↑前回
いつもながら映画を見るだけの連載、なんやかんやで10回目になりました。
グレムリン(吹替版)グレムリン(1984 / 監督・ジョー・ダンテ)
めちゃくちゃかわいい生物から凶悪な生物が生まれて大騒ぎする話
見せて〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!
【勤務時間中に堂々と見る人の紹介】
ギズモではなく二匹のねこと暮らしている男
ギズモではなく白骨化した遺体と暮らしている男
「こんにちは〜」
「なんやかんやでこの連載も10回目らしいです。これからも見ていって1000本目指しましょう」
「天国でも一緒に映画見ましょうね」
「そんな戯言はさておいて、今日は『グレムリン』です。実は僕も見たこと無いんですよね」
「『ギズモは知ってるけど見たこと無い』っていう人、めちゃくちゃいっぱいいそうですね」
「今回も、『グレムリン』の結末までしっかりネタバレがありますので、これから見ようと思ってたのに!という方はご注意ください」
「そんなやつはいない」
■「グレムリン」あらすじ・起
発明家のペルツァーは、チャイナタウンの骨董屋で見つけた「モグワイ」という生物に興味を惹かれる。売り物ではなかったが、生活に困窮していたため店主の孫が内緒でペルツァーに売ってしまった。家族が待つクリスマスプレゼントとして持ち帰り、息子であるビリーは喜んだ。しかし、モグワイには3つのルールがあったのだ…。
「今回は僕も本当に見たことないので、どんなストーリーかまったく知りません」
「子供のときに地上波で流れてるのをチラッと見た思い出がありますね。前回(ネバーエンディング・ストーリー)もそのチラっの記憶があったんですが、断片的だけど強烈に覚えてるし、人生においてかなり重要な瞬間だったような気がします」
「確かに。木曜洋画劇場、ゴールデン洋画劇場、日曜洋画劇場……昔は毎晩何かしら映画が放送されてたけど、今は金曜ロードショーくらい?『偶然TVで流れてるのを見る』って、現代の子供はあまり体験できないかもですね」
「物語は発明家のおじさんが息子へのクリスマスプレゼントを探して、チャイナタウンを訪れたところから始まるようです」
「もう始まってるんですね」
「発明家のおやっさんが、自分が発明した十徳ナイフみたいなのを、骨董屋に売り込んでますね。ナイフと歯磨き粉がセットになってたり、かなりポンコツな発明品」
「そんな中、おやっさんは骨董屋の奥にいた『モグワイ』という生き物に気づいたみたいです」
「『モグワイ』というのは種族としての名前なんですね。キリン、ゾウ、みたいな感じで」
「スッキリした。モグワイ、ギズモ、グレムリン、色々名前があってどれが何?って思ってたけど、モグワイは種族名だったのね。グラスゴー出身のバンド『モグワイ』もここから取ってるのかな」
Mogwai Fear Satan
「きっとそうでしょう。あ、このモグワイは売り物じゃないみたいですね」
「でも生活に困ってる骨董屋の孫が、おやっさんに内緒で売っちゃいました。この世は金…」
「こうして主人公の家にやってくるという導入か…。詳細を省いていきなり存在してるという説明の無さはさすがの一言」
「もしリメイクした場合、この辺の説明がかなり補足されて……小賢しい導入になるんでしょうね」
「そしてモグワイを飼育する上での3つの約束を孫から聞きます。
『光をあててはいけない』
『水をかけたり濡らしてはいけない』
『真夜中(0時過ぎ)に食べ物を与えてはいけない』」
「生き物として欠陥ありすぎる…」
「水って飲んでもいけないんですかね?きゅうりとか水分多めの食べ物だったらどうなるんだろ」
「真夜中過ぎからいつまで食べ物を与えちゃいけないのかも曖昧ですね。日が昇ったらかな?でも太陽の光が苦手なら次から次へと障壁が…」
「でも、この3つの約束を超えてくるくらい、可愛いんでしょうね…」
「早く見せてくれ!」
■「グレムリン」あらすじ・承
「光を当ててはいけない」「水は与えてはいけない」「真夜中に食べ物を与えてはいけない」という生物としては厳しすぎる3つのルールが課せられているモグワイだったが、「ギズモ」と名付けられたそれはとにかく可愛くって愛らしくって、最高だった。しかしうっかり水に濡らしてしまったことで背中からポコポコと分裂し、ちょっと性格の悪いモグワイが生まれてしまった!
