こんにちは、ライターの松岡です。
突然ですが、「野菜」っておいしくないですか?
サラダにして食べても美味しく……
鍋にして食べても美味しい!!
日常的に野菜を買うけど、美味しい野菜の選び方や野菜の保存方法はよく知らない。
買った野菜は常温で保存すればいいの?それとも、冷蔵庫に入れたらいいのか。美味しい野菜の選び方や、野菜が美味しいスーパーマーケットの見分け方ってあるの?
【お願い】
アボカドは…
ヘタ付きを選んで下さい!!
ヘタ付きを選んで下さい!!
ヘタ付きを選んで下さい!!ヘタがとれたアボカドは高確率で傷んでいます。
中身が綺麗な食べ頃を選ぶならヘタが浮き、少し弾力があるモノがベスト。
これで99%ハズレを回避できます!! pic.twitter.com/9f6rqGKUqK
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) August 17, 2022
そんな疑問を解消するべく、今回は野菜の保存方法や簡単レシピがツイッターで話題となり、フォロワー数が52万人を超える野菜のプロ・青髪のテツさんに野菜の保存方法や美味しい野菜の選び方を教えて頂きました!
野菜の鮮度を見抜く方法ってあるの?
「本日はよろしくお願いします! テツさんは青果店で10年以上働いてますが、野菜を買うときにチェックするポイントなどありますか?」
「私は野菜の切り口をみたりしますね」
「野菜の切り口をみる? どこをみれば良し悪しがわかるのでしょうか」
「これは白菜の断面になりますが、松岡さんはスーパーでどの白菜を選びますか?」
「これは簡単な問題!緑色の方が新鮮な感じがするので、右側の白菜を選んで買います」
「実は黄色い白菜の方が新鮮なんですよ」
【八百屋からのお願い】
カットされた白菜は
黄色いものを選んでください!
黄色いものを選んでください!
黄色いものを選んでください!その方が長持ちします。
白菜は陳列後時間が経つと光合成で黄色い切口が緑色に変色。黄色い方が柔らかく味もいいんです。
ぜひ黄色いものを選んでください! pic.twitter.com/aMDkOuMzQ0
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) February 1, 2022
「うそっ!いつも緑色の方を選んで買ってた!!」
「青果店で働いてる人はみんな知っていることで、キャベツとか白菜って切ったら断面は黄色いんですよ」
「キャベツも緑色の方を選んで買ってた〜!」
「ほうれん草や小松菜とかの葉物野菜だと、緑から黄色に変色して悪くなるイメージがあるから緑のものがいいって思うんですけど、黄色が新鮮な野菜もあります」
「それはまったく知らなかった…」
「緑色に変わるだけだと、そこまで味は変わらないんですけど、新鮮な方がいいよねっていうんだったら、黄色を選ぶのがオススメです」
「見た目の部分でわかりやすい野菜などありますか?」
「トマトはわかりやすいですね」
「トマトの良し悪しって、どこをみればわかるんですか? いつもなんとなく赤色のものを選んで買っていますけど」
「トマトを選ぶときは、お尻からヘタに向かって放射線上に筋(スターマーク)が出ているモノを選びましょう」
「トマトの正解はお尻の部分にあった!?」
「スターマークがハッキリ現れているトマトは濃厚な味わいでおいしいですよ。特に筋が多いものは心の中でガッツポーズをしてカゴにいれましょう」
「まったく知らなかった!次にトマトを買うときは必ずお尻の部分をみて、スターマークのモノを選ぶぞ」
「ヘタが乾燥して縮れているものや皮にシワが来ているもの柔らかくなっているものは収穫後時間が経っているので、新鮮なトマトを選ぶときはヘタがピンとしているものと、適度に固さがあるものを選ぶのがオススメですよ」
「めちゃくちゃ参考になります! ちなみに、プライベートでよく玉ねぎを買うことが多いんですけど、美味しい見分け方ってありますか」
「玉ねぎは保存がきくように乾燥させてから出荷されるので、しっかり皮が乾いているモノを選びましょう」
「なるほど!玉ねぎの皮がパリパリになってるのって、乾燥してあるからなんだ」
「玉ねぎを選ぶときに注意する部分は、持ったときに軽いものは傷んでいて中が空洞になっている可能性があります。根や芽が出すぎているものは育ちすぎて味が落ちているので選ばないようにしましょう」
「どれも知らない知識ばかりで勉強になります」
「玉ねぎを選ぶときは皮、重さ、固さ、芽と根の状態を見てから買うといいですよ」
「これで玉ねぎ選びのレベルが上がった! これからの時期、いちごが好きで買う機会が増えてくるんですけどおいしい見分け方とかないですよね」
「いちごの見分け方、ありますよ」
【八百屋の選び方】
甘いいちごの見分け方
○大きい
○ヘタ付近まで赤い
○ツブツブまで赤い鮮度の見方
○表面にツヤがある
○ヘタが濃い緑色
○ヘタがそり返っている
○先端まで固いいちごは今の時期が1番美味しいんです!!
