:20160520174247p:plainそもそも無職だろ

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「でもよく分かる。バーグハンバーグバーグのオフィスも僕の自宅からめっちゃ近いとこに作ったから」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「渋谷ってゴチャゴチャして住みにくいイメージです。家賃も高そうだし」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「僕にとって家なんか寝て起きるための場所だから、とにかく周辺へのアクセスがいい渋谷が最高なんだよ。渋谷で飲めば帰りのタクシー代も浮くし、なにより女子にモテる! 『あ~、飲み会のメンツ足りないならヨッピー呼ぼうカナ……?』あるやん!『終電逃したんなら俺の家、近いケド……?』あるやん!!」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「なんだこいつ」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「生活の基盤にスケベが根を張ってる」

 

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f:id:eaidem:20160520174333p:plain「あと家賃は、駅から辺鄙な方向に10分くらいガーっとチャリで走ると都心でも結構安くなる!」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「それだけ遠いと通勤が大変じゃないですか?」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「チャリ移動を中心にしたらそんなに困らないよ。駅前の自転車置き場を月額で借りても総合的にお得。物件サイトに『徒歩15分~』ってあるとみんな候補から外すけど、工夫すれば思ってるほどデメリットないから」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「なるほど~。あ、でも雨の日はどうするんですか?」

 

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f:id:eaidem:20160520174333p:plain乾きやすい服を着る」

f:id:eaidem:20160520174300p:plain「そういう解決法?」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「大きい駅から徒歩15分以上かかるところはもっと近くに別の駅があったりするし、そこまで不便じゃないのは事実」

 

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain「柿次郎さんの場合はどうでしょうか」

 

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f:id:eaidem:20160520174247p:plain「戸越銀座に住んでたときが思い出深いかな。住宅金融公庫物件というのがあって審査がそこそこ厳しいらしんだけど、家賃14万円、1LDK、40平米のキレイな物件を借りられたの。国がガッチリ設計してる物件だから丈夫だし、熱は逃げないし風は入ってこない、結露もしないんで最高だったなあ」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「14万かあ……けっこう払うの大変だったんじゃないですか?」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「当時勤めていた会社の社長の厚意で、50万円を無利子で貸してもらって。さらに品川区だったら家賃補助が2万5千円支給されたんよね。それだけじゃなくて、今の嫁が勤めていた当時の会社から期間限定で5万5千円の家賃補助金が出て…実質8万円引きの6万円で住めた」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「14万が6万……! とんでもなくお得じゃないですか!」

 

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f:id:eaidem:20160520174247p:plain「でも、2年経ったら家賃が14万円に戻って急にキツくなった。気づけば住民税の支払いが滞って……」

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「アホだ」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「前職の社長から借りた金も返しきる前に会社辞めてるしな。残りを建て替えたの僕だからね」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「あの失敗が逆にいい教訓になりました」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「いい風の話にするな!」

 

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain「ギャラクシーさんは今住んでいる祐天寺が初めての東京ですよね。どうやって祐天寺に決めたんですか?」

 

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f:id:eaidem:20160520174300p:plain「中目黒にある会社の近くならどこでもよかったんで、シモダ社長に選んでもらいました。最初に内見したところで即決です。転職の準備が忙しくて、めんどくさくて……」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「本当はもっといろいろ見て回ってじっくり吟味させる予定だったのに、ギャラクシーさんが一瞬で決めたから寂しかった。もうちょっと楽しませて! 人の家探すのが趣味なんだから!」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「でも実際、地方から東京の住まいを探すとなるとあんまり時間をかけられないだろうし、ギャラクシーさんみたいに一発で決めちゃう気持ちも分かります」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「こだわりたいなら、上京したらレオパレスみたいな簡易賃貸を1ヶ月だけ借りて、腰を据えて探すのがいいよ」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「おお……なるほど、普通に参考になる。ギャラクシーさんには物件のこだわりポイントとかなかったんですか?」

f:id:eaidem:20160520174300p:plain「強いて言えば、家屋の騒音対策かな。隣人が立てる騒音のストレスってかなりキツいし、避けにくいからね。趣味でゲーム実況もやってるから迷惑かけたくもないし。だからまあ……骨組みが鉄筋で遮音性が高ければ…もう、それでいい」

 

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f:id:eaidem:20160520174300p:plain「それで、いい」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「鉄筋以外は何も望まない人生。クールだね……」

 

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain「シモダさんは祐天寺の隣の学芸大学駅周辺に住んでたんですよね」

 

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f:id:eaidem:20160520174231p:plain「そう。めっちゃキレイで広めな駅近マンションが8万円。不審に思って『ここ、人死んでますか』って聞いたら『風呂場で自殺してます』と

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「うわぁ。それでも決めたんですね。霊現象的なことはなかったんですか?」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「特になかった。ただ実害はあって、『ウチ風呂場で人死んでてん』って言ったら友達が寄り付かなくなってしまって……怖がって泊まりに来てくれない。かといって隠すのもイヤだし」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「事故物件のリアルなマイナス面ですね……」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「それで悩んだあげく、死因を変えて『飛び降り自殺』だったことにしてみたら人が戻ってきた。飛び降りなら『現場』が外になるから怖さが緩和されるでしょ?」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「確かに!」

f:id:eaidem:20160520181913p:plain「あれ、当時めちゃくちゃシャワー借りてたのに!?」

 

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f:id:eaidem:20160520174231p:plain「事故物件に関するアドバイスは「死因を変えろ」です」

f:id:eaidem:20160520181913p:plainおい!

