「え、元サッカー選手で。32歳でイチから料理人を目指すべく、一流レストランに単身乗り込んで断られたものの『大丈夫っす!』という気合だけで弟子入りしたんですか!?」
「ただ、毎日2時間睡眠で眠すぎるから、眠気覚ましに自分の腕をオーブンで焼いてたと……。はははっ!もうめちゃくちゃじゃないですか!(笑)」
「なるほどなるほど…。そして自慢の一皿がこちらですね。『越田さんのもの凄い鯖 ビーツ 梅』という料理名からは全然、味が想像できませんが…」
「うわー、もうめっちゃ美味いじゃないですか」
「そして見た目はムキムキの海賊シェフ!!」
・・・
・・・
改めて、株式会社ツドイの今井と申します。冒頭から驚きの連続で自己紹介が後になってしまいました。
僕が訪れているのは代々木上原に店を構えるモダンフレンチレストラン「Gris(グリ)」。食べログで4.08(2018年2月7日時点)の数字を叩き出しているだけでなく、同業者の料理人や有名人がこぞって通いつめている人気店です。
今回ジモコロで伝えたいのは、ただ料理が美味しいことだけではありません。海賊シェフと勝手に名付けた「Gris」のシェフ・鳥羽周作さんの料理業界に対する考え方を伝えたいんです。
話を聞いた人:鳥羽周作(とば・しゅうさく)
1978年生まれ、埼玉県出身。料理人としての父親の背を見て育ち、物心ついたころには自らも“モノづくり”が好きだった。仕事として一度は別の職種に従事するも、自分の好きなことを生業にしたいと料理の道へ転向。東京・幡ヶ谷(現在は神楽坂へ移転)の「DIRITTO」で3年、同じく東京・青山の「Florilege」で2年の修業を積み、2016年3月より「Gris」のシェフに就任。
それでは鳥羽さんの熱気にのまれ続けたインタビューをお楽しみください。
届かなかったJリーグの舞台
東京一にぎやかな街・新宿から急行で5分の距離にも関わらず、閑静でちょっとハイソな雰囲気を持つ町、代々木上原。駅から徒歩3分ほど歩いたところ、なだらかで広い坂の中腹にあるのが、レストラン「Gris(グリ)」です。
「どうもどうも。ようこそグリへ!」
「今日はよろしくお願いします」
「お願いします!」
「聞きたいことがたくさんあるのですが……元々サッカー選手だったんですか?」
「そうですね。Jリーグの練習生やってたんですけど、プロ契約までいかなくて。27歳でやめて、小学校の先生になりました。でも、未練タラタラだったんですよ。テレビのサッカー中継観て、『オレのがうめえじゃねえか』って思ったりして。それって超ダサいでしょ?」
「まあ、正直ダサいかもしれません」
「これじゃダメだと思って。まず、人生を『観る側』のままでいくか、『やる側』に回るか決めようと思ったんですね。で、やっぱやる側だなと思って。じゃあ何やるかって時に最初はカフェやりたいなと思ったんですよ。家具とか好きだったんで、北欧家具そろえてカフェをやろうと」
「いいじゃないですか。流行りそう」
「でしょ? それで、小学校やめた次の日から代官山のディエゴっていう、マラドーナの下の名前みたいなおしゃれなカフェで働くんですよ。キッチンで料理もやったりしてね。そしたら立地が立地だから、たまに本物の料理人来ちゃうんですよ。間違って」
「間違ってはないでしょ(笑)」
「そういう人に、覚えたての、ちゃっちゃと作った料理を出すと、『ふ〜ん』て感じで食べててね。こりゃ舐められてんなと。やっぱトップレベルを知らないとと思って、ハンバーガー屋に移って自分なりに凝った料理とかやってたんですけど、まだ足りないんすよ」
「その時はまだ、『シェフ』ではないんですよね?」
「ないですないです。ただのバイトくんです。そしたらあるとき、パスタでコース料理出してるっつー、超イケてる店があるって聞いたんですよ。クレイジーだなと思ってすぐ行きました。ドレスコードとか知らないから、Tシャツに短パンはいてリュックしょって、スケーターみたいな恰好で」
「そういうのって、行ったことなかったらわかんないですもんね」
