こんにちは! ライターのオケモトです!
誰にだって、見るだけでワクワクしてしまう、そんなものってあると思います。例えば……
最新技術で作られたデジタルアート
ランウェイを歩く美しいスーパーモデル
などがそうですね。
僕にとってそれは……
モアイです。ワクワク!
モアイ像とは、チリの孤島・イースター島にある石像のこと。5~7世紀頃に作られたと言われています(日本だと聖徳太子とかそれくらいの時代)
人間離れした長い顔、高すぎる鼻、そして何より、哀しげな眼が何を見つめているのか……子供の頃からずっと気になっていました。
大人になって調べてみても、謎は深まるばかり。
・なんのためにあるのか?
・どうやって作ったのか?
・モアイ像のルーツって?
あ~!! モアイ像のことをもっと知りたい!!
というわけで、世界の超常現象のことなら任せておけ! 月刊ムー編集部にモアイ像のことを聞きに来ました。ドンと来い! 超常現象!
「こんにちは~、どうも失礼します」
「こんにちは。モアイのことをお聞きになりたいとか?」
「あ、あなたは……!」
出迎えてくれたのはなんと月刊ムーの編集長・三上丈晴さん。急にムーのラスボスが出てきてしまった……!
三上丈晴
学習研究社の雑誌『ムー』の第5代目編集長。入社1年目から『ムー』編集部に在籍し、キャリアは27年。テレビなど各メディアにも露出する有名人であり、オカルト好きな人にとっての神
モアイって何をするためのもの?
「さっそくなのですが、モアイ像っていったい何のためにあるんですか?」
「基本的には、祖先や神を崇める(あがめる)ために作られたものですね」
「顔が巨大で、肩幅が小さくて……と、かなり特殊な形状をしていますが、なぜあの形に?」
「イースター島はポリネシア文化圏(北端のハワイ、南東端のイースター島、南西端のニュージーランドという3点を結んで出来る文化圏)に属してます。そこでは石像文化が盛んでね。モアイみたいに手足を掘りこんだ柱のような人物像は多くあるんですよ」
「え!? モアイみたいな石像って、他にもたくさんあるんですか?!」
「たくさんありますよ。モアイにしたって、みなさんがイメージしている……顔が長くて耳も長い『いわゆるモアイ』は様式化された後期の物です」
「モアイ像は最初からあの形じゃなかったんだ! 初めて知った。初期のものは、どういう形状なんでしょうか」
「原始的なモアイが山の中腹にあるんだけど、それは非常に小さいし、顔も長くないし、目も大きいんですよね。姿勢も中腰で座ってる感じ」
原始的なモアイの姿を、律儀に再現してくれる三上編集長
「初期のモアイ像は座ってる……ん? じゃあ今僕が想像している『いわゆるモアイ像』は立っているということですか?」
「立ってるね。モデルみたいに足がズドーンとあるわけじゃないけど、基本的にはアフと呼ばれる祭壇の上に立っている。ずぼっと埋められてるのも多いけど、これも掘っていくと下から胴体が出てくるんで、形状は変わりません」
アフの上に立っているモアイ像
「そもそもモアイ像って何体あるんですか?」
「う~ん、1000体くらいあるんじゃないかな?」
「せっ、せんっっっ!???」
「古代の人は暇だからね~。『暇だからモアイでも作るか』とか言って、いっぱい作っちゃったんでしょうね」
「いや、暇とかじゃなくて、絶対ちゃんとした“想い”みたいなのがあって作ったと思うけどなぁ……。それにしても1000体とは、想定の3倍くらいの数でした」
「おそらく海の中に捨てられているものもあるだろうし、破壊されたのだってある。作りかけのもある。作りかけのは20数メートルくらいのもあるよ」
「20メートル以上のモアイってすごくないですか? マンションの8階くらいじゃん!!」
「でかい。だから途中で放棄されちゃったんだろうね。『やりすぎだ』って」
「20メートルは巨大過ぎるとしても、普通サイズのモアイだってかなり大きいんですよね?」
平均的なモアイは大体3.5mくらいだそう。他に同じような身長は、ラピュタのロボット、ワンピースの黒ひげなど