参考にどうぞ! pic.twitter.com/Ll25oq6o9S
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) December 27, 2022
「すごっ!テツさん何でも知ってる!!」
「甘いいちごの見分け方だと、サイズが大きい・ヘタ付近まで赤い・ツブツブまで赤いがポイントです」
「ツブツブが赤いのって、甘い確率が高いいちごだったんですね! 何となくツブツブの色が黄色い方が新鮮に見えて選んでいました…」
「鮮度の見分け方ですと、表面にツヤがある・ヘタが濃い緑色・ヘタがそり返っている・先端まで固いと新鮮ないちごの確率が高いです」
「めちゃくちゃ勉強になります!これで今年はおいしいいちごが選べるぞ。 スーパーの野菜選びで気になる事があるんですけど、売り場に個人の農家の方が作った野菜と普通の野菜があったらどちらを選んだ方がいいのでしょうか?」
「私は個人の農家さんの野菜を買います」
「それはどんな違いがあるんでしょうか」
「個人の農家さんが作った野菜だと、市場を通さずに直接卸している場合が多いので鮮度が違います。より美味しい野菜を選びたい方は、個人の農家さんのモノを買うのがオススメですね」
「野菜の鮮度を考えてみたら、市場や物流を通した野菜よりも農家さんの野菜の方が直接卸しているので鮮度がいいですよね」
「通常の流通だと収穫してから店頭に並ぶまで2日〜5日くらい経ってしまうので、個人の農家さんが卸す野菜は鮮度や保存という部分でも強いです」
「なるほど。数十円の差だったら、個人の農家さんの野菜のを買ってみよう!ちなみにスーパーで野菜を買うときに、良い野菜を販売しているお店の見分け方などありますか?」
「見切り品をチェックすると、そこの野菜売り場の質がわかりますね」
「その着眼点はなかった…!」
「見切り品に並んでいる野菜が『ちょっと変色していたり、どこが悪いんだろう』と思うお店だと、売り場で並べている野菜は鮮度の良い野菜ということなので、ちゃんと管理がされているのがわかります」
「野菜売り場よりも管理や品質がわかると」
「品質の悪い野菜が見切り品としてあったら、 それよりちょっといいモノが売り場に出てしまっているっていうことなので、お店の管理や品質を知る意味では見切り品をみるが見分けやすいポイントです」
「めちゃくちゃためになる!次からお店ごとの見切り品も確かめてみよう」
長持ちする野菜の保存方法について
「野菜を買ったあとの話になりますが、野菜は常温と冷蔵のどちらで保存するのが良いんですか? お店だと常温で並んでいるので、そのまま家でも放置する感じで問題ないんでしょうか」
「いいえ、基本は冷蔵保存です」
「たいていの野菜は常温で並べているのに!?」
「常温の売り場に置いてあるのは、野菜を見やすく置いてあるっていう感じなんですね。本当は冷蔵した方がいい」
「それは知らなかった。これは冷蔵庫に入れない方がいい野菜などありますか」
「夏場の暑い時期以外は、玉ねぎ、じゃがいも、ごぼう、さつまいも、里芋は冷蔵しない方がいいです」
「寒い時期だと常温でも大丈夫なんですね」
「寒い時期は常温でも平気です。夏は室温が高いので玉ねぎ、じゃがいも、ごぼう、里芋は野菜室を推奨しています」
「冬場は野菜の保存にやさしい季節なんですね! 季節によって保存方法が変わるのは知らなかったです」
「さつまいもに関しては、水分と寒さにとても弱い野菜なので、冷蔵庫に入れてしまうと低温障害を起こし、中に黒い斑点ができて味が落ちてしまうので、常温で保存するのがいいですね。その他の野菜は冷蔵をした方が保つので、冷蔵庫に余裕がある分量を買って保存するのがオススメです」
「そんな理由があるんですね。ちなみに野菜を冷蔵庫で保存するときに、日もちさせる裏技などありますか」
「キッチンペーパーに野菜を包んで袋に入れて保存すれば、トマトやピーマンはそのまま入れるよりも1週間以上は日もちするようになります」
「めちゃくちゃ裏技じゃないですか!!」
「きゅうりなどの水分が多い野菜はもう少し短くなりますが、キッチンペーパーに包んで袋に入れて保存するだけで日もちするようになります」
「キッチンペーパーに包んで保存するだけで、そんなに変わるんだ。僕はキャベツやレタスをサラダで食べる機会が多くてよく買うのですが、オススメの保存方法などありますか?」
「キャベツとレタスは成長点を壊して冷蔵庫で保存すれば、2倍〜3倍は長持ちしますよ」
「成長点? そんな点があるんですか!?」