 

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結局どこに住めばいいの?

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「いろいろとお話を聞いて思ったんですが、上京したら結局どこに住むのが「正解」なんでしょうか?

f:id:eaidem:20160520174333p:plain「飲みに行きやすいところ」

f:id:eaidem:20160520174231p:plain「会社に近いところ」

f:id:eaidem:20160520174247p:plain「家賃払えるところ」

f:id:eaidem:20160520174300p:plain「鉄筋」

f:id:eaidem:20160520180512p:plain「……えーと、つまり」

 

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f:id:eaidem:20160520180512p:plain「…ということでしょうか」

 

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f:id:eaidem:20160520174231p:plain「うん」

 

 

 

上京ひとり暮らしについていろいろ話を聞いた結果「人それぞれ」という結論に落ち着きました。肩すかしですか? でも万人に共通する正解なんてないのです。最初から上京を成功させようと思わず、自分にとっての正解を見つけていくのが一番なんじゃないでしょうか?

 

 

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 無限の宇宙から見れば、「東京」などという括りにはなんの意味もないのですから……

 

 

ライター:ダ・ヴィンチ・恐山

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株式会社バーグハンバーグバーグ所属。作家名義は品田遊。
乾電池の購入やドリンクバーの利用など、多方面で活躍中。

ブログ→品田遊ブログ
Twitterアカウント→@d_v_osorezan

 

 

 

 

子どもの交通事故を防ぐ守り神! 「オリジナル飛び出し坊や」を作ってみた

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ジモコロをご覧の皆さん、はじめまして。吉本ユータヌキです。

皆さんは『とびだしとび太』をご存知でしょうか?

 

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この看板なんですけど、なぜか片手だけ手袋がつけられていて『地獄先生ぬ〜べ〜』みたいになってるの、なんでなの???

 

1973年に『久田工芸』という滋賀県東近江市の看板屋さんから生まれた『とびだしとび太』ですが、もしかしたら関西の方は街中で一度は見たことあるのではないでしょうか?街で児童が道路に飛び出して自転車や車との接触事故を防ぐ為、注意を促す看板です。

あれ?確か、名前はとびだし坊やの『とび太くん』じゃなかったっけ?と思ったあなた!実は正式名称を『とびだしとび太』に改名したのです!これ、最新情報です!

 

飛び出し坊や - Wikipedia(Wikipediaにも項目が!)

 

以前にタモリさんやみうらじゅんさんがこの『とびだしとび太』が好きということでTVでも紹介していたので知っている方もいると思います。さらに最近はガチャポンでキーホルダーにもなり認知度も広まってきたと思うのですが、まだまだ知らない方も多い様です。

 

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このキャッチーでかわいいデザイン性についてもっと知りたいのですが、個人的には去年子どもが生まれ、もうあと半年もすれば子どもが一人で歩きだすので街中で起きる飛び出し事故などが気になります。

ハーネスなどの対策もありますが、子どもの飛び出しの注意だけではなく車を運転する側の注意も必要だと思うので、全国の方にこの『とびだしとび太』を知ってもらえたらと思いまして、『久田工芸』へいろんなお話を聞きに行ってきました!

 

 

 

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そんなわけで・・・ 

 

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警察庁のホームページから27年度の事故件数を調べてみると、年間で約53万件。うち歩行中の事故が約5.5万人。19歳までの事故が約1万人。1日あたり約28人が歩行中の事故 にあっています ( ソース=統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103 )。

この数字が多いか少ないか、うち飛び出しがどれほどかという詳しい情報はわかりませんが、この『とびだしとび太』の看板で事故は減らすことができるんじゃないかと思っています。

 

実際に車に乗っている時、特に暗くなってきてライトを点けていると光に照らされて本当に子どもが飛び出してきたかのように感じて、軽くブレーキを踏んだり、スピードを出しすぎないようにしようって自ら注意するようになります。 

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もちろん無許可では街中に設置することはできないので、役所などで許可をもらった上で自治体やPTA、山梨の警察のように『とびだしとび太』を使って街が交通安全の啓蒙を進んでおこなって、子どもの命が少しでも多く救われるよう全国に拡がればいいなと思います。

 

【取材協力】 

●久田工芸

滋賀県東近江市妙法寺町880-6
営業時間 8:00〜17:00 / 日曜、祝日定休 駐車場有(4台)
TEL 0748-22-6222  
*事前予約で工房見学可能(親子見学及び自由研究見学も可能)無料

 

書いた人:吉本ユータヌキ

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イラストと文章と背中をかいてる大阪人。ブログ「さっきもUたやん」を運営。 Twitter: @gonnakill_uta

 

怪奇現象!? 飛び出し坊や大量出現の怪

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2005年11月15日、星海社の編集者・今井雄紀(@seikaisha_imai)さんが偶然撮影した写真なんですが、車を走らせていたらいきなり飛び出し坊やが大量出現したようです。狂気のエンカウント率。10年経ちますが、この謎はいまだ明らかにされていません。当時の記事はこちら→

もし何か情報がある人は、メールフォームからご連絡ください!(ジモコロ編集部)

 

1日乗っても140円!?「JR大回り」裏技で改札内グルメ巡り旅!