「『ディリット』って店なんですけど、そこではじめてフォアグラ食って超感動して、『白飯欲しいっす!』って頼んだりしてね。あるわけないんだけど。あまりにうまかったんで、次の日菓子折持って『ここで働かせてください!』ですよ」
「『千と千尋』!」
「オレその時、料理未経験の32歳で、『おいしいカプチーノも淹れられないような奴は雇えない』って門前払いをくらいました。だから次の日から牛乳持って通ったんです。『カプチーノの練習するんで入れてください』って言って」
「(こわっ)」
「イタい奴ですよね(笑)。結局向こうが根負けして入れてくれました。そこのシェフは、シンプルで合理的に料理させたら天下一品って人だったんで、料理人としてのベースとイタリアンは、そこで教えてもらいましたね」
働きたい職場の門は、何としてもこじ開ける
「2年ぐらい経ったとき、たまたまオレの作った料理が雑誌に載ることになってね。そのとき、一緒に載った料理がめちゃくちゃカッコ良かったんですよ。後に世界のトップシェフになる川手さんっていう人の料理だったんですけど。しかもオレと同い年。行くしかないじゃないですか?」
「ちょっとわからないですけど」
「行くでしょう! でも、案の定断られるんですよ。単純に人は足りてるしいっぱいだって言って。君のイメージに近い別のシェフを紹介するとも言ってくれたんですけど、それじゃ意味ないんで『いえ、ここで大丈夫です』と」
「んー、それは鳥羽さんが決めることじゃないですね」
「『いや、無理です』『いえ、大丈夫です』『無理です』『大丈夫ですよ!』と押し問答になって、『そこまで言うなら、研修生でいいならどうぞ』と。それで、翌日からまずは研修生として働きはじめました。『フロレリージュ』というフレンチのお店です」
「ええー! ご家族とか、大丈夫だったんですか?」
「問題なかったですね。奥さんが小学校の先生やってたんで」
「そういうことじゃない気がするけど……」
「ちなみに奥さん、今は先生やめてパン屋になっちゃいました」
「完全に鳥羽さんの影響じゃないですか」
「やばいですよね」
眠気覚ましは「オーブンの腕焼き」
「なんか、『オーブンでわざと手を焼いてた』と聞いたんですけど、ウソですよね?」
「ほんとですほんとです。『フロレリージュ』は本当にウソみたいに忙しいんですよ。昼も夜もずっと満席なうえ、同じメニューは出さない。なんならテーブルごとに違うんです。プレッシャーで、毎日吐いてました」
「テレビで見たことありますけど、繁盛店の厨房ってほんとすごいですもんね」
「そうなんですよ。でもここで食らいつかないと先はないと思って、どうやったらクビにならないかを考えたんすよ。そうだ、スペシャリテだと思って」
「スペシャリテって、その店の『名物』みたいなものですよね?」
「です。フォアグラにメレンゲを合わせたスペシャリテがあって、これはどのテーブルにも毎日出すわけです。これを完璧に作れるようになったら簡単には切られないだろうと思って、練習をはじめました」
「店内での自分の価値を上げようと考えたんですね」
「休日も店に出て、ずっと2時間睡眠で練習してました。そうすると、営業中に眠くなるじゃないですか。本当に眠いと、どんなに忙しくても寝ちゃうんですよ」
「鳥羽さんも人の子だった」
「見つかったらやばいから、眠気覚ましに300度のオーブンに手を突っ込んでました。眠い、オーブン、ジュッ、眠い、オーブン、ジュッって感じですね。やけどってめっちゃ目が覚めるんですよ? 知ってます?」
「知らないです」
「疑ってるでしょ!? (スタッフに向けて)ちょっと本持ってきて〜!」
「これ、オレがいたときに出た『フロレリージュ』のレシピブックなんですけど」
「ほらこれ、オレの手です」
「発疹が出てたとかじゃなくて?」
「そう見えます?」
「ホントにやけどしまくってる……」
「ね? ウソじゃないでしょ? その頃は毎日包帯巻いてましたから」
「(ぶっ飛んでるな〜)」
すべてを必然だと思いこみ、相手にも思いこませる
「何にせよ、根性がやばいですね」
「そうですか? でも、熱意だけじゃだめですよ。したたかさもないと。いい師匠のところにいけば一流の技が盗めるに決まってるし、人の5倍働いたら早く成長するのも当たり前じゃないですか。あとはやるかどうかですよね」