「キャベツの成長点は芯の一番奥にあるので、ポイントはフォークで奥までしっかりと刺すことです。キャベツの成長点を破壊して、保存袋に入れて冷蔵室で保存するだけで普通に保存するよりも2倍は長持ちします」
「フォークを刺して保存するだけで2倍長持ちするのはすごい…!」
「野菜が長持ちしない理由は、キャベツを含めて全ての野菜が収穫後も成長を続けて成長に可食部の有機物や水分を使ってしまいます。そうなると傷みやすくなったり、栄養分が減ってしまうんですよ」
「だから成長点をあえて壊すと」
「レタスの成長点は芯の少し上にあるので、爪楊枝を数本刺すだけで成長点を破壊することができるんです。この状態で保存袋に入れて冷蔵室で保存するだけで普通に保存するよりも3倍は長持ちしますよ」
「この方法を使えばキャベツやレタスを買っても安心できる! ちなみに特売品でたくさん買った野菜を日持ちさせるためには、どう保存するのがいいでしょうか」
「たくさん買ってしまった場合は、食べやすい大きさにカットして冷凍保存すれば1ヶ月くらいは保つのでオススメです」
【八百屋からのお願い】
何度でも言います。
農家さんが作った野菜を…捨てないで下さい!!
捨てないで下さい!!
捨てないで下さい!!多くの野菜は冷凍保存が可能。
よく捨ててしまう方は冷凍という選択肢があることを知ってほしい。
※野菜によっては食感が変わります。方法は画像にまとめました。 pic.twitter.com/JyI8qGUM5U
— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) August 29, 2022
「特売でまとめ買いした野菜や食べきれない野菜はカットして冷凍庫に入れると。そのまま解凍して料理に使えるのも便利だ!」
「野菜によっては食感が変わってしまうのですが、煮込み料理やフライパンなどで加熱する料理で使う分には問題ないかと思います」
「この時期、鍋料理でキノコを使う機会が多いのですがそれも冷凍して保存しても大丈夫ですか?」
「キノコは冷凍で旨味が倍増すると言われているので、問題ありません」
「保存期間も伸びて旨みも倍増するって、すごくないですか」
「凍って細胞が壊れることで旨味の素となるグアニル酸がでるそうで、旨味成分がなんと3倍になるそうです。石づきを取り除き、使いやすい量に小分けて保存するのがオススメです」
「めちゃくちゃ参考になります! テツさんのTwitterをみて気になることがあったのですが、シワシワになった野菜を水につけると復活するのは本当なのでしょうか?」
【お願い】
ふにゃふにゃになった大根を…
捨てないでください!!
捨てないでください!!
捨てないでください!!水分が抜けてしまっているだけで問題なく食べることができます!
実際両端をカットし半日水につけておくだけでここまでもとに戻ります。
※画像は同じ大根です pic.twitter.com/7rw1OLAnJv— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) November 1, 2022
「本当です。乾燥して水分が抜けているだけなので、野菜の種類にもよりますが水やお湯につけることで戻ることもあります」
「すご…!今までこの状態になったらあきらめていたので、勉強になります」
「きゅうり、トマト、ミニトマト、ナス、ピーマン、アスパラ、ほうれん草、小松菜などはシワシワになっても、50〜60℃のお湯に数分つけるだけで復活しますよ」
「お湯に野菜をつけて復活するのは知らなかった!! テツさんは保存方法以外にも復活方法も知ってるなんて、野菜の魔術師ですね」
「青果店で働いていればみんな知っている知識なんですが、お役に立てて嬉しいです」
「野菜ではないんですけど、バナナの保存方法ってたくさんありますがどれが正解なんでしょうか? バナナスタンドを買った方がいいとか、房の部分にアルミホイルを巻くと長持ちするとか」
「個人的には、バナナをばらしてラップで巻いて冷蔵庫にしまうのがオススメです」
「とってもシンプルな方法! だけど冷蔵庫にバナナを入れてしまうと、皮が変色して黒くなりますよね」
「実際、夏場に1ヶ月保存してみて、皮は黒くなったものの中身は無事でした」
「たしかに皮の部分は捨ててしまうので、中身が無事なら問題ないですね」
「冬場でも暖房を使ったりするので、傷む前にラップを巻いて冷蔵庫に入れるのがいいかと思います」
「バナナスタンドを買わなくてよかった…!」
