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Channel: イーアイデムの地元メディア「ジモコロ」
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【熊本震災支援イベント】黒川温泉に100人集めて「お金を落として」「情報発信しよう」

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こんにちは、ジモコロ編集長の柿次郎です。

2016年4月14日に発生した「熊本地震」は、日本国内の震度7観測としては4例目だそうです。発生日から現在までの余震は約1500回。熊本市内から益城町、南阿蘇、大分県由布市などなど…阪神大震災と同じM7.3の被害は深刻な状況となっています。

 

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ジモコロ編集部として5月8日(土)〜9日(日)に熊本取材をしてきました。別途、取材記事も公開予定。今回、被害の大きい土地に立ち寄ることはできませんでしたが、熊本市東区の健軍商店街の光景は声にならない衝撃がありました。

 

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建物事態が大きく歪んでしまったり、見た目の被害はなくとも建物検査で赤紙(立ち入り危険の警告)を貼られたり、元の生活を取り戻すための道のりはまだまだ遠いのが現実のようです。

 

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テレビのニュース報道も一時期に比べて少し落ち着いてきた印象を受けますが、むしろここからが熊本にとって大事なタイミングにさしかかってくると思います。そこで、関心が少し薄れそうなときこそ「メディアとして何か動かねば!」ということでジモコロらしいイベントを企画しました!

 

【熊本震災支援】 黒川温泉に集まって「お金を落として」「情報発信しよう」

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日時:2016年7月2日(土) 〜 3日(日)

場所:熊本県南小国町 黒川温泉

http://www.kurokawaonsen.or.jp/

参加費:自腹

必要なもの:気持ち、お金、SNSアカウント

 

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今回、目を向けたのは「観光」です。熊本県南小国町に「黒川温泉」という素敵な温泉街があるのをご存じでしょうか。川沿いの24軒の旅館が立ち並ぶ、日本的な風情と濃い自然が残る土地です。2009年のミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで二つ星を取ったり、入湯手形を購入することで三カ所の露天風呂をめぐることができたりなど、日本屈指の温泉街として国内外問わず観光客の心と身体を癒やしています。

ただ今回の熊本震災による風評被害は、残酷な現実を突きつけています。地震発生からGWあけまでの予約キャンセル数は41,736人。推定被害額は約9億2千万円です。本来あるべきものがなくなる。数値を目で認識すると、その深刻さが伝わるのではないでしょうか。もちろん風評被害は黒川温泉だけにとどまらず、九州全体の修学旅行といった団体需要の予約がほぼキャンセルとなってしまい、観光打撃は7月末まで続く見込みのようです。

 

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黒川温泉観光旅館協同組合 代表理事でもある北里有紀さん

300年の歴史を持つ温泉旅館「御客屋」の代表取締役・北里有紀さんは「好奇心優先でもいいから、とにかく現地に来て感じてほしい」「これから必要なのは経済・生活を維持するためのお金」「明るい話を外に発信してほしい」と話していました。

だったらライター・編集者やブロガー、クリエイターなど、熊本県外の人たちを集めて、同じ日に集まって黒川温泉に泊まろうじゃないかと。とにかくお金を落として、ただ熊本観光を楽しむ。それが県外の人間にできる一番シンプルなことではないでしょうか。

 

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黒川温泉の泉質は種類が多く、温泉通もうなるほど!

もし本当に100人集まって、同じタイミングで「黒川温泉に来てます!温泉が気持ち良い!」という内容をSNSに投稿したり、記事を作って情報発信をしたり、動画を作ったりすれば…黒川温泉を軸にして熊本震災への関心を持続的に生むことができるかもしれません。少なくともジモコロとしては、微力ながらその役割を担いたいと考えています。

黒川温泉との「縁」について

黒川温泉を舞台にした映像作品『KUROKAWA WONDERLAND』。僕が熊本取材の流れで黒川温泉を訪れたのは、この映像を作ったEXIT FILMの田村祥宏くんがきっかけです。とあるイベントで知り合った彼ですが、同じ歳ということもあってすぐに仲良くなり、この作品の公開直後から黒川温泉の話をずっと聞いていました。 

 

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田村くんが指揮を取り、現地の人を巻き込んで、在京クリエイターが予算ナシで現地に乗り込む。「自分たちのポートフォリオを作ろう!各々のスキルを発揮すれば良いモノができる!」と取り組んだ結果、海外の賞を数多く取ったそうで。「有言実行の男」「巻き込み力の化物」と心のなかで呼んでいます。詳しくはこちらの記事をご覧ください。WEBサイトも超かっこいいです。

 

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恥ずかしながら彼と出会うまで、黒川温泉の存在を知りませんでした。ただ「いつか行ってみたい」という気持ちは日に日に増すばかり。今回、ゴールデンウィークにジモコロ一周年の節目として九州上陸を企画して福岡から熊本へ流れていきました。残念ながら熊本震災と時期が被ってしまったのですが…。

 

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前日に「お邪魔してもいいのかな?」と田村くんに相談したにも関わらず、当日夜に現地の方々が飲み会の場をセッティングしてくれて、それはもう楽しい宴となりました。暗い話は散々してるから楽しい話をしよう!と序盤から下ネタで盛り上がったのが印象的でしたね。

そして翌日朝には北里有紀さん、南小国町の高橋町長にも会わせてもらえて「これが火の国・熊本のおもてなし!」と、なにかこう胸を打つものがありました。米2kgを含む大量の手土産もいただいて…。

大変な時期なのに外部の僕たちをこんなにも迎え入れてもらえるなんて嬉しいじゃないですか。恩義には恩義で返すのが男じゃないですか。

 

心、動くじゃないですか…!!

