こんにちは、ARuFaです。
カメラ付き携帯電話が普及し、生活の中で写真を撮ったり、撮られたりすることが増えてきた今日この頃……。
突然ですが、日本人が写真を撮られる際、反射的にしてしまうポーズが何かご存知でしょうか?
答えはこちら……
『ピース』です。
2本の指を突き立てるだけでできるこのハンドサインは、その手軽ゆえにカメラの前ではお約束のポーズとなっています。
この記事を読んでいるあなたも、一度はしたことがあるはずです。
……ですが、今日はあえて言わせてください、
「みんなピースばかりしすぎでは?」
個人の個性や多様性が求められつつある現代社会において、誰もがみんな右にならえの感覚でピースばかりしているのは、非常にもったいないと思いませんか? 僕は思います。
調べてみたところ、どうやら写真を撮る際にピースをするのは世界でもほぼ日本人だけらしいですし、驚くべきことにピースが相手を侮辱する意味として通じてしまう国もあるそうです。
……楽しく写真を撮っていたはずが、知らず知らずのうちに相手を怒らせてしまう可能性すらあるなんて、怖いと思いませんか?
もっとこう……ピースに代わるような『自分だけの決めポーズ』みたいなものがあれば、世界のどこに行っても写真をより楽しめるのではないでしょうか。
そこで今回は、ピースを卒業し、自分だけの決めポーズを取得すべく、この世で最も決めポーズをする職業である、
『プロダンサー』に決めポーズを習いたいと思います
己の身体を最大限に活かし、人々を魅了するダンサーならば、きっと決めポーズの極意も知っているはず!
写真を撮影するたびに女子が良い意味で失神するような素敵なポーズを教えてもらうべく、早速プロダンサーに会いに行きましょう!
プロのダンサーに、決めポーズを習おう
さあ、そんな訳で都内某所にあるダンススタジオにやってきました。写真中央にいるモブキャラみたいのは僕です。
運動は高校の部活以降は何もしていませんが、今回そんな僕に決めポーズを教えてくれるのが、こちらの方!
プロダンサーの、大宮さんです。
【大宮大奨】
ダンサー、振付家。2013年イタリアン・インターナショナル・ダンス・フェスティバルにて新人振付家として優勝。アメリカ国内での著名なアーティストの映像作品にも出演しているスゴい人。好きな食べ物はたこ焼き。
「今日はよろしくお願いします」
「はい、こちらこそ……」
「よろしくっ……」
「お願いっ」
「します!!!!」
「すごさがヤバすぎる」
いかがでしょう。皆様におかれましては、この一連の動きだけで大宮さんがマジのダンサーであることがわかっていただけたかと思います。
ちなみに僕が同じポーズに挑戦してみても、「床に叩きつけられたエビフライ」みたいなポーズにしかなりませんでした。
そして残念なお知らせです。今の動きのせいで首と腰を同時に痛めて体が「終了」してしまいました。運動不足って怖いですね。
……そのため、ここからは身体が回復するまで、大宮さんに『決めポーズのコツ』についてインタビューしてみたいと思います。
ダンサーの方は、一体どんなことに注意しながら決めポーズをしているのでしょうか?
決めポーズのコツを聞く
「体が終了してしまったので、回復するまでお話を聞かせて下さい」
「わかりました。せっかくなので身体をほぐしながら話しましょうか」
「ア゛~~!! あの、決めポーズをする上での『コツ』を聞きたいのですが、大宮さんは決めポーズをするとき、どんなことに気を付けていますか?」
「気持ちの面で言うと、決めポーズ中は『この場で一番かっこいいのは俺だ!』とか『俺を見ろ!!』という強い気持ちでポーズをしていますね」
「ア゛~~~!! なるほど、自信を持つということですね」
「はい。あとは動きの面で言うと、ポーズを決める際には、身体の全ての動きに意味を持たせるようにしています」
「……全ての動きに意味? どういうことですか?」
「表情はもちろんのこと、腕の角度、足の開き、指先の曲げ具合におけるまで神経を巡らせて、文字通り『全身』で気持ちを表現するという意味ですね」
「なるほど」
「『全身で気持ちを表現する』とのことでしたが、ポーズだけで『喜怒哀楽』とかって表現できたりするものなんですか?」
「できますよ。実際にやってみましょうか」
「お願いします」
「すっっっげ」
「完全に感情が伝わってきました。筋肉のスジが浮き上がるほど力強かったり、しなやかな躍動感だったり……ポーズってすごいんですね」
「ありがとうございます。ダンスの中ではもっと複雑な感情をポーズだけで表現することもありますよ」
「なるほど。じゃあカバンの中に正露丸がこぼれていた時の感情とかも表現できるってことですか?」
「思っていたよりもグンと複雑なテーマが来ましたね。でもできますよ。一連の流れも含めてやってみましょうか」
「凄まじい絶望感を感じますね」
「こんな感じで、僕等ダンサーは1つのポーズに対しても多くの感情や情報を宿しているんです」
「ポーズ次第で印象がまるっきり変わるのであれば、なおさら写真でのポーズはこだわりたいですね」
……さて、ポーズの持つ可能性を教えてもらったところで、次は写真撮影で使えそうなダンスや決めポーズについて大宮さんに教えてもらいたいと思います。
なお今回は、決めポーズをする際に、写真撮影には欠かせない「あのかけ声」を利用したいと思います。
「はい、チーズ」のかけ声中にダンス&ポーズはできないか
写真撮影時のかけ声といえば、みなさんもご存知の「はい、チーズ」がお約束ですよね。
せっかく写真で決めポーズをするのならば、撮影直前のこの2秒程の時間を使って『ダンス』をし、シャッターを切るタイミングで『決めポーズ』をガツンとかましたらカッコイイと思いませんか? 思いますよね?
