こんにちは、ライターのギャラクシーです。
僕の同僚に、長島という男がいまして、昨年、占い教室でレッスンを受け、みごと占い師になりました。
僕は占いに関して常々考えていたことがあります。それは……
身近な人間ではなく、「歴史上の偉人」を占ってもらうと、どうなるのか?
占いによって「この人物はこういう性格です」と分かったり、「こういう人はこう生きると良いでしょう」なんてアドバイスがもらえたら、過去を学び未来に活かすべき僕らにとって、非常に有意義なのではないでしょうか。
というわけで長島を会議室に呼び出し、6人の偉人を占ってもらいます。ただし彼は……
自分が占っている人物が誰なのか、一切知りません
情報を与えてしまうと「それっぽく嘘をつく」ことが可能だからです。長島に与えた情報は、彼の行う占い『四柱推命』に必要な、「生年月日と性別」のみ。
※本来はさらに「生まれた時間」が必要なんですが、わからなかったので、正確には『三柱推命』となりました。もし占いが外れたとしても、それは『三柱』のせい……かもしれません
さあ、さっそく占ってもらいましょう!
今回占ってもらったのは、『幕末の偉人』です!
占った人物
・坂本龍馬
・西郷隆盛
・高杉晋作
・土方歳三
・岩崎弥太郎
・????
偉人占い『幕末編』|坂本龍馬
幕末といえば、一発目はやはりこの人ですよね! さて占いの結果は?
※長島は自分が誰を占っているのか知りません
坂本龍馬
1836年1月3日~1867年12月10日
江戸時代末期の土佐藩郷士。裕福な商家に生まれ、脱藩した後は志士として活動。貿易会社と政治組織を兼ねた亀山社中(後の海援隊)を結成した。薩長同盟や大政奉還の成立に尽力し、倒幕および明治維新に影響を与えたが、1867年12月10日に暗殺された。
「この人物は、義理人情に厚く勇敢な性格ですね。生まれつきの運勢は平均的と言えるでしょう。思い切ったことをするには、もう少しパワーが欲しいかな? 現状、ちょっとパワー不足かもしれません」
「あれほどのことをやってのけて、パワー足りなかったの!?」
注:僕のリアクションを見て軌道修正されるのを防ぐため、ほぼ無反応で話を聞いています。そのため、基本的に僕のセリフは心の声だと思ってください
「ポテンシャルはとても優れているので、自らの才能や頭脳を発揮できれば、大きく発展するでしょう」
「うんうん、まさに才能や頭脳を発揮して活躍した人物です!」
「ただ、独創性や自主性が不足しがちなので、一人で積極的にやってみる心を持ちましょう」
「龍馬ってニートみたいな性格だったのかよ」
「良い人生を送るためには、実行力や行動力が大事ですよ! 頑張りましょう!」
▼1855年に大きなターニングポイントがあるでしょう
※調べましたが龍馬に関わりがありそうなことは「海軍伝習所が長崎にできた」くらいでした(歴史に詳しい人がいたら教えてください)
▼1865年に小さなターニングポイント
※長崎に「亀山社中」を設立した年です!
▼1875年~1884年まではチャンスを掴む飛躍の時期です!
※もう暗殺されてます……が、今回は死期は占っていないので「生きてたら」ということでお許しください。生きてたら、世界の海援隊として飛躍してたんですかね……
偉人占い『幕末編』|西郷隆盛
続いて、NHKのドラマで人気沸騰中のこの人! 『西郷どん』です!
西郷 隆盛
1828年1月23日~1877年9月24日
薩摩藩の下級武士。二度の流罪に遭うが、薩長同盟の成立や王政復古に成功し、戊辰戦争(薩摩・長州・土佐を中核とした新政府軍と、旧幕府勢力との戦争)を主導した。また、江戸無血開城の立役者でもある。1877年に西南戦争の指導者となるが、敗れて城山で切腹した。
「この方は、テンポが遅くどこかのんびりした人ですね。真面目で几帳面、情にもろい面があります。ただし内面では強引なところがあって、開拓魂がある人物と言えるでしょう」
「うんうん。西郷隆盛に会ったことはないけど、伝記なんかを読んでるとそんな感じですね」
「この方の人生に大きな波乱はありそうもないですね。残念ながら、迫力に欠ける人生となるでしょう」
「二度の流罪や、数々の戦争を経験した人なんだけど……」
「奥さんとの関係は良い方で、家族も大切にするでしょう。配偶者が色々と力になってくれると思います」
「西郷隆盛は生涯に三度結婚していますが、三番目の妻とは、仲睦まじく過ごしたらしいですね」
「財産の管理や、お金を使う仕事の適性があります。ただしお金に対して執着する気持ちが強すぎる傾向があります」
「調べたら、財政を立て直すため、西郷札と呼ばれる大量の軍票(戦争時、軍隊が現地からの物資調達などの支払いのために発行される擬似紙幣)を作ったとあるので、お金を使う仕事の適性はあったようです」
▼1854年に大きなターニングポイント
※薩摩藩の殿様、島津斉彬に仕えた年です。西郷は島津斉彬をとても尊敬していたらしく、ここから幕末の英雄、西郷隆盛の運命が回りだしたと言ってもいいのではないでしょうか
▼1856年~1858年がめっちゃ良い年です
※当時仕えていた殿様(島津斉彬)が死んで、後追い自殺しようとした……くらいしか見当たりませんでした
▼1864年に小さなターニングポイントがあった
※『禁門の変』という武力衝突がありました。西郷は薩摩藩の軍隊を率い、長州藩に勝利。この武功により西郷の名は広く知れ渡ることになります。
偉人占い『幕末編』|高杉晋作
次は長州から。「おもしろきこともなき世をおもしろく」のこの人です!