「これが主人公のビリー。お父さんがクリスマスプレゼントをあげる相手にしては成人してるな」
「もっと少年かと思ってました」
「少年どころか学生ですらない。仕事は町の銀行員!ギャップがすごいな」
「全然見えない」
「職場の女の子ケイトくんともいい感じ…近い近い」
「でもこのあとに出てきた銀行のオーナー 兼 不動産屋のおばあさんがかなり住民から恐れられてますね。ビリーくんにクレーム入れたり、生活が厳しい家族にも容赦なく家賃を取り立てたり…」
「きっと後半、グレムリンにひどい目に遭わされるでしょう」
「あ〜、やっぱりビリーの自宅はポンコツ発明品ばっかり。実用には程遠そうで、お母さんもちょっとウンザリしてますね」
「自動卵割り機をはじめキッチンに色々ありますね。お母さんも律儀にちゃんと置いて使おうとしてるとこがいじらしい」
「そう考えると家族の関係性は実に良いですね。ビリーも実家ぐらしの銀行員という高スペックだし」
「順風満帆ですね…あっ!」
「え!?」
「このポンコツ発明品の数々……グレムリン退治に一役買うかも!!!」
「あっ!ある…!ありすぎる」
「見えたわ…勝ち筋」
「そしてお父さんが帰ってきましたよ〜」
「建て付けが悪くて、帰ってきてドアが閉まるたびに飾ってた剣が落ちる…!」
「後半、たぶんこの剣で戦ってくれそう!」
「ちょっとした伏線が豊富で、これから巻き起こる大騒ぎをさらに楽しくさせてくれそうですね」
「そして、お父さんが持って帰ってきたクリスマスプレゼントを開けようとする主人公」
「来るぞ…!」
「鳥 肌 注 意」
ひょこ
「かわい〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
「最高にかわいい登場!!!!!!!」
「真似しよっ!!!!」
「ひょこっ!」
「どこでも地元メディア ジモコロ」
「いや〜、可愛い。可愛すぎる!!」
「あ、ギズモって名前は『新製品』って意味で、この子に与えられた個人名なんですね。ふてぶてしい顔も可愛い」
「生き物を『製品』として見てるお父さん けっこうやばいな」
「ただ、世話は難儀! 光にあてない、水に濡らさない、0時過ぎて食べ物を与えない…ハード過ぎる!」
「かわい〜〜〜」
「すぐ懐くな〜〜〜〜〜〜」
「あ〜光はだめだって!!」
「でもかわい〜」
「光にびっくりしてずっこけて、包帯巻いちゃいました」
「かわいい〜。マジで可愛い!」
「これ、実際に見た方がいいですね……この生き物が動いてるのマジ可愛すぎるわ」
「かわいいギズモ見てたら、重要なことを忘れていました」
「えっ何ですか?」
「グレムリンのシャツが描かれたシャツを持ってるのに、今日に限って着てくるの忘れた…」
「なぜ見たことない映画のシャツを買ったのか……そして着るとしたら今日しかないでしょうよ」
「いや〜うっかりうっかり」
※次の日、着た
かわいいでしょ
「さんざんかわいい描写に明け暮れつつ、早速近所に住む知り合いの少年にギズモを見せていたらうっかり濡らしちゃいました」
「やっぱり足を引っ張るやつがいてくんなきゃな!」
「ちなみにこの少年、グーニーズやスタンド・バイ・ミーにも出てたコリー・フェルドマンですね」
「80年代有名映画三冠王」
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「濡らした結果……背中からポコポコと毛玉が分裂した!」
「この毛玉の時点でかわいいのだが」
「分裂した〜〜〜〜〜!!」
「ちょっと目つきが悪い!」
「可愛らしいギズモから分裂したら同じようなやつになるのかと思いきや、明確な性格の悪さがにじみ出てますね…」
「しかしつくづくすごい生き物ですね。水で分裂するなんて…」
「果たしてここからどうなるのか…」
「バ〜カヤロ」
「増えたギズモを見て商人魂燃やすな!」
■「グレムリン」あらすじ・転
ギズモから分裂したモグワイ達がギャーギャー騒ぐので12時直前に食べ物を与えたのだが、その時計は壊れていて実際には12時を過ぎており、ルールは破られてしまった。翌朝、巨大な繭に包まれたモグワイ達は、醜悪なグレムリンとして進化してしまった!その中でも親玉のような存在「ストライプ」は家を抜け出し体育館のプールにダイブし、さらに何百体というグレムリンが大発生!街はパニックに陥ってしまった!助けて〜!