「思いませんか?」
「思いますね」
大宮さんもこう言っていることですし、早速様々な撮影シーンでのダンス&ポーズを踊っていただきましょう。
シャッターを切る直前にダンスを踊るというこの試みが成功すれば、時代に新たなムーヴメントを起こせるかもしれませんからね。
1.恋人とツーショットするとき
そんな訳でまずは、「恋人とのツーショットをするとき」のダンス&ポーズから。
恋人とのデート中……大好きな相手とラブラブなツーショット写真を撮りたくなることってありますよね(知らんけど)。
そんな時には、頭をコツンと合わせた状態から、こんなダンス&ポーズをしてみてはいかがでしょうか。
「いきますよ、ARuFaさんはそのまま力を抜いていて下さいね」
「わかりました」
はい、チーズ……
パシャッ!
「頭を合わせた状態から、相手を回転させて情熱的なポーズをしてみました」
「人間っていきなり回転させられると、なすがままになってしまうんですね」
「そうですね。この流れでチューをしちゃってもいいんじゃないでしょうか」
「ス、スケベ!!」
2.集団で記念写真を撮るとき
この世で最も「ピース」が使用される瞬間。それが集団での記念写真です。
周りがみんな同じポーズの中、あなたはこんなオリジナルポーズで周りと差をつけてみてはいかがでしょうか?
「次のポーズは、スピードが命です」
「……? お願いします」
はい、チーズ……
パシャ!!
「シャッターが切られる直前に滑り込み、思いっきり視線を集めて主役になってしまいましょう」
「何ていうか、こんなのもう、通り魔と一緒では?」
「そうかもしれませんね」
3.自撮りをするとき
すみません。この時点で既に体勢がおかしいことは百も承知ですが、まずは僕たちの話を聞いてください。
「自撮り写真って、大体みんな同じような構図で撮影されることが多いとは思いませんか?」
「そうですね。なので自撮りにも動きをつけて、ダイナミックに撮影したら楽しいと思いますよ」
「おねがいします」
はい、チーズ……
パシャッ!!!
こんなにかっこよく自撮りをする人、生まれて初めて見ました。
そして、撮れた写真はこちらです。
「ダメじゃないですか」
「動き過ぎましたね」
自撮りはダイナミック過ぎてブレッブレになってしまいました。
……とはいえ、その他の試みでは成功していますし、「はい、チーズ」のかけ声中にダンスを踊り、決めポーズを決めることは十分可能だと言えましょう。
というわけで、最後は今までのことを踏まえて、この記事の本題である僕のオリジナルポーズを大宮さんに振り付けてもらいたいと思います。
はたして、僕だけの決めポーズとは、どんなものになるのでしょうか。
オリジナルのポーズを振り付けてもらう
「というわけで、僕だけのオリジナルの決めポーズを一緒に考えて下さい!」
「いいですね。ARuFaさんを表すポーズを作るのであれば、ARuFaさん自身が好きな物や趣味をポーズにした方が良いと思います」
「好きな物……趣味……」
「何かあります? 休日にやってることとか」
「……趣味でいうと、たまにパソコンを使って作曲をすることはありますね」
「おっ、作曲! いいですね!」
「でも、面倒臭がりで飽きっぽいので、ちょっとでも手間取ると曲が完成する前に投げ出しがちです」
「うん、いいじゃないですか! 今回はその部分をポーズに組み込んでみましょう!」
「めちゃくちゃマイナスな部分を話してしまったな」
現代人を100人煮詰めた時に出たアクみたいな人間性ですが、今回はこの3つの要素でダンスと決めポーズを振り付けてもらいます。
……そして大宮さんによる数分のレッスンの末、ついに僕だけの写真用の決めポーズが完成しました。
例によって「はい、チーズ」のかけ声中のダンスも振り付けてもらったので、ご覧ください。
はい、チーズ……
パシャッ!
……いかがでしょうか。
「足を組みながら机の上で作曲作業をするも、結局飽きて、ヘッドフォンを投げ捨てる」という僕のオリジナルダンス&ポーズが完成しました。
……とはいえ、大宮さんと比べると僕の方は指先や足の開き方がまだまだであることが見受けられるので、もっと練習をする余地はあるでしょう。
今後の写真撮影の際には、積極的に決めポーズをとっていきたいと思います。
決めポーズは楽しい
いかがでしたでしょうか。
今回はピースから卒業するために、ダンサーの大宮さんから写真で映えるようなポーズをたくさん教えていただきました。
……決めポーズをしていると、だんだん自信が沸いてきて、写真を撮られるのが楽しくなるだけでなく、今まで見たことの無い写真が撮れるため本当にオススメです。
一瞬の思い出を切り取る写真だからこそ、その時の感情を全身で表現する意義があるというものですよね。
是非ともみなさんも、オリジナルポーズでライバルに差をつけてみてはいかがでしょうか?
それでは、さようなら。
ライター:ARuFa
株式会社バーグハンバーグバーグ所属のブロガー
車にひかれるのが苦手
個人ブログ→ARuFaの日記
Twitterアカウント→@ARuFa_FARu
【大宮さんが出ている動画】
'Wheelchair Dance'は車椅子とコンテンポラリーダンスをテーマに日本在住の有志のクリエイター達で制作。映像及びWEBのインデペンデント作品です。サイトはこちら→ http://wheelchair-dance.com/