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唐突なドリカム編成で失礼します。赤祖父と申します。

今回は、交通費たったの140円だけで1日あちこち行って楽しめる食い倒れグルメ日帰り旅行のご提案をいたします。

旅のお供にはジモコロでもお馴染みマンスーン君と、以前の乗り鉄企画の犠牲者の後藤さんにご同行願いました。

 

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「今回は、いろいろとおいしいものを飲み食いできると聞いたので来ました。嘘だったら赤祖父さんの鞄の中に、きな粉を撒き散らして帰ります」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「僕もすごく不安ですが、無職なのでタダメシに釣られて来ちゃいました。念のため聞きますが、キセル乗車じゃないですよね…?」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「ちゃんと飲み食いできるし、正規のルールで楽しめる乗り鉄にはポピュラーな方法ですのでご安心ください。JRには、"大都市近郊区間内各駅相互発着の選択乗車の特例"というのがあってですね、超ザックリまとめると以下のルールを守ればOKです」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「特例があって、結果的にOKということですね。いつも思うんですけど鉄道ファンってなんでこんなこと思いつくんですかね?」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「あれ? 改札から出られないってことは、『駅ナカ』のグルメはダメってことですか? 私やっぱり騙された?」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「単に『駅ナカ』と言うと改札外と改札内どちらも意味しますけど、今回は改札内限定になりますね。それでもお店は結構あるものですよ」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「あまり意識したことないけど、立ち食いそばくらいしかないのでは…」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「それがそんなことないんですよ…! ちゃんとご当地グルメや最新スイ〜ツまで押さえてますから! で、今回はこんなルートにしてみました」

 

 

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上野から日暮里は140円。東京23区から外に出て、神奈川へ行って千葉までのルート

 

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全貌をGifアニメにするとこんな感じです

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「死ぬほどめちゃめちゃ遠回りしてるんですが…」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「これで大体ゆっくり回っても8時間くらい、丁度一日楽しめる想定です!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「というわけで、スタートの上野駅にて140円の切符を買って「大回りの旅」を始めましょう!」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「この写真リア充のインスタグラム風ですね」

 

上野:景気づけに朝から一杯キメよう!

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まずは上野からスタート。ここはハイボールのお店【HIGHBALL'S】改札内にあります。景気づけに朝イチからキメちゃいましょう!

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「実は昔ここでバイトしてました…! 朝はモーニングメニューも充実してるんですよ!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「いや〜〜〜〜〜〜すんません! 朝からすんません! これぞ無職の特権!参ったな〜〜〜!!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「今日(取材日)は土曜日だけどね」

 

秋葉原:昭和な雰囲気のミルクスタンドで10秒チャージ!

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続いて秋葉原。アキバの改札内グルメといえば、昔からずーっとある【ミルクスタンド】をイチオシしたい

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「改めて見ると、珍しい種類が沢山ありますね! 昭和の忙しいサラリーマンが電車待ちの数分にエネルギー補給! ってイメージですね」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「無職だって牛乳くらい飲みます」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「ここではそこらへんのスーパーでは売っていない千葉限定の『かずさ牛乳』をチョイスし、10秒でイッキ飲みしまグビグビグビ」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「笑わせるヒマもなかった…」

 

新宿:日本初上陸! 話題の最新スイーツで流行を先取りしよう!

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「続いて新宿に来ました。大きな話題になったのでご存じかもしれませんが、新宿駅は2016年3月に南口にバスターミナルや駅直結施設『NEWoMan(ニュウマン)』などがオープンしてかなり盛り上がっています」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「新宿駅の南口は久々に来ましたが、すごく変わりましたね…」

 

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新宿では話題のスイーツ店、【シュー・ダンフェール パリ(choux d'enfer PARIS)】でシュークリームを買いましょう!

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「まだ10時前なのに、こんなに並んでる…!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「このシュークリーム、いつも夕方には売り切れてますね。今のところ日本初の店舗がここ新宿駅の改札内にしかないので、今後さらに人気が高まると予想されます」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「うまそう…っていうか『乗り鉄の旅』なのに普通のグルメサイトみたいな紹介しますね」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「それはいいだろ別に…」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「味もいろいろと種類があるんですね! 『アグリュム』とか気になる〜!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「ここのシュークリーム、しばらくの間オッサンが若い子への手土産としてバカの一つ覚えみたいに持ってくることが予想されるので、覚悟しておいてくださいね」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「一時期の某ドーナツ店もそうでしたね…あるある過ぎる…」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「…ッ…てこれ甘すぎず適度! めっちゃおいしい!」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「あ〜これはうまい…ちょっと小さいのと購入制限が気になりますね…」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「何周も並んで買い込んでるオッサンを見たことありますが、食べたければしばらく開店直後を狙わないとダメかもですね」

 

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珍しい和風のサンドイッチ【Wa's sandwich(ワズ サンドウィッチ)】の緑野菜サンドもおススメ

 

立川:知られざる立川駅の名物そばを食べよう!

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「新宿からは中央線に乗って立川に移動しました。今回の旅の西端になりますね」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「あっ、立ち食いそばですか? どこで食べても同じなのでは…」

 

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実はここ、ご当地グルメがあるんです!