「いや〜、ここまででおもろすぎますね」
「まだまだ大騒ぎはこれからではあるんですが、『ギズモの可愛さ』と『大小さまざまな伏線貼り』の2つが特に素晴らしいですね。主役のビリー&ケイトの印象がやや薄い感じはありますが、これはおそらくギズモが全部持ってってるからでしょう」
「あんなかわいいのに勝てるわけがない…」
「さて、分裂したモグワイのうち、1匹を知り合いの少年が通う小学校の理科教師に預けちゃいました」
「生態を調べるつもりですね。大学とかに持ってった方がいいと思うけどな」
「こいつは絶対に余計なことをする」
「そして、ケイトは町のバーでもアルバイトしてて、酔っぱらいの相手してるんだ」
「戦争で従軍してた農夫のおやじだけが何故かグレムリンの存在を示唆してますね」
「でも酔っぱらいだから誰も信じないという…」
「へ~、アメリカってクリスマスの夜に聖歌隊が玄関先で賛美歌を歌うっていう文化があるんですかね?」
「一部の地域だけなのかもしれないけど、日本にはない風習ですね。僕ん家に来られたらめっちゃ嫌ですが……」
「でも知らないことを知れるのが映画のいいところ」
「色んな要素がありつつ、少しずつ大騒ぎの予感…」
「手の届く範囲にあるサンドイッチ狙ってますね!」
「ビリー家にいる分裂モグワイも、ギャースカ騒いでます」
「あまりにもうるさかったんでご飯あげちゃいましたね。でも23時半でまだセーフだ」
「昔のレース映画見ながら、寝落ちしちゃった…」
「一緒のお布団で寝たすぎる」
「早くこれになりたい」
「翌朝!!!わ〜〜サナギ状態になっている!!!」
「え!昨夜は時計で23時半って確認してたのに…?」
「時計の線が抜かれてて、ご飯をあげたときは0時を回っていたのか!!」
「いったい誰が…!?って、モグワイ達が0時以降にご飯を食べるために時計を止めたってのかよ!!」
「IQたけ~~~!!!!」
「始まっちまう…!」
「種族名『モグワイ』に、水をかけて変身した状態を『グレムリン』って言うのね」
「先生のとこでももちろん進化が始まる!サンドイッチを食べたから!」
「バ〜キャロ」
「あ〜〜〜〜」
「生まれる〜〜〜!!」
「ギズモ(最初の一匹)がヘルメットに隠れてぶるぶる震えてる〜〜〜!!」
「かわいすぎるっつーの〜〜〜〜〜!!!!」
「ビリーが先生の状況を調べに外出してる間にサナギを破った!今は家にはお母さんしかいない…!」
「2Fからの物音に気づいた!」
「この、進化したグレムリンをまだ出さずにジワジワと近づいていく演出、かなりホラー映画の手法ですね」
「ギスモの可愛さで霞んでますが、ジャンルとしてはホラーですからね…」
「おわ〜!ついに出てきた〜〜〜!!」
「醜悪な顔つき!!」
「お母さんが用意したクリスマスのクッキー食べとる!」
「家に3〜4匹いましたよね。お母さん一人でどうする…」
ドガッ!!ガシッ!!バシッ!!!