「平均的なものだと、重さは大体20トンくらいかな」
「おもっ! そんな大きなもの、作った後どうやって運ぶんですか?」
「移動方法はね、いろいろ言われてます。モアイ自身が歩いてきたとかね」
「うわ、メチャ夢のある光景」
「現実的に考えると、木を使ったと考えるのが一般的でしょうね。丸太を並べた……いわゆる『コロ』ですね」
非常に原始的な『コロ』。丸太を並べた上に重いものを乗せ、ロープで引っ張る。後ろの丸太を、次々と前に移動させればいつまでも運べる
「おぉ、聞いたことがある! ピラミッドもコロで石を移動させたとか。でも……イースター島って、木が生えてるんですか? なんかゴルフ場みたいな風景というイメージです。山も、緑豊かというよりは岩山って感じ」
「それは現代のイースター島のイメージですね。昔は木がいっぱい生えてたんですよ。ヒトが増えてくると建材として伐採したり、燃料として燃やしちゃうから、はげ山になっちゃった」
ゴルフ場みたいな現代のイースター島
「モアイは巨大なのに、顔を見るとかなり精巧に作られているように見えます。古代の人はどうやって作ったんでしょうか?」
「当時はドリルなんてないから、石で石を削って作ります。材質は主に凝灰岩で、なかには玄武岩のものもあります」
「石で削るの!? でも硬いんじゃないですか? 凝灰岩って」
「岩石って大体どれも固いですよ」
「確かにそうですけども! そんなものを石でコツコツ叩いて、あの巨大なモアイ像が完成します?」
「まあ凝灰岩は花崗岩とかに比べたら、まだ柔らかいですからね。っていうか、昔の人はなんだって作れるよ。だって暇なんだから。時間かければできる」
「時間で何とかなるようなレベル?」
「エジプトのピラミッドだって、金属のノコギリで切ったわけじゃないからね。石で叩いて叩いて、メチャメチャ時間をかけて作ったんだから」
「でも石で叩いて1000体って、とんでもない期間かかりません?」
「年がら年中作ってるんだよ。暇だから」
「さっきから、ちょいちょい古代人をディスりますね……。わかりました。古代の人は暇だったから、作れたと。では、どういう人がモアイ像を作ってたんですか? エジプトみたいに奴隷だったんですか? それとも職人がいたとか?」
「そんな大層なモンじゃないですね。家族の中でのシンボルとして作ってたんです」
「一家に1モアイ、いいですね。1000体もあったらいろんな人が作ってたってことですか?」
「うん。だから競ってたと思うよ。『うちのほうがすげーぞ!』って。そのせいでどんどんエスカレートしていくの」
「じゃあその中で、めちゃくちゃなアレンジを加えるやつとか出たんじゃないですか? 例えばツノが横から伸びてたらかっこよくないですか?」
「それ、かっこ良いの……? まあ神様の形というのがあるんで、そこから大きくは逸脱できないと思いますよ」
モアイのルーツ
「モアイ像の、あの悲しげな目がすごく気になっています。彼らは一体何を見つめているのでしょうか」
「モアイ像っていうのは、ほとんど山の方を向いてます。沖の7体だけは祖先が来た海の方を向いているんだけど、まあ基本は山を向いていると思ってください」
「バラバラの方角を見てるんだと思ってました。一体、山に何が!?」
「その昔、神が山に降臨したとされてるからですね」
「か、神!? 神ってどういう……」
神は山に降臨する
「ポリネシアの神は白い神様で、ある時地上に降りてきて人々に教えを説いたのち、天に帰っていった。『いずれ戻ってくる』と言い残してね」
「じゃあモアイは、いつかまた神が帰ってくるものだと思って、ずっと待っている……? だからあんなに悲しげに見えるのかな」
「まあ、神話だと似たような話は結構あるんですけどね。イースター島を含むポリネシアでは、神様のことをティキ……特に創造神はティキ・ティキと呼ばれる。一方、中南米インカの創造主は『コンティキ・ビラコチャ』って呼ばれてまして……」
「あれ? コンティキ・ビラコチャにも、『ティキ』という文字が入っていますね」