簡単に野菜を美味しく食べれるレシピ
「野菜の必要摂取量は1日に350gと言われていますが、簡単に野菜を美味しく食べるレシピなどテツさんはご存知ですか?」
「楽さで言えば、小松菜のおひたしはオススメですね」
「おひたしって、茹でたりするので面倒なイメージがありますが…」
「茹でずに小松菜を冷凍して解凍するだけで作れますよ」
「解凍するだけでおひたしが作れちゃうの!?」
「そうなんです!小松菜は冷凍して解凍するだけで食べることができます。加熱の必要はありません」
「めちゃくちゃ楽じゃないですか! おひたしって、茹で加減とか大事なので作るのが面倒なイメージがあったけど、切って解凍するだけなら作り置きもできる」
「麺つゆをかけて数分常温で解凍するだけで、美味しく作れるので簡単です」
「さっそく夜に作って試してみます! ちなみに茹でずに簡単に食べれる野菜って、その他にもありますか」
「オクラはレンジで温めるだけで美味しく食べれるので、オススメです」
「オクラって茹でずにレンチンでいいの?」
「オクラは茹でると栄養成分であるペクチンやビタミンがお湯に溶け出してしまうので、レンジで加熱した方がいいです」
「うそっ…。今までオクラを茹でていた時間を返して」
「電子レンジに入れて600Wで1分ほど温めれば調理完了です。オクラを刻んで、おかかとポン酢をかけて食べると美味しいので試してみてください」
「ありがとうございます!今日だけで小鉢の簡単レシピが2品も増えたぞ。 個人的な相談になりますが、この時期に大根のおでんを食べるのが好きなんですけど、何かいい調理方法など知りませんか?」
「おでんの大根ですか…。一瞬で味を染み込ませる方法ありますよ」
「すごー! テツさん、Siriみたいに何でも教えてくれますね」
「これも電子レンジを使うのですが、600Wで10分ほど温めて、熱いまま冷たいダシに入れます。あとは他の具材が温まるまで火を入れたら完成です」
「他の具材を温めてる間に大根が完成してる!これならレトルトのおでんに入れて温めても、味の染み込んだ大根が量産できる」
「おでん以外にも、めんつゆを入れて豚バラ肉を入れて温めても美味しくなるのでこの時期にオススメの調理方法ですね」
【超簡単】
レンジで豚バラ大根
①大根を1/3をイチョウ切り
②調味液を深い皿に入れる
③切った大根を皿に入れる
④豚バラをかぶせる
⑤600w10分レンチン調味液
・麺つゆ(3倍)大さじ4
・砂糖小さじ1
・水200ml簡単なのにめちゃくちゃおいしいよ!
試してみてね! pic.twitter.com/fmgTaw5m8q— 青髪のテツ|野菜のプロ (@tetsublogorg) November 30, 2022
「どちらも美味しそう! 簡単なので全部試してみます!!」
まとめ
今回は野菜のプロ・青髪のテツさんに野菜の見分け方と保存方法ついてお話を伺いました。
教えてもらったことを↓まとめておくので、スクショで保存するなどしてお役立てください
▼買う時
・アボカドはヘタがついているものを選ぶ
・白菜とキャベツは切り口が黄色いモノを選ぶ
・玉ねぎは皮が乾いているものを選ぶ
・トマトは放射線上に筋が出ているモノを選ぶ
・いちごはサイズが大きい・ヘタ付近まで赤い・ツブツブまで赤いモノを選ぶ
・売り場に個人農家さんの野菜があれば、そちらを選ぶと鮮度が高い
・見切り品をチェックすると、そこの野菜売り場の質がわかる
▼保存方法
・野菜は基本的に冷蔵保存
・さつまいもは冷蔵しない
・キッチンペーパーに野菜を包んで袋に入れて保存すれば日持ちする
・キャベツとレタスは成長点を壊して冷蔵庫で保存すれば、2倍〜3倍長持ちする
・野菜を食べやすい大きさにカットして冷凍保存すれば1ヶ月くらいは保つ(きのこは冷凍するとむしろおいしくなる)
・大根がしなびてきたら両端をカットして半日水につけておくと復活する
・きゅうり、トマト、ミニトマト、ナス、ピーマン、アスパラ、ほうれん草、小松菜などはシワシワになっても、50〜60℃のお湯に数分つけるだけで復活する
・バナナは一本ずつラップで巻いて冷蔵庫で保存すると長持ちする(皮は黒くなるが問題なし)
さらに野菜の情報が気になる方は、青髪のテツさんの書籍が絶賛販売中なので、そちらもぜひチェックしてみてください!!
野菜売り場の歩き方 スーパーのエキスパート店員が教える おいしい野菜まるみえ図鑑
(おわり)
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