「お母さん強えええ!!!!!!!!!」
「うわ!最高!!!」
「めちゃくちゃ痛快!!」
「しっかりポンコツ発明品を駆使しつつ全員なぎ倒した…!!!」
「気持ちよすぎる…」
「でも残ってた1匹に首を締められた!!!」
「わ〜〜〜!!!」
「奥にあの剣が見えている!!」
「視聴者にも思い出させながらピンチを煽る最高のカメラワーク!」
「帰ってきたっ!!!!!」
「いいぞ!!!」
「そうそう!!!それそれ!!!!」
「剣〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
「見事撃退!!!!」
「むちゃくちゃ気持ちええ〜〜〜〜〜〜」
「自宅での初対戦と手に汗握る攻防、まじで最高!」
「発明品と剣もしっかり使ってくれて…あまりにも最高」
「あ、でもボス級の1匹がまだ生きてたみたいですね」
「こいつだけその模様から『ストライプ』って名前つけてた奴ですね」
「近くの体育館まで逃げちゃった」
「なんで」
「あっ!!!プールか!!!」
ザブーン!
「うお〜〜〜〜〜〜〜〜!」
「大量発生だ〜〜〜〜〜!!!!」
「なぜグレムリンが自分の生態を理解しているのか、水がある場所がすぐ分かったのかはさておいて、一体どうなっちまうんだ〜〜!」
「おもしろすぐる〜〜〜〜〜!!」
■「グレムリン」あらすじ・結
ストライプから大量発生したグレムリンは町を占拠し、人を次々に襲いバーでもドンチャン騒ぎで、そりゃ〜もう大パニック。果たしてどうなる!?
「いよいよ町にグレムリンが攻め込んでくる…なんて楽しい映画なんだ…」
「大行進だ!!」
「ここはストップモーションだ!」
「あ〜!さっきグレムリンがいるってくだを巻いてたおやっさんの元に本物のグレムリンが!」
「ホントにいたんだ〜!ってなっちゃった!」
「ポストの中に入ったグレムリンが、手紙を出した人の手ごと噛み付いちゃった〜!」
「やめて〜!」
「町の電気をショートさせて、信号機がめちゃくちゃになってしまった〜!」
「あらゆるパニックの元凶になっている〜〜!!」
「そして序盤に出てきた銀行のオーナーである嫌なおばあさんの元に…」
「聖歌隊に扮したグレムリン達がきたね〜!!!」
「やばい!!これは最高です!!!」
「チラッと賛美歌を歌って回る聖歌隊のシーンを入れ込んでおいて、ここで回収するとは…」
「その文化を知らない人にも一回ちゃんと見せてからネタに落とし込むこの手法、まじで天才すぎる…」
「おもろすぎる!」
「逃げようとして乗った手すり用エスカレーターが、町の電気系統が壊れてる影響ですごいスピードで上がりだした!!!!」
「はえ〜!!」
「そしてそのまますっぽ抜けて窓からドーン!!!」
「スーパーパーフェクト!!!!!!」
「おばあさんのくだり、あまりにも最高過ぎる…」
「自宅でねこに囲まれてちょっと孤独に暮らしてるっていう描写が入って少し同情しちゃうとこはあったので、最後まで悪人でいて欲しかったところはあったけど、それを差し引いてもここのシーンはかなり神がかってましたね…」
「とにかく色んなパニックが爆発してくれて、気持ちがいい!!」
「あっ、ケイトが働いてたバーでも大量のグレムリンが押しかけてる!」
「めちゃくちゃにしないで〜!」
「ほんでケイトがお酒つがされたりタバコに火つけさせられたりして虐げられとるんかい!」
「なんて面白い展開なんだ…」
「バーでドンチャン騒ぎするくだり、めちゃくちゃ長くていいですね」
「親玉の『ストライプ』もマフィアのボスみたいな感じになってるし」
「何やかんやでビリーとケイトは上手く再会したけど町は大混乱」
「朝になれば陽の光で全滅するんですかね?それを察知して暗いところに逃げちゃったみたいです」
「暗くって、たくさんのグレムリンが収容できるところといえば…??」
「映画館!!!!!!!!!!!」
「秩序が全くない! 白雪姫を上映して、ハイホーも歌ってる…」
「民度が低いってレベルじゃねーぞ。これ一体どうやって収拾するんだ……って、え…嘘