 

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もう1つ理由があります。それは20年以上疎遠(小2で離婚して、28歳まで会っていなかった)だった母親の家族、親戚が熊本県山鹿市に住んでいるんです。被害の少ない土地ではあったものの、ぜんぜん他人事じゃなかったんですよね。

今回も取材の流れで訪れたんですが、5年前(20年ぶり)に行ったときよりも“血の繋がっている親戚”がたくさんいてビックリしました。このおじさんも? このおばちゃんも?

実は幼稚園のときに山鹿市に住んでいたことがあって、僕自身はぜんぜん覚えていないんですが、向こうは僕のことを知っていて「大きなったね!よう覚えとるよ!」と認識してくれる。この、いきなり親戚増えた感は新鮮すぎて笑っちゃいます。

 

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さらに少し話が逸れるんですが、僕が父方の男家系で育ちました。男3兄弟。従兄弟は男4兄弟みたいな。今回の訪問で庭先のBBQに参加したら、目の前にかわいい女の子三人がいるじゃないですか。も、もしかして…?

「君たちも血が繋がってるの?おじさんのこと知ってる?」と聞いたら、「うん、知ってるよ!」と答えたんですよ。衝撃の事実。母親のお姉さんの孫、つまり「従姪(じゅうてつ)」の3姉妹だったんです。

憧れの姪っ子が熊本にいた〜!!!(正確には従姪っ子?)

 

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というわけで「メディア(=仕事)」「友人」「家族」と自分が動く理由としては充分すぎます。震災に対しての行動は慎重な姿勢を求められ、時には「偽善だ!」と批判を受ける例も報道されていますが、「熊本のために何かしたい」という素直な感情を後押ししたいです。

また僕自身、1995年の阪神大震災(当時大阪市在住)、2011年の東日本大震災と大きな被害は受けていないものの、地震による強い揺れ、精神的な恐怖を体験していて…いつ自分の身に起きてもおかしくないことだと捉えています。「助ける」なんておこがましい行動ではなく、南小国町、黒川温泉をただ仲間と共に楽しんで、自分たちの得意なインターネットをフル活用する。いま、自分が動ける最適な手段だと考えています。

最後に今回のイベントは、南小国町の高橋周二町長、黒川温泉観光旅館協同組合代表理事の北里有紀さんなど、現地の方々に正式な許可を得て、一緒に動かしていく企画となっています。一人よがりで決めたことではないことだけ、ご理解いただけますと幸いです。

 

イベントの数少ない決めごと

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当日に向けて参加者の決め事を考えてみました。とにかくシンプルに。参加者が率先して熊本を楽しんで、黒川温泉に宿泊し、現地の人とお酒を飲んで語り合う。情報発信のやり方は個々に委ねます。

●同じ日に集う 2016年7月2日(土)
→黒川温泉は車が必要な土地ですが、現地のマイクロバスを借りて熊本空港から移動できるよう調整中です! 免許がなくても、一人でも、大丈夫!

●現地の風土、観光資源を堪能するツアー開催予定

→南小国町、黒川温泉の魅力を堪能してもらうべく、現地の人協力の元でツアー的なものを開催できるよう調整中です。

●黒川温泉に宿泊する

→土日価格の1泊平均20,000円前後〜が相場の良い温泉街ですが、食事三食、交通費(マイクロバス移動)、宿代など、諸々込みで30,000円で調整中。レンタカー、マイカー移動になる人は交通費分を差し引いて対応できるようにします!かなりお得かつ、現地の人も損をしないラインで設定します。
●7月2日の夜は全員、同じ場所で飲む
→全員が集合できる場所を用意します。現地の人とみんなで美味しいご飯とお酒を飲みましょう!100人が集まるのは黒川温泉でも史上初!
●SNS、ブログなど、情報発信をする
→今回の肝です。同時に100人がシェアしたら面白そう!
●純粋に楽しむ!
→とにかく観光客として目一杯楽しみましょう

 

まだまだ固まっていないことも多いのですが、詳しいところはFacebookのイベントページ(非公開)で随時発信していく予定です。

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また、基本的に知り合い伝いで人を集めようと考えていますが、「このイベントに参加したい!」というライター、編集者、ブロガー、クリエイター、メディア関係者、アーティスト、ローカルの活動をしている方々などなど…「参加したい!」という方、情報発信にご協力いただける方は柿次郎宛て(kakijiro「@」gmail.com)までご連絡ください。お知り合いの方はSNSアカウント経由でお気軽にどうぞ。参加への想いが添えてあると最高です。