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plainおでんそば!? 東京生まれ東京育ちの僕も、こんな立川名物初めて聞きました」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「ありそうでないトッピングですよね。先に行っておくと、味は想像通りです」

 

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これが立川名物『おでんそば』。今お店のオバチャンに聞いたところ、一番人気は玉子よりもさつまあげとのことです

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「想像通りの味! いや、おいしいですけどね」

 

立川から南武線経由で鶴見線に乗ろう!

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立川からは南武線に乗って鶴見線の浜川崎駅を目指し、鶴見まで行きます

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「鶴見駅に店はないんですけど、あくまで鉄道旅なのでいいかなと…」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「この景色…ビール飲みたくなってきました…」

 

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尻手駅で南武支線に乗り換えになります。鶴見線を経由するルートはこんな感じ

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「これは大回りのルールに抵触しないんですか?」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「線路は交差してるのですが、駅がないので同じ駅を2度通過することはないですし、営業経路上も重なってないので大丈夫です」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「今回の場合、先に川崎に行ってしまったらダメだということですね」

 

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尻手駅の乗り換え待ちの間は、立川で買った笹団子を

 

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尻手から浜川崎までは、南武支線などと呼ばれています

 

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この旅のルールでは『改札からは出られない』と言いましたが、実は浜川崎駅だけは例外で改札から出ることができます

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「そうなんですか? 丁度ず〜〜〜っと改札内にいて何だか息苦しさを感じてたんですよ!!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「実は駅構造の関係から南武線側と鶴見線側の駅が道路を隔てているので、やむを得ず一度出ることになるのですよ」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「シャバの空気って感じがする!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「おっ! 線路を堂々とまたぐ野良猫がいますよ。鶴見線のこういう雰囲気もたまらないですね〜 本当はグルメなんかより鶴見線全駅巡りのほうが全然…」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain自分の企画否定するのやめてくださいよ

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「ホゲ〜 猫かわいい〜〜〜〜〜〜〜!!!! 待って〜〜!!」

 

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鶴見駅に到着。鶴見線ホームからの乗り換えには改札を通る必要があるのですが、『大回り』をしている人は有人改札を通りましょう。 事情は駅員さんも慣れっこなのですぐ理解してくれます

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「この有人改札、隠しルートみたいな構造ですね」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「来たことある人ならその表現納得してくれると思う。いきなり4-1に行くみたいな雰囲気ありますね」

 

品川:ご当地グルメの「品川丼」をむさぼり食う!

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「鶴見からは京浜東北線で品川まで来ます。品川駅のご当地グルメって知ってますか?」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「あっ! ネットで見ました! 生ハム食べ放題でしょう!?」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「今更そんなの紹介しませんよ…通こそが知っているのはやはりコチラ【常盤軒】です」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「生ハム食べ放題モーニングのオシャレ感と180度違う店構え…」

 

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品川のご当地グルメ…その名も『品川丼』

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「何ですかこれ…!!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「ダシが染み込んだかき揚げって感じですかね。昔はこの辺は海だったので、漁師のまかないメシみたいなものがルーツらしいです」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「あっ、これ好きな味だ…!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「私も好きな味だ…!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「急に飲み始めないでくださいよ…」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「ちょっともうガマンできなくなりまして」

 

東京:充実の改札内グルメをとことん楽しむ! 

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東京駅は日本一の改札内グルメといっていいほどの充実度。改札内限定のお店だけでも十分すぎるほど楽しめますよ!

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「酒! お酒は!?」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「…(やばい感じになってきたな)…えっと、【はせがわ酒店】という凄い品揃えを誇るお店があるので行きましょう」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「わっ! いい品揃え!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「試飲などもやってるようなので、ぜひどうぞ…」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「風が語りかけます… うまい…うますぎる…!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「十万石まんじゅうのCMのマネしても、埼玉の人にしか通じませんよ…」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「この後まだ長いんですよね? せっかくなので買い込んでおきましょう!!」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「勢いづいてきたぞこの人…」

 

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東京駅改札内で個人的にイチオシなのはこのお店、【築地 竹若】。改札内ではここ東京駅だけでしか食べられません

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「これが竹若の超贅沢な逸品『ウニ・トロ・いくら丼』です。お値段なんと1980円! ですけど、お値段以上の価値アリですよ」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「おどる宝石や〜!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「それじゃ彦摩呂じゃなくてドラクエのモンスターでしょ」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「ウヒャー…普段の食費の何倍もするので、食べたら胃がビックリしてしまうかも」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「……! ん〜! ん〜! んんんんん〜〜〜〜!!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「これ、比べるのも悪いけど“駅弁の向こう側”って感じですね。改札内のお店限定という縛りを抜きにしても相当ハイクオリティですよ…! おいし〜〜〜!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「確かにおいしい」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「…それもラベルのとおり東京駅限定の地ビールらしいですよ。もうちょっと味の説明とかしてくださいよ…」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「おいしいです」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「この人なんなの」

 

「大回りルール」で我孫子駅を目指す!