「そりゃそうですけど、なかなか出来ないじゃないですか」
「エネルギーがあるかどうかですよね。あとはスピードも大事です。食べに来てくれたメディア関係の人が、『今度取材したい』って言ってくれたとして、間髪入れず『いつにします?』と返せるかどうか」
「大事なことだと思います」
「あとは、なんでよくそんなチャンスが来るんですかって言われるんですけど、違うんですよ。チャンスはみんなに平等にあるんですよ。出会いに必然性を感じて、熱く語って、相手にも感じてもらえるかどうかなんです。オレはとにかく1回食いに来てもらいます。食わせればもう、おとせるんで」
「たしかに僕がこうして取材に来ているのも、ジモコロ編集長が鳥羽さんに出会って一度食べに来たからですもんね」
「でしょう? たとえば、うちで出してる『もの凄い鯖』っていう名前の鯖の干物があるんですけど、これを扱ってる堀田さんのインスタ見てたらけっこう食べ歩いてる人で、いつ来るかなと思ってたけど全然来ないから、連絡したんですよ。DMで『グリの鳥羽と言います。なんで来てくんないんですか?』って」
「ええー! 知らない人ですよね?」
「その時点ではそうですね。そしたら来てくれて、感動して、自分の鯖の干物を置いていってくれたんですよ。それがいま、うちの看板メニューですからね」
「ストーリーがありすぎる……今、来店を待ってる人とかいますか?」
「藤原ヒロシさんですね。ずっと服が好きで、裏原系が流行ってるときから追いかけてたっていうのもあるんですけど、あの人、今でもカッコイイじゃないですか? こないだ出した音源もめっちゃよかったし。ああいう人に来てもらって、『グリかっこいい』って言われたいですね」
「この記事を読んでくれる可能性もゼロじゃないんで、呼びかけましょう!」
「ヒロシさん、お待ちしてます。食ってくれりゃわかるから!」
「『メンノン』でずっと追いかけてたから! ずっと憧れてた人に、うちの価値観を良いって言ってもらいたいんですよ〜! お願いします!」
「世界での評価」は通過点
「鳥羽さんの話を聞いていると、『何をやっても成功しそうな人だな』と思うのですが、自分ではどう思われますか?」
「いや、そんなことないですよ。実際サッカーはダメだったわけですし。多分、料理がうまくいってるのは、『もう人生これで行く』って覚悟が決まっているからだと思いますね。『ONE PIECE』のルフィじゃないですけど、オレの中で、料理でひと旗あげるのは決定事項なんで」
「まさに海賊ですね。シェフとして、世界に打って出たいというお気持ちもあるんでしょうか?」
「あるけど、それは通過点ですね。いずれは、イケてるシェフ達と『シェフバンク』っていうネットワークを作りたいんですよ。シェフ同士で技術や知識、情報を共有して全体の底上げをしたり、地方の人達と繋がって食材をシェアしたり。今まで個人個人『点』でやっていたことを一つの『線』にしてより多くのことが出来るようにしたい」
「たとえばどんなことをやるんですか?」
「たとえば、地方でたくさん採れすぎて余ってる食材があるとするじゃないですか。そういうとき『シェフバンク』に連絡をもらえば、その食材を各店に分配してうまく調理して出すことができるかもしれないし、逆に、現地にシェフを派遣して食のイベントをやることができるかもしれない」
「すごい……! めちゃくちゃたのしそうじゃないですか!」
「でしょ? これは、うちだけでやっても意味ないんですよ。みんなでやりたいんです」
「どういうことですか?」
「僕のお店は今満席になりつつあるかもしれない。でも仲のいい友人のなかには、本当にいい料理を作るのに満席になってない人もいる。どの店も満席ならいいですよ。でも、そうじゃない。料理業界でうちだけ潤ってっても、業界の給料は上がらないですよ!」
「はい」
「みんながハッピーにならなかったら、結局自分もハッピーにならないんですよ。食べログ4.5で毎日満席、予約は半年取れませんみたいな状態を作るのも素晴らしいですが、それだけじゃダメだと思うんです」