理由としては、こちらで運営のコントロールができるよう参加者一人ひとりを把握し、黒川温泉側に迷惑をかけないようにしたいから。黒川温泉の宿も宿泊人数に限りがありますので。普通の予約も入ってますしね。

また、現地に行かなくとも、このイベントを通して発信された情報をシェア、さらに取り上げていただくだけでも支援に繋がると思います。ちょっと気になる方は気軽にご連絡ください。僕のTwitter、Facebookでも構いません。

 

最後にコメントをいただきました

●EXIT FILM 田村祥宏

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こんにちは、EXIT FILMの田村です。震災云々を抜きにして、南小国・黒川、そして阿蘇は、日本トップレベルのリソースの宝庫です。

それは景観であり、温泉であり、食であり、文化であり、何より人であると思います。今回のことを逆にポジティブな転換のタイミングだったと捉えられるような、日本のこれからの観光を変えるような新しい旅のあり方を、日本最強の温泉地と言われる黒川温泉と、そして何より僕ら自身の手で、作り上げちゃったら楽しいんじゃないかなと思っています。

南小国・黒川が皆んなの故郷になれば良いなぁ、と願っております!

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●黒川温泉観光旅館協同組合・代表理事 北里有紀

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黒川温泉旅館組合・代表理事の北里と申します。

今回、この企画のご提案をいただきまして、本当に何と表現すれば良いのか、心から感謝を致しております。黒川・南小国町も人口減少や過疎の流れ、そして今回の地震で物理的な被害も少なからずありましたが、経済的なダメージで地域がじわじわと弱っていくのを実感しています。

今回の出来事で、私どもの生業は沢山の方々に支えられての有難い日常があったんだ、と痛感致しました。

その感謝の想いを、これから、私どもの行動で恩返しさせていただきたい。そして、黒川の、南小国の未来を、想いを重ねて下さる方々と一緒に描いていきたいと思っています。

ここ黒川で、皆さま方のお越しを心からお待ちしております。

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●南小国町長 髙橋 周二

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皆さん、こんにちは! 南小国町は、阿蘇地域の北部に位置する、人口約4000人の観光と農林業を主な生業とする、小さな町です。

町内には、黒川温泉をはじめとする趣きのある温泉地が点在しております。また、筑後川の源流域であり、高冷地でもあるという土地柄、その大自然で育まれた米や野菜は、あまみ•うまみがあり、とても美味です。

そんな南小国町を、今回の大きな地震が襲いました。

高齢者の方でも経験したことのない、大きな揺れ。家の中の家財道具は散乱し、落石や土砂崩れにより道路が寸断されたところもあります。幸いにして、本町では人的被害もほとんどなく、全壊•大規模半壊といった大きな家屋被害も数軒程度でした。

しかし、これまでとの一番の大きな違いは、観光客が激減したことです。

特に黒川温泉は、国内外を問わず人気の温泉地です。しかしながら現在は、通りを歩く人もまばらで、観光を生業としている方々にとっては、開店休業の状態が続き、危機的な状況です。

そんな中、田村くんや柿次郎くんから、今回の提案をいただきました。

観光地が被災したときの一番の支援は、「訪れていただくこと」です。もちろん、阿蘇地域の一部では、まだ観光客を受け入れるられる状況にはありません。そんな状況下で、実施すべきか悩みましたが、まず元気を発信できる場所から、元気を発信してゆくことが被災地にとって必要だとの考えにいたりました。

皆さん。
皆さんの貴重な時間を、2日間南小国町にいただけないでしょうか。
皆さんが訪れていただくことが、何よりも元気につながります。
皆さんが訪れていただき、発信していただくことが、人の流れを生みだします。
皆さんが訪れていただき、交流していただくことで、新たなる創造が生まれます。

今、私たちが必要としているのは、あなたの“力”です。

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この記事を通して少しでも心が動いたら、ぜひSNSでシェアしてもらえると嬉しいです。皆さん、よろしくお願いします! 当日が楽しみです!

 

 

● 企画者

徳谷 柿次郎 / ジモコロ編集長

田村 祥宏 / EXIT FILM CEO

 

● 参加予定者

野間 寛貴 / Letters CEO

モリ ジュンヤ / ライター

工藤 瑞穂 / Soar代表

小禄 卓也 / schooディレクター

田中 嘉人 / CAREER HACK ライター編集

山本 勲 / Sportwright Co-Founder

カメントツ / 漫画家

金沢 康行 / 株式会社鬼 代表

タカザワカズヒト / 映像作家

塩谷 舞(しおたん) / PR・編集

望月 優大 / SmartNews Manager

[.que](キュー)/ ミュージシャン

etc..(追記予定)

 

書いた人:徳谷 柿次郎

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ジモコロ編集長。大阪出身の33歳。バーグハンバーグバーグではメディア事業部長という役職でお茶汲みをしている。趣味は「日本語ラップ」「漫画」「プロレス」「コーヒー」「登山」など。顎関節症、胃弱、痔持ちと食のシルクロードが地獄に陥っている。 Twitter:@kakijiro / Facebook:kakijiro916


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