どうもー!!
どうも、ジモコロ編集長の柿次郎です。
これ、ヒグマの剥製なんですけど…犬歯の尖り具合がヤバすぎますよね。しかも獰猛かつ、俊敏。人間を殺すことなんて赤子の手をひねるようなもんでしょう。一応、弱点は「黒い鼻先」ということだけ伝えておきます。
さて、僕は北海道の道東エリアにある「標津サーモン科学館」に来ています。皆さん、もちろん知ってますよね。
え、標津サーモン科学館を知らない?
そもそも、道東エリアってどこなのって??
ご覧のように北海道の端に位置します。地図で見ると最果て感がすごい。
羽田空港から根室中標津空港まで約2時間。実は東京からアクセスが良いんです。ただし、飛行機は1日1本なのでご注意ください。近いけど、遠い。遠いけど、近い。それが都民にとっての道東エリアです。
道東エリアの定義は、ざっくりといえば帯広以東です。今回取材で訪れるまでぜんぜん知りませんでした。なんとなくの距離感をこれで掴んでもらえると道東の民が喜んでくれると思います。
根室中標津空港の最寄りには、
地球が丸く見えることで有名な絶景スポット「開陽台」があります。空港に着いてから北海道の広大な景色に興奮しっぱなしなんですが、360°の絶景は開陽台ならでは。
写真では1/10ぐらいの魅力しか伝わらないんですが、This is 北海道な景色で最高!!
中標津の町には、「味噌バターコーン ラーメン」が美味すぎる人気ラーメン店「らー麺 たら福」。
スパイスがガツンと効いたスープカレー屋「木多郎倶楽部」。
地元を代表する人気アイスクリーム店「ラ・レトリ なかしべつ」もオススメ!
「人生で一番美味しいジェラートです!」とTwitterで激押しされるほど。実際食べたらスゲー美味かったです。香料・安定剤を使わず、牛乳本来の旨味と優しい味わい。夏でも冬でも、中標津を訪れたらぜひ!
ジモコロ推薦!標津サーモン科学館の魅力
さて本題へ。コンパクトな根室中標津空港から車を走らせること約30分。サケ漁が盛んな標津町へ向かいます。ここはケーサー業界で重要な拠点となっているようです。ザギンで食べるシースーもケーサーあってこそでしょう。
1991年にオープンした「標津サーモン科学館」は、サケ科魚類の展示数国内でナンバーワン! 水族館として楽しめるだけでなく、サケの研究施設としても機能しているため、めちゃめちゃマニアックな内容となっています。
施設内にはさまざまな水槽があるんですが、9月〜10月はサケの遡上をガラス越しに観賞することができます。ものすごい水流に逆らい登り続けるサケの馬力すげぇ。ヒノノニトンぐらい排気量あるんじゃないでしょうか。
さらに11月はシロザケの産卵行動が見れるとか。
館内では繁殖行動の映像も流れていたんですが…
なんかエネルギッシュすぎて笑ってしまいました。
一瞬なのよ、一瞬…。命の灯が火花みたいにカッ!て…。
よくよくサケの顔を見たら古代魚っぽいし、種としての粘り強さを感じます。
さすがサーモン科学館。シレッと展示されているんですが、個体数の少ない日本最大の淡水魚「イトウ」を繁殖しているらしく、エサをあげることができます。
なぜかガチャガチャに入っている「うきエサ」販売機。大迫力の文字がエサにかかっているようにしか思えないのですが…
あら、不思議。100円を入れると、そこそこの強い臭いを放つエサと50円キャッシュバック券が!なんだこれ!
スタッフに話を聞くと「100円玉対応のガチャガチャしかないから仕方なく。昔は50円硬貨をそのまま入れていたんですが、エサの臭いがキツすぎて苦情が…。今は施設内で使える50円クーポン券にしています」とのこと。
こういうエピソード大好きです。
いいぞ、もっとやれ。
そんな「標津サーモン科学館」ですが、
今回ジモコロ的に紹介したいのはサケじゃないんですよ!
これがメインイベントだ!
「チョウザメ指パク体験コーナー」
語感の良さは文字で伝わると思いますが、最初目に飛び込んできたときに「なんだこれ」って笑っちゃいました。
どうせ、ローカルによくあるショボい体験じゃないの?
チョウザメの口に指を当てるとか。指パク証明書発行中とか。ワケわかんないこと書いて。「指パク体験」なんてキャッチーな語感つけちゃってさ。
ちなみにチョウザメ自体は歯がないため、人間の赤ちゃんに噛まれるような感覚だとか。だからといってわざわざ指パクさせるほどの価値があるんでしょうか。
水槽を覗き込んでみると…
チョウザメの立ち泳ぎ https://t.co/Zi6oGOjXWApic.twitter.com/iEh5OtAoE1
— 徳谷 柿次郎 (@kakijiro) 2016年11月10日
あれ、チョウサメって立泳ぎできるんだ。
※本来しない行動だけど、水面の餌を求めて進化したそうです
とりあえず、水面にさっきのうきエサを撒いてみました。
標津サーモン科学館「恐怖の指パク体験」 https://t.co/Zi6oGO2my0pic.twitter.com/N869Fq4XCW
— 徳谷 柿次郎 (@kakijiro) 2016年11月10日
うわああああ!! めちゃめちゃチョウザメが集まってきたー!!