高杉 晋作
1839年9月27日~1867年5月17日
江戸時代後期の長州藩士。幕末に長州藩の尊王攘夷の志士として活躍した。驚異的な行動力と、独創的な発想で時代を駆け抜け、奇兵隊などを創設。長州藩を倒幕に方向付けた。しかし、いよいよ幕府打倒が実現するという直前、肺結核に倒れてしまう。
「頭の回転が早く、柔軟性があって要領がいい人物ですね。また、とても独立心が旺盛です」
「そんな感じしますね。ベンチャー系の起業家が、プロフィールにこぞって『おもしろきこともなき世をおもしろく』って書いてるのも、そこに憧れてのことなんでしょう」
「自分一人で走りすぎるとかえって他人の迷惑となり、立場を悪くしてしまうことがあるので気をつけてください。しかし自らのパワーで大概のことを乗り切ることができるでしょう」
「これもなんとなくわかりますね。独自の発想を持った才人だけど、英国公使館焼き討ちとか、一文も持ってないのに無断で軍艦を購入したりとか、先走りするタイプのイメージ」
「天性の才能を持った人のようですが、その能力を十分に出しきれない場合があります」
「まさに、大願が成就する直前に、病気で世を去ったんですよね……」
「特殊な星を持っている方です。刑事事件に縁がある人ですね。災難に遭ったり濡れ衣を着せられて隠れて暮らすことになるかもしれません。注意してください」
「高杉は軍事行動の方針で藩士と対立して脱藩、その罪によって牢に入れられたことがありますね。また長州征伐のために幕府軍が進軍してきた際には、藩内の保守派が争いを避けようとして高杉の命を狙ったため、潜伏したこともあったようです」
▼1855年に大きなターニングポイントがあったはず
※特に関わりのある大事件はありませんでした
▼1863年~1865年がめっちゃ良い年
※1863年に奇兵隊を設立、1864年には攻めてきた幕府軍に降参しようとする藩を良しとせず挙兵。挙兵が成功し、1865年には長州と幕府軍は戦争になる
▼1875年に小さなターニングポイント、1885年に大きなターニングポイントがあった
※結核で亡くなるのが早すぎますよね……
偉人占い『幕末編』|土方歳三
京の町をストイックに守った剣士たちの中から、鬼の副長を占ってみました!
土方 歳三
1835年5月31日~1869年6月20日
新選組副長。局長・近藤勇の右腕として「池田屋事件」など数々の事件で武名を上げる。隊内に厳格な規律を実施して鬼の副長と称され、隊士を次々と粛清した。戊辰戦争など数々の戦場で指揮官や責任者として軍才を揮った。戊辰戦争中、狙撃を受け戦死。
「何事にもそつがなく、気質にムラがない真面目な性格ですね。おとなしくて消極的な一面をもっている、陰気な方だと思います」
「伝え聞くのは、厳格なカミナリ上司といった逸話ばかりなんですが、“おとなしくて消極的な一面をもっている陰気な人”というのも、なぜかしっくりきますね」
「人間関係に何かと障害があり苦労しやすいですね。特に身近な環境、家族関係にトラブルが起こる傾向があります」
「それ、身内を粛清しまくるからや!」
「これといった特別な適性は見当たらないのですが、努力次第であらゆる面で能力は発揮できるので頑張ってください」
「天然理心流の剣士としても相当な腕前だったようだし、軍才もあったようですが……器用貧乏って感じだったんでしょうか」
「環境や時期によって、運勢が大きく影響されやすい方なので、結婚や就職などは慎重に選ぶようにしたほうがいいでしょう」
「倒幕が盛り上がる時期に、就職先が新撰組だからなぁ。良かったのか悪かったのか……」
▼1843年~1852年まで願い事運が高まってる
※1849年頃から天然理心流の道場に出入りするようになり、近藤勇、沖田総司らと出会っています
▼1863年に小さなターニングポイントが
会津藩の行った浪士隊の募集に応募。後に新撰組と名を改める。また、局長の芹沢鴨を殺害した
▼1863年~1865年は良い年
田舎者だった土方が、将軍を警護するなど、まさに飛躍の年でした。池田屋事件で名を上げるのもこの頃。禁門の変でも御所の警備を担当。
偉人占い『幕末編』|岩崎弥太郎