「料理人さんの給料って、びっくりするほど安かったりしますもんね。失礼ですが、鳥羽さんの月給は……」
「◯円ぐらいですね」
「うーん。高いとは言えませんね」
「ウチのオーナーは最高ですし、業界基準でいったら真っ当な額なんです。要はここで『しゃあない』と思うかどうかなんですよ。どうにか改善できないか、どうしたらこのシステムに風穴を空けられるのかを、考え続けなきゃいけないと思ってます」
「実際に、何かはじめていらっしゃることはありますか?」
「おれの給料をゼロにできないか考えてますね」
「え? さらに減らすんですか?」
「店からもらわないっていう意味で。たとえばレシピ開発して音楽みたいに印税もらって、レシピが売れればお金が入って来るとか。めっちゃうまいジャム作って、それが世界中で売れて、マージンが入ってくるとか、まあ、テレビ出るとかもそうですね」
「鳥羽さん、テレビで喋るのも余裕でしょうね」
「そうやって減らしたぼくの給料分をうちのメンバーに還元する。そしたら、オーナーに負担をかけることなく、飲食の夢である『年齢給』をもらうことが可能になるかもしれないんです。35歳なら35万円ていう、年齢と同じ給料がもらえるかもしれない」
「たしかに」
「みたいなことを提案していくなら、『代々木上原のグリの鳥羽』より、『世界の鳥羽』の方がいいじゃないですか。影響力を高めるための手段として、評価は得たいと思ってますね」
「なるほど」
「お金も稼げるしおしゃれだし、そのうえお客さんまで喜ばせてて超カッコいいみたいな、そういうモデルケースにしたいんですよ。グリを。だから服はおしゃれじゃなきゃダメだし、音楽もイケてなきゃだめだし。もちろんとびきりおいしくないとダメなんです」
服がダサいやつは採用しない
「オレは外出てアピールするとかできるし、もちろん料理も得意ですけど、一人じゃなにもできないんで。だから、人材は慎重に選んでるし、超大事にしてますね。服がダサかったり、カルチャーに興味がないやつとかは採らないです」
「そこを見るんだ!」
「料理の腕とか、お客さんと話すときの振る舞いとかはこっちでなんとかできますけど、センスとか価値観は無理じゃないですか。やっぱり長く働いて欲しいんで、そっちの相性はめっちゃ見ますね」
「おもしろいなぁ」
「うちのメンバーはほんと最高なんで、たとえばこないだも、休みの日にぼく抜きで、千葉の取引先の生け簀を見に行ったりしてるんですよ。そうすると向こうは『グリさんは熱心だからいいの送るよ』って言ってくれるんですよね」
「それもさっき仰っていた『必然をつくる』ですね」
「そうです。それで言うと……(スタッフの方を向いて)おにぎり侍、ちょっと来て〜!」
「はい……」
「お前緊張してんじゃねえよ。こいつ、いま21歳なんですけど、あるとき『研修させてください』って来て、いいよって言ったら休みのたびに来るんですよ。自分が働いてる店もあるのに。気合い入ってんじゃんと思って」
「『研修』ってなんですか?」
「なんでしょう。料理人版のインターンって言うとわかりやすいのかな。気になる店に行って厨房入って教えてもらう文化があるんですよ」
「なるほど。鳥羽さんのどういうところに惹かれたんですか?」
「やっぱり、エネルギーですね。気持ちのかけ方が普通じゃないというか。お客さんに喜んで帰ってもらうのが当然だと思っているし、その自信も、その影にあるこだわりもすごいです。あと、研修でどんどん任せてくれるのにも驚きました。『皿洗いしながら見てて』みたいなところも多いので」
「うち、研修生は洗い物禁止なんで」
「へー!」
「だって普通に考えて、わざわざ休みの日に勉強したいですって来てるやつに、洗い物させるってクソじゃないですか。洗い物は俺やってますもん。だよね?」
「研修生に洗い物やってもらうことは、絶対にないですね」
「やらせないですよそんなの。わざわざ勉強したいって言ってるやつには、全部差し出しますよ、俺は。技術も食材もをシェアして、できる人の数が増えた方がいいってのは、当たり前の話だから。独占してたら業界よくならないですよ」
「すばらしい」