しかも、めっちゃパクパク音が鳴ってるし、これ捕食のSEじゃないの。音を出せる環境で見てほしい。餌を求めて空気と水を吸い込んで吐き出す獰猛さ…。このサイズでこの迫力なんだから、仄暗い海の中で人食いサメに出会ったら人生終了ですね。脳が停止して気絶するわ。
チョウザメに恐るおそる指を差し出すと…
エイリアンみたいな口が飛び出てくる恐怖仕様。
なんなんだ。怖すぎる。
(バクンッ!!)
/\___/ヽ ヽ
/ ::::::::::::::::\ つ
. | ,,-‐‐ ‐‐-、 .:::| わ
| 、_(o)_,: _(o)_, :::|ぁぁ
. | ::< .::|あぁ
\ /( [三] )ヽ ::/ああ
/`ー‐--‐‐―´\ぁあ
今までになかった体験〜!!
歯がないので痛みが走るわけじゃないんですが、見た目の怖さとパクパク音が恐怖すぎて、終始「うわあああああ!」と声が出ちゃいます。絶叫しすぎて館内に男二人の声が響き渡るという惨状。
そして何よりも捕食されたときの異様な感触。なんだろ、この得も言えぬ感情は…。怖いけど楽しい。自分でもこんなピュアな顔になれるんだって、驚くほどの体験が味わえます。
すげーぜ、チョウザメ指パク体験!
標津サーモン科学館「恐怖の瞬間をスローモーションで」https://t.co/Zi6oGOjXWApic.twitter.com/7plmLOhdHH
— 徳谷 柿次郎 (@kakijiro) 2016年11月10日
こちらは指を食われる瞬間。スロモーションでどうぞ。
タレントやお笑い芸人がやれば、よりリアクションが伝わる映像になると思います。盛り上がること必至。現状ローカルテレビ局しか訪れてないようなので、全国区のテレビ番組で日の目を見るのも遠くなさそう。みんな〜!ここに良いネタがあるよ〜!
ちなみに指をパクられると「チョウザメ指パク体験証明書」(ブルー)が交付されます。一番デカいボスサイズのチョウザメに4本指をパクられると、ボスをクリアした証「チョウザメ指パク体験証明書」(ピンク)がもらえるので、実績解除好きにはたまりません。
うき餌のキャッシュバック50円券は、この証明書のラミネート代(50円)に充てることが可能! 何から何までジモコロ的に好物な「ローカルの良い塩梅」が詰まっていて、「標津サーモン科学館」のことが大好きになりました。
地味に世界初ってのもいいんですよ。受付の女性も「チョウザメがすごすぎて、サケの印象が全部吹っ飛んでしまうんですよね(笑)」って言ってたし。さすがスケール感のでデカい北海道! おおらかすぎる!
最後に標津サーモン科学館のすぐ近くで、蓮舫ばりにサケの雄雌を仕分けする動画をご覧ください。カーリングみたいにサケがツルツル滑っていくのすごい。
標津サーモン科学館「サケの雄雌仕分け作業」 https://t.co/Zi6oGOjXWApic.twitter.com/DAR5wzSUz3
— 徳谷 柿次郎 (@kakijiro) 2016年11月10日
世の中には、まだまだ知らないことがある。
●スポット情報
標津サーモン科学館
住所:〒086-1631 北海道標津郡標津町北1条西6丁目1番1-1
電話:0153-82-1141
時間:9 : 30 〜17 : 00(入館受付は16:30まで)
開館期間:2月1日〜11月30日(12月〜1月は閉館)
2月、3月、4月、11月は水曜日休館 ※事前に問い合わせた方が確実!
というわけで、急遽敢行した3泊4日の北海道・道東エリア取材旅行(10/24〜27)の第一弾記事でした。14時30分頃に空港を出て、16時頃にサーモン科学館を出たタイミングで空は真っ暗。陽の落ちる時間が東京と違って圧倒的に早く、「あ、初日終わった…」と取材の難しさを実感しました。
次回、「ネット上で『この世の果て』と噂される北海道のスポットは本当に世紀末感があるのか?」をお届け予定です。さようなら。
書いた人:徳谷 柿次郎
ジモコロ編集長。大阪出身。バーグハンバーグバーグではメディア事業部長という役職でお茶汲みをしている。趣味は「日本語ラップ」「漫画」「プロレス」「コーヒー」「登山」など。顎関節症、胃弱、痔持ちと食のシルクロードが地獄に陥っている。 Twitter:@kakijiro / Facebook:kakijiro916