続いては、ちょっと趣向を変えてこんな人物を占ってみました
岩崎 弥太郎
1835年1月9日~1885年2月7日
三菱財閥の創業者で初代総帥。吉田東洋が開いていた少林塾に入塾、土佐藩上士・後藤象二郎と知り合い、欧米などとの商売を任される。維新政府が樹立されて紙幣貨幣が全国統一化される際、各藩が発行していた藩札を大量に買占め、それを新政府に買い取らせて莫大な利益を得た。
「実力で権力を得ようとする野心家です。心の内面は常にやる気があり活発でしょう。前向きに物事を捉えることができる性格です」
「貧しい出から巨大な財を築くほどに登りつめようと思ったら、やはり野心に溢れ、活発じゃないと無理なんでしょうね。見習いたいです」
「ただし仕事運が弱いので、変動が少ない安定した職業を選ぶようにしたほうがいいでしょう。良い仕事に巡り合っても、自分の能力を発揮しにくい一面を持っています。そのため転職が多い人生を送るかもしれません」
「三菱財閥の創業者が、仕事運弱いの!!???」
「人格が円満で、人に好かれるハッピーな星のもとに生まれています。やや消極的な性格なので、人の上に立つには力不足かな?」
「そんなワケあるか」
「なお、この方は地位や名誉を得やすいという運勢を持っています。良かったですね!」
「まさに!ですね。ちなみにこの人の家系から、後に総理大臣が二人出てます」
▼1844年~1863年まで願い事運が高まってる
※弥太郎は江戸遊学への思いを募らせていたが、その夢が、土佐藩の学者の従者という形で実現
▼1864年に小さなターニングポイントがあった
※歴史的には、西郷隆盛が勝海舟に会い、長州藩への融和路線に転換するなどがありました
▼1864年~1883年まで独立運が高まり、自分中心になりやすい時期
※後藤象二郎に開成館長崎商会の主任を命ぜられる。また、海援隊の活動を支え、1873年にはいよいよ三菱商会を設立します
偉人占い『幕末編』|緋村剣心
最後に、実在していないこの人物を占ってみましょう!
※幕末の剣客・河上彦斎がモチーフだそうです
緋村剣心
1849年6月20日~???
漫画『るろうに剣心』の主人公。長州派維新志士で、幕末最強と謳われた伝説の人斬り。古流剣術「飛天御剣流」の使い手で、『緋村抜刀斎』とも呼ばれる。数多くの要人を殺害してきたが、明治維新後は不殺を誓い、弱き人たちのために剣を振るう。出身は関西。
「真面目で几帳面、そして心の底から不正を嫌う人物です。性質の強弱がはっきりしていて、極端な性格になりやすいでしょう」
「おおぉぉ! そうそう、まさにそんな人物です!! バリバリの人斬りになったり、流浪人になったり……!」
「才能ある人ですが、おっちょこちょいな一面がありますね」
「おろ?」
「仕事運が比較的弱いので、変動が少なくて安定した職業を選ぶようにしたほうがいい、とアドバイスしておきます」
「流浪人って安定した職業なの?」
「あとこの人は、驚くほどたくさんの良い星を持ってますね。『出世、望みが思うように運ぶ』、『芸術、技芸の方面で才能を発揮』、『大望を達成し、必ず財に恵まれる』『一切の凶暗示を退ける』、『金運上々、幸運に恵まれる』……いや、ほんとにすごい! こんな人間いるんだ!?」
「実在してないけどな」
▼1864年に大きな変化があります
※雪代巴と出会い結婚。同年末、不可抗力で巴を斬殺してしまいます
▼1870年~1872年はとても良い年です
※人斬りをやめて流浪してる頃。なんか良いことあったんですかね(神谷薫に出会うのは1878年)
▼1881年~1883も良い年
※1882年には明神弥彦に「逆刃刀」を託してます(薫との間に子供が生まれるのは1880年)
まとめ
というわけで、今回は占いによって偉人の性格や人生に迫ってみました。
立場は様々だけど、日本のことを思い、命をかけて戦った幕末の偉人たち。彼らから学び、未来に活かすのが我々の務めではないでしょうか。
(おわり)
ライター:ギャラクシー
株式会社バーグハンバーグバーグ所属。よく歩く。走るし、電車に乗ることもある。Twitter:@niconicogalaxy