ハンドルネーム「にがみ」さん からのお悩み
私の悩みは、弟とうまく話せない事です。
小さい頃は話したり喧嘩したりしていたのですが、お互い大きくなってどんどん会話が減り今では年に1~2回程度です。
特に話したい事もないのですが、せっかくの姉弟で仲良くしたいとは思ってるのですか…。どうやったら話せるでしょうか。
シモダテツヤの回答
無理して仲良くする必要はないと思います。
僕も妹が一人いますが、ずっと仲良くありませんでした。仲良くなかった理由として、幼少時代に僕が噛んでいたガムを捨てる場所がなかったので妹のポケットに捨ててたのが親にバレて鉄拳制裁を食らったことを逆恨みしたからです。
あと、歯茎の面積が歯よりも多いところもあんまり好きではない理由でした。馬みたいだからです。
しかし転機が訪れます。
我々兄妹は大人になり、僕は実家京都から東京へ行き、妹と顔をあわすのも1年に1〜2度程度になりました。そして、なぜかこの頃から少しずつ会話が増えたように思えます。
増えた会話は「歯茎」についてです。僕が「出てるぞ」と言うと「出してんねん」と妹が答えるようになったのです。上京前も出てる指摘は数万回と繰り返してきたのですが今までは完全に無視されてました。
それがたまにしか会わないとなると「出してんねん」に変わるのです。「ニンジンいるか?」と僕が問うと「さっき食べたから今はいいわ」と返ってくるのです。
僕はそのとき「これが兄妹の会話か!」と気づきました。
僕が毎日呪詛のように悪態をつき、それを妹が無視するというコミュニケーション不全の理由は「一緒にいる時間」にあったのです。毎日から年に1〜2回の遭遇に変わるだけで人の心(妹の心)というのは穏やかな状態で僕をいなしてくれるようになりました。
今ではまだ3歳の姪っ子に「おじちゃん、お金ちょうだい」という言葉を仕込み、僕の財布から1万円札を誘拐していくという新たなコミュニケーションも生まれています。
このように、実家を出て大人になり、たまにしか会わなくなれば「レア感」を感じるようになって自然と会話は増えていくかと思います。
もしそれでも会話が生まれなかったら、その弟さんは実在する弟さんではなくあなたの妄想かもしれません。そんな人は最初からいなかったのです。
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書いた人:シモダテツヤ
1981年京都生まれ。Webクリエイター。バーグハンバーグバーグ代表取締役社長。 代表作は「イケてるしヤバい男 長島からのお知らせ」「インド人完全無視カレー」「分かりすぎて困る! 頭の悪い人向けの保険入門」など。著書に『日本一「ふざけた」会社の - ギリギリセーフな仕事術』がある。Twitterアカウント→@shimoda4md