「それは雇ったスタッフも一緒で、うちのスペシャリテはこいつともう1人で作ってます。それがお客さんの口に入って喜ばれて、雑誌に写真と名前が載って新しいお客さん呼んでっていうのがいいじゃないですか。選手層めっちゃ厚いみたいな」
「それは、若い人にとっても、モチベーションになりますよね」
「そうです。そして任せている以上、おれがかっこよく無かったらダメですよね。見た目じゃなしにね」
「料理人像とか生き方とか」
「ええ。変な話、地べた張ってでもやる覚悟はありますもん。何があってもあいつらが信じてくれる。朝から晩まで働いてるメンバーに、うちのシェフはマジカッコいいんですよ。シェフについていけば世界行けちゃいますよって思わせ続けないといけないんです」
「だから俺はあいつらよりも何倍も走るし、きついけど俺についてこいよっていうでかい背中見せ続けるんです。それができなかったらシェフじゃない。そのためならオレは、寝ないででもなんでも絶対やろうって決めてるんで」
「なぜそこまで…」
「そうじゃなかったらこいつらが報われないですもん。うちに来てがんばる意味がないじゃないですか。だからもうぜったい、そこだけはオレ、折れないですよ」
「完全にルフィですね。ちなみになんで、おにぎり侍なんですか?」
「こいつの髪型がおにぎりっぽいなと思ってたときに、宮崎の『そば侍』って人に会って、じゃあうちは『おにぎり侍』だってことで付けました。オレのインスタのストーリーに頻繁に出てるんで、チェックしてください!」
「チェック、してくだ……さい」
「お前やらされてる感出してんじゃねえよ!」
※おにぎり侍さんの本名は金垣友也さんとおっしゃいます。
そして冒頭へ戻る。「もの凄い鯖」を実食!
「今井さん、一皿だけですけど、食ってってくださいよ」
「いいんですか? ぜひ!」
「こちらが、『越田さんのもの凄い鯖 ビーツ 梅』です」
「赤い! さっそくいただきます」
「うますぎる……。うますぎてコメントが出て来ない。なんだろう、すべてが必然ですねこれ。全員がいい仕事してるバンドみたいな。捨て曲なしのアルバムみたいな」
「へへへ。彩りのために入れているものとかは一切ないですからね」
「このクオリティでコースはやばすぎるでしょ……」
「マジでうちのメシは美味いので来てください。昨日より今日。毎日進化してるんでヤバいですよ!!」
取材を終えて
後日、フルコース料理を食べに行きました。一皿一皿に凝縮されたエネルギーがすさまじく、食後は長風呂の湯上がりのような、強めのマッサージを受けた直後のような、そんなぼーっとした気分になりました。
鳥羽さんが取材で語ってくれた「技術を独占しない」「センスが合う人間だけを採用する」「名声は目的達成のために得る」といった考え方は、お店の雰囲気となって、代々木上原の地に、たしかに現出しています。
ぜひみなさんも、鳥羽さん自身と、鳥羽さんたちが作る料理を体感しに行ってください! この記事を読んだことを必然にするかどうかは、あなた次第です。
Gris(グリ)
住所:東京都渋谷区上原1-35-3
営業時間:ランチ=12:00〜13:30(L.O.) ※土、日、祝日のみ
ディナー=18:00〜21:00(L.O.) ※完全予約制
電話番号:03-6804-7607
定休日:水曜定休+月2日火曜定休
http://gris-yoyogiuehara.com/
書いた人:今井雄紀
1986年生まれ。滋賀県出身。新宿在住。新卒でリクルートメディアコミュニケーションズに入社し、Webディレクターとして勤務。2012年より、フリー編集者として星海社に合流し新書を中心に編集業務を遂行。2017年6月、編集とイベントの会社ツドイを設立。社長1年生です。
Twitter:@imai_tsudoi / Webサイト:株式会社ツドイ
写真:藤原 慶
21歳からカメラとバックパックを持って日本放浪の旅に出る。
全国各地を周りながら撮った写真を路上で販売し生き延びる生活を続け、沢山の出逢いと経験を積む。
現在は東京に落ち着きカメラマンとして活動中。
Instagram : @fujiwara_kei