「そう。だからその2つは同じ神では?って説があります。他にも、マヤのククルカーンや、アステカのケツァルコアトル、ボリビアのボチーカなど……全部同じで、白い神(鳥)が空から降りてきて、教えを説いて、『いつか戻る』と言って天に帰る」
「まさか、すべて同じ神? 一体……一体“白い神”とは何者なんですかっ!」
「ひょっとしたらそれは……」
「ごくり」
「キリストなのかもしれない……」
「な、なんだってーーーーー!!!!」
「キリストは死んでから一度復活し、40日間伝道した後、天に帰っていった。『この世の終わりに戻ってくる』と言い残してね。そしてイエス・キリストは生前、弟子たちに『世界中に散らばった失われた羊たちのところにも行く』とハッキリ言ってるんだよ!!!」
「もしかしたら、島で待ち続けるモアイの元に帰ってくるのは、キリストなのかもしれない……! なんて神秘的な話だ!」
「…………」
「…………」
「こんな感じで良かった?」
「興味深い話をありがとうございました!」
まとめ
というわけで今回は、月刊ムー編集長・三上さんにモアイ像のことを聞いてきました。
古代のことなので様々な説が飛び交っているわけですが……ロマン溢れるモアイの謎に触れて、ますます興味が湧いてしまいました。
あぁ、いつかイースター島に行って本物のモアイ像を見たい……。ジモコロ編集部さん、取材でイースター島に行かせてーーーーー!!!
なお、ド硬派な雑誌というイメージがある『ムー』ですが、実は近年、色んなコラボをおこなってグッズ展開していることはご存知でしょうか?
上の写真は『しまむら』とのコラボTシャツ(ジモコロライターの私物)
コラボ時には、『しまムーら』と会社のロゴまで変えてくれたそうで、強い絆が見えてきますね。今後も続けてほしい(すぐに売り切れて買えなかったから)
他にもこんなコラボが……
・ムー創刊40周年記念Tシャツ(5種類)|ハードコアチョコレート
※このTシャツ、背中が創刊号の表紙になっててカッコイイ~~!!!
・ムー ピアス|アクロス
※一見ムーとはわからないおしゃれなデザインが素敵
・ドラマチック謎解きゲーム × ムー「大予言からの脱出」|よだかのレコード
※2019年1月20日まで!
・卓上 ムー公式 実践・超日常英会話カレンダー 2019年カレンダー|Hagoromo
卓上 ムー公式 実践・超日常英会話カレンダー 2019年カレンダー CL-0585
※卓上カレンダー。いつ役立つのかまったくわからない英会話が学べます
ムー ボイドタイムカレンダー 2019年 カレンダー 壁掛け B3 CL-586
※こちらは壁掛けのカレンダー。西洋占星術の中でも月の動きに着目し、物事を始めるのに良い日取りを教えてくれるぞ!
三上編集長によると、最近になってコラボを多くやるようになってきたのは、
「昔は知名度が低かったし、知っていても『ああ、あの怪しい雑誌でしょ?』みたいな感じだった。でも40年やってるとだんだん周りに知られてきて、好感度も上がってきたんですよね。それでコラボしませんか?とお声がけくださる企業が増えたんです」
とのこと。
つまり、グッズ買うなら今がチャンス!!
そしてそして、さらに大ニュースが!
「月刊ムー」40周年を記念したムー展が東京で開催され大盛況でしたが……なんと福岡での出張版が決定しました。
ムーの40年の歴史を振り返ることができる展示会。超常現象マニア必見ですよ!
世界の謎と不思議に挑戦しつづける「ムー」40年の軌跡と未来を目撃せよ!
開催日時|12月21日(金)~1月15日(火)
時間|10:00~20:30
※最終日は18:00閉場
※入場は閉場の30分前まで
※年末年始は1/1を除いて営業
会場|福岡パルコ 新館B1階 特設会場
入場料|一般500円、学生400円、小学生以下無料
※PARCOカードなどによる割引もあります。詳しくはHPをご覧ください
(おわり)
ムー 2019年1月号 [雑誌]
※ムーはKindleでも購入できるぞ! 最新のオカルト知識を手に入れよう!