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東京駅で充実のグルメ満喫をした後は、総武快速線に乗って千葉、佐倉を経由して成田駅まで行きます

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「なるほど、このルートなら秋葉原駅を通らないのでルール上も問題なしですね!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「最悪、京葉線経由という手もありますが、タイミング良く“快速エアポート成田”に乗ることができたので一気に成田駅まで行けます!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「せっかくなので成田駅の顔出し看板で撮っていきましょう」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「しかしこの行程が一番遠回りしてるなあ、って感じがしますね」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「我孫子に行きたいのでどうしてもこのルートしか無いんですよ。でも成田線の風景なんかはかなりのどかな感じがしていいでしょう」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「私は飲めれば何でもいいです」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「(やばいなこの人…)」

 

我孫子:名物! 「唐揚げそば」で満腹になっちゃおう!

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「我孫子に来たかったのは、有名な立ち食いそばがあるからです」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「ネットで見たことあります。今日一番楽しみにしてました!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「すごい人…お店から人がはみ出してますよ」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「はみ出るのは人だけじゃないんですよ…!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「なんですかこれ!?」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain『唐揚げそば』です。この器からはみ出るほどの超デカい唐揚げで、我孫子駅の改札内グルメは全国区なんですよ。これだけ食べに来る人も沢山いるらしいです」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「おふっ! 欲張って唐揚げ2個入りにしましたが、そばの存在忘れてほぼ唐揚げ食べてるだけって感じですね。おいしいけど…!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「あっ これおいしい。酒のツマミにも丁度いいですね〜」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「飲酒から少し離れてくれません?」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「流石に食べ過ぎた…! いくら絶食してきたとはいえ品川丼食べて海鮮丼食べて唐揚げそばも食べてますから」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「というわけで食後の一杯をば…」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「また飲むのかよ」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「この人なんなの」

 

日暮里:オリジナルブレンドコーヒーで旅をシメよう!

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それでは最後に、旅を締めくくる日暮里駅でコーヒーでも飲みましょう

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「改札内にあるカフェ【ドリップマニア】では日暮里限定の『日暮里ブレンド』が飲めるんですよ」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「今気付いたんですが、今まで回ったところってほぼすべて“その駅”でしか味わえないものですね」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「一応考えてるんですよこれでも…【HIGHBALL'S】とか【ドリップマニア】は数店舗ありますけど、まだ数は少ないですね」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「日暮里を表現したブレンド…うーん、よくわからないけどうまい。西海岸の味ならぬ日暮里の味」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「アルコールは置いてますか?」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「あとは帰って勝手に飲んでください」

 

まとめ

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というわけで、これで上野〜日暮里の全行程終了です!

 

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f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「死ぬほど退屈するかと思いきや、結構楽しかったですね!」

 

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f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「有人改札にてお願いすると、きっぷに無効印を押して返してくれるので記念にもなります。日暮里のキャラクター『にゃっぽり』のあしらわれた印が可愛いですね」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「この写真やっぱりリア充のインスタグラム風ですね」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「今回の旅はどうでしたか? 時間の都合に合わせて旅程は長くも短くも調整できますし、『改札内』縛りでも結構充実してたかと思います」

f:id:ryo_kato:20160526184140p:plain「鶴見線は乗ってみたかったのでおもしろかったですし、改札から一度も出ずにかなりいろいろと食べられるのも意外でした! こんな旅気分を味わって140円で済むのはかなり得した気分です!!」

f:id:ryo_kato:20160526184120p:plain「同感です。むしろちょっと飲み足りないくらいですね…!」

f:id:ryo_kato:20160526184151p:plain「だから帰って勝手に飲んでくださいってば…」

 

……「140円大回りの旅」はテーマを決めたりとにかく長い時間乗ったりと、ルールを守った上でも応用の幅も広いので、是非「乗り鉄」を楽しんでみてはいかがでしょうか。

別のルートでもっと大回りしてみた記事もありますので併せてご覧下さい。

【乗り鉄】JR大回り!140円で一都六県を旅する(前編) | ハイエナズクラブ

【乗り鉄】JR大回り!140円で一都六県を旅する(後編) | ハイエナズクラブ

それではよい鉄道の旅を!

 

※記載の情報は2016年4月時点の内容です

 

ライター:赤祖父

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三流情報サイト「ハイエナズクラブ」の執筆や編集をしたり「全国ノスタルジー探訪」というブログを書いたりもしているインターネット大好きおじさんです。鉄道や写真も好きです。スマホの電波が入らない場所に行くと急に弱気になります。

Twitterアカウント→@akasofa

熊本の「からし蓮根」が好きすぎてライトにしたら すごいキレイだった

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シャクッ…シャクッ…ツーン……うまいっ!!!!!うま過ぎる!!!!

こんにちは、マンスーンです。突然で申し訳ないんですが、熊本県の代表的な郷土料理「からし蓮根」って美味しすぎませんか?

軽い歯ごたえの蓮根とからしのツーンと鼻に抜ける感じがおつまみとして秀逸で、根菜とからしが好きな僕にとってはまさに最高の組み合わせなんです。

  

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でも東京に住んでいる僕は正直あまり食べる機会がないのですが、銀座にある熊本県のアンテナショップ「銀座熊本館」で買うことができます。

 

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蓮根にはビタミンCが豊富で疲労回復に効果があり、からしには食欲増進の作用があるので元々は殿様の健康食として出されていたとか。

健康にも良くておいしいなんて最強ですね。

 

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あとは、からし蓮根のヴィジュアルも好きなんです。

黄色と白のコントラストや自然界の神秘って感じがする穴の配置でいつまでも見ていたくなります。僕は思うんです。もっと普段の生活にからし蓮根が寄り添っていてもいいのではないのかと。

 

というわけで…

 

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からし蓮根のライトを作ります!!

何でライトなのかというと「蓮根の穴って光ったらキレイ」だと思ったからです。

 

とにかくからし蓮根を光らせたい 

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まずは素材となるカネライトフォーム(高密度の発泡スチロール)に型紙を当てて円形のパーツを切り出します。

 

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3つの円形パーツができました。これが大きなからし蓮根になると思うと、今からよだれが垂れそうです。

 

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さらに、その3つのパーツをスチロールカッターでこのように加工します。

だいぶ蓮根感が出てきました。

 

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3つのパーツをくっつけて側面をカッターとヤスリで滑らかになるまで削ります。

地味に一番面倒くさい作業なんですが「僕は今、大きなからし蓮根を削っているんだなぁ」と考えるとあんまり苦ではなかったです。不思議なもんですね。

 

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次にマスキングをしておいしそうな黄色に塗装します。

ちなみにからし蓮根の衣は小麦粉、ターメリック(ウコン)などで作られていて、あの鮮やかな黄色はターメリックの色なんですって。へ〜。

 

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ライトスタンド部分はお値段以上ニトリで見つけた、ちょうどいいサイズのものを使います! 

 

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最後にからし蓮根をライトと合体させれば完成!

 

からし蓮根が光った! 

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横から見たらただの黄色い物体ですが上から見れば…

 

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完全なからし蓮根!!!!

 

それではさっそくスイッチを入れてみましょう。

カチッ

 

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ピカッ!!! 

  

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ぼんやりと光るからし蓮根。

からし部分からツーンと漏れる優しい明かりが心を癒してくれます。

また、ほとんどのからし蓮根は賞味期限が短いのであんまり長く見てられないのですが、これなら思う存分、息絶えるその日まで見ることができます。

 

からし蓮根が身近にある生活

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都会のラグジュアリーな生活にも「からし蓮根ライト」はマッチします。

 

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仕事で疲れて家に帰ってきても、まるでターメリックのような黄色い光が全てを忘れさせてくれる…。人類の歴史の中で、こんなにも心を落ち着かせてくれる根菜があっただろうか?

 

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旧石器時代にヒトが初めて火を使ってから幾年の月日が過ぎ、ヒトはついにからし蓮根の光へと行き着いた。

これからはどんな時も、からし蓮根の光が私たちを明るく照らし続けるでしょう。

         

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ちなみに、本体の中にはArduinoとソリッドステート・リレーと呼ばれる家庭用電源を制御できるパーツが仕組んであるので…

 

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好きな速さで明かりを点滅させることもできます。 

 

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これならパーリーピーポーも安心です。

 

こんな使い方も!?

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スチロール製で軽いのでスタンドから外せば帽子として被ることも。

この夏はからし蓮根でオシャレに熱中症を防ごう!

 

 

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もちろん被った状態でもちゃんと光るため、夜間の待ち合わせにも役立ちます。

 

 

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…。 

 

 

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からし蓮根は食べておいしいだけでなくライトにして光らせても最高だということがわかりました。

これからは、いつも生活の中にからし蓮根がある素晴らしい毎日を過ごしたいと思います。

 

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それでは失礼します。

 

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からし蓮根が好きだよ〜♪ (からし蓮根の歌 / 作詞作曲:マンスーン)

 

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サクっとしてツンとして〜♪

 

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…。

 

書いた人:マンスーン

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「ハイエナズクラブ」「オモコロ」などで記事を書いています。理系大学出身をまったく生かせていない低い技術力で役に立たない電子工作をしたり、B級映画のVHSテープを収集したりしています。
Twitter:http://twitter.com/mansooon
HP:http://man-sooon.tumblr.com/

 

●マンスーンの記事をもっと読む 

豚アレルギーになった元肉屋、豚知識を深めるために養豚場へ行く

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どうも、元肉屋の加藤です。

ぼく、「豚アレルギー」になったことがきっかけで豚肉をあまり触れなくなり、肉屋をやめました。

 

元肉屋を利用して、肉の記事を書いたらおそろしく拡散されたこともありました…。

触るとかゆくなってしまうため、豚肉に関しては完全な「食べ専」になってしまったのですが、今回はさらに豚肉の知識を深めるため、養豚場へやってきました! 

普段、おいしく食べている豚肉がどうやって育てられているのかを見てこようと思います!

 

 

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今回おじゃましたのは、千葉県旭市にある下山農場。代表の下山正大さんにお話を伺いました!

 

 

意外と快適そうな豚たち

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ふかふかの地面で元気よく走り回る豚。街角スナップのようにたたずむ豚も

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「思ったより広いところにいますね! 養豚場ってもっとギチギチのところで管理されてると思ってました」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「ここは通常の豚舎の2倍くらいの広さだからね。広々と遊ばせてる。こういう豚舎は全国でも少数で、床はコンクリートだけでなく堆肥をひいてる。『発酵床』っていうんだけど、糞尿をしたら堆肥の微生物が分解してくれるんだよね」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160516181039p:plainその辺にうんこやおしっこしても分解されちゃうんですか!?すげぇ!そういえば、養豚場って思っていたより臭いがしないですね。動物園みたいな獣臭がしないというか…」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「糞の処理もしなくていいし、楽だよ。腐るのと発酵は違って、発酵の場合は臭いはしなくなるの」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「じゃあ、ぼくもここにうんこしちゃっていいですか?

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plainダメ。人の糞に入ってる菌がどういう影響を与えるかわかんないから」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「道徳的な問題じゃないんだ…」

f:id:ryo_kato:20160516181141p:plain「フゴッ!!(ダメ!!)」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「臭いといえば、よく豚やっている人と鶏やっている人と牛やっている人で、『お前のところが一番臭い!』って話はでるね。自分とこの臭いに慣れちゃっているから、ほかの畜産の臭いに敏感なのよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「すごい畜産あるある…」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「個人的に牛はあんまり臭わないけど、やっぱり鶏が臭いね。小さい鶏ほど臭いのは、高タンパクなエサをたべるから。そうすると排泄物中の消化されないタンパク質が腐敗するから臭いんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「理屈に筋が通った『臭い』ですね…」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「あと、出荷できる大きさになったら勝手に仕分けされる秤があって…。豚がエサを食べに行く際、体重計を経由して出荷できる重さだったら別の部屋へのゲートが開くような仕組みでね。カナダにあったんだけど、これと発酵床を日本ではじめてウチが採用することで、とにかく楽になったね。500頭いる豚を2人で管理できるから」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「500頭もいる豚を2人で管理できちゃうんだ…。カナダにそういうすごい装置がある! って情報は、養豚をしているコミュニティーだったり、業界紙だったりで入手するんですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「ううん、ネット

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「ネットなんだ…」

 

 

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f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「使い終わった堆肥は、リサイクルして取りに来てくれる農家の方へ差し上げたりしてるね。これがいい肥料になるから。捨てるのもお金がかかるけど、タダであげればその分の手間もコストも省ける

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「合理的…! いい土を作るのは大変っていいますからね」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「あと、ウチの豚はいいうんこしてると思うんだよね」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「うんこにいいも悪いもあるんですか!?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「ウチの豚はSPF(スペシフィック・パソージェン・フリー)、特定病原菌不在豚という特定の病原菌がいない豚。種豚を作る大本の会社があるんだけど、そこではハイレベルの衛生状態を維持した豚を育てていて、その子どもを帝王切開で取り出すことでできるだけ菌を少なくしている。その種豚からぼくらが肉豚を作るわけ。経済的にマイナスになるような病気にかかりにくいんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「2代前まで衛生状態がいいと、3代続いても病気にかかりにくいんですね」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「SPFの豚は病気になりにくいということで、抗生物質を使うのも最小限だから肉質もいい。だから、きっとその糞からはいいバクテリアたくさんいるはずなんだよ。だからいいうんこになると思う」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「なるほど、たしかにいいうんこな気がしてきました。ぼく、持病が多くて薬ばっか飲んでるんで悪いうんこですね。ここでうんこしなくてよかった…」

 

 

うまい豚肉ってどうやって作るの?

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下山農場の豚肉をいただくことに! 脂身が最高なバラ肉と旨味が強い肩ロース! そしてバランスのいいロース肉です

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しゃぶしゃぶして、大根おろしをくるんで食べたら…

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ウマっ!!

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「子どものころは豚肉ってあんまり好きじゃなかったんですが、大人になると豚ばっか食ってしまいますね。豚肉って、昔と比べておいしくなっていってないですか…?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「出身ってどちら?」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「ぼくは名古屋です」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「あー。関東は豚肉文化だから非常に豚肉のレベルが高いんだけど、それに比べると中部や関西の豚肉のレベルは落ちてしまうからね。箱根より西は豚肉文化じゃないんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「確かに、関西は『肉』っていったら牛のことっていいますよね。じゃあ、ほかの地方のおいしい豚肉が入ってきてからおいしく感じ始めたのかもしれないですね…。九州は豚肉のイメージは強くないですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「そうだね。九州からはまたレベルが高くなる。おいしい豚肉を求める人が少ないから、コストダウンする傾向があるんだよ。養豚場自体も関東に比べて関西は少ないね」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「ぼくが生まれ育った土地は、豚肉がおいしい地域ではなかったのか…!」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「今は、コストをかけてもおいしい豚肉を作ろうとしている人もいるかもしれないけどね。日本の豚肉、僕らが子どものころは臭かったんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「最近は、おいしくする方法がわかってきたってことですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「脂をうまくするにはどういう餌を食わせばいいか…というのがわかってきた。昔はよく豚に食品残さ…つまり残飯を食わせていた。そうすると肉が臭くなっちゃうんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「雑食だから…。食べたものがそのまま反映されるんですね。わかりやすい!」

 

 

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なんでも食べちゃう豚。かわいい

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「世の中で出た食品残さを普通に処理するより、豚に食べさせて排泄物にしてから処理するほうがお金かからないわけよ。国が方針として一時それを推奨してて。補助金がでるし、エサ代も浮くので協力する人たちがいたけど、いい肉はできないよね」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「そんなことが…! 今ではもうやってないんですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「今でもやっているところはあるよ。豚は、1カ月半で脂が変わるから、それまでどんなに悪いものを食べさせても。出荷1カ月半前からいいエサを食べさせればいい肉ができちゃうんだよ。そういう方法でエサ代を抑えつつ、国の補助金を受けながら、いい肉を提供しているところもあるよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「すごい…! ナウシカみたいな世界になったら、豚を大量に増やさないとですね…。豚って食べられるだけじゃなく、畑の肥料を作ったり残飯の処理してくれたり、めちゃめちゃいいやつですね!」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「そうだね。豚肉の脂身はエサで決まる。エサの研究がされて、おいしい肉ができるようになった。ちなみにウチでは、シンプルなエサが6~7割でとうもろこしは3~4割程度にして、あとはイモ類や麦を混ぜてる。とうもろこしを多くし過ぎると、1匹あたりのコストは下がるんだけど脂がちょっとしつこくなる。マイルドで甘みがある肉を作るためにエサを工夫してるんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「へー! ぼくもイモ食べよ! 脂身以外はどうやって決まるんですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain赤身の肉質は、品種の掛け合わせで変わってくるね。黒豚や中ヨークシャ種は肉質はよくなるけど発育が悪い。なのでコストダウンするために1頭の豚でできるだけたくさんの子豚を育てて、なおかつ少ないエサでできるだけ発育を早めて…としていくと肉質がどんどん悪くなるワケ。ウチはLWDっていって、いわゆる三元豚」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain3つの種を掛け合わせてるから三元豚なんですよね。肉屋時代に習いました。そういった掛け合わせで、コストと赤身の肉質を調整しながら、エサで脂身をよくしていく…というワケですね」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「そうそう。方程式なんだよね。ウチは大衆肉だから、毎日食べられるおいしい豚肉を目指してる」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「ぼくはWebの編集者なんですが、インターネットの記事も品質が悪いというか安くいっぱい記事を作るタイプと、時間やお金をかけてしっかりいい記事を作るタイプがありますね。いいものを作るには、お金もかかるし手間暇もかかりますよね」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「そうだね。やっぱり、なんでもちゃんとしたものを作るとお金かかるんだよね」

 

養豚農家になったきっかけ

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f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「下山さんは親の後を継いで…というワケじゃなく、1代で養豚を始めたんですよね。きっかけってあったんですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「本当は獣医として養豚農家のコンサルタントになろうと思ってたんだよ。大学生のころ、養豚の教授に相談したら『養豚農家にバカにされないようにするには、現場をしらなきゃダメだよ』って養豚農家に修行しにいったんだけど、それがもう厳しくてさ…」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「今の下山農場さんみたく、農場が効率化されてないですしね」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「朝6時から起きて夜7時まで仕事して、全寮制だからすぐ寝て…っていうのを繰り返してた。農場でも言ってたけど、昔はうんこをリヤカーに積んで堆肥舎まで引っ張っていたんだよ。臭い臭い!

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「そのままコンサルタントにはならずに養豚農家になったんですか?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「いい話が来たから2年で辞めて、農場のコンサルをしてたね」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「つらかった2年があったから、自分の農場はできるだけ楽にしようといろんな方法を導入してるんですかね?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「そうだね。あんまり働きたくないから…

 

 

新しい人材について

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f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「最近、養豚業界の人材ってどうなんでしょう?」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「新しく現場に入ろうとしているのは、女性が多いね。非常にやる気があって」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「養豚に女性! なんか意外ですね!」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「畜産大学の学生で、養豚の現場に入ろうという男はほとんどいない。だから、養豚業界も女性が勤めやすい環境を作らないとね。雇う側も時代に合わせなくちゃ生き残れないよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「どういう人がほしいってありますか? 一応、求人のアイデムがやっているメディアなのでそういう情報も入れたいんですよ…!」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「どんな人でも、素直でやる気があれば。ぼく、だいたいは仕込めるから」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「新人教育に自信が相当ありますね!」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「あるねえ! ぼく、自分で仕事するのは好きじゃないんだけど、人を育てるのは嫌いじゃないんだよね。育っていく姿を見るのがすきなんだ。マメにコツコツやるタイプじゃないから、労働時間長いとか大嫌いだし」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「仕事のコツとかめちゃめちゃ教えてくれそう…! でも、楽で稼げるならそれが一番いいですからね」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「そうそう。それにこの仕事はちょっと特殊だからね。去勢もしなきゃいけないし。玉をだよ? それ見て倒れちゃう女子大生もいたんだよ」

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「確かにめちゃめちゃ特殊ですね…。じゃあ、やる気があって去勢に抵抗がない人はぜひ養豚農家にですね!」

f:id:ryo_kato:20160516181107p:plain「まぁ、去勢も何回もやってればなれるけどね!

f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「なれるらしいので、この記事を見ている去勢がダメな人もぜひ!

 

 

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f:id:ryo_kato:20160516181039p:plain「養豚場を取材させていただいたおかげで、豚知識がたくさん増えました! ちなみに、下山農場さんの豚一頭はだいたい3万3000円~4万円くらいのお値段だそうですよ。プレステ4とだいたい同じ!」

f:id:ryo_kato:20160516181141p:plain「フゴ!(プレステ4と比べんな!)」

 

 

ライター:加藤 亮

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株式会社バーグハンバーグバーグ所属の編集者。好きなモビルスーツは「ザク2」。Twitter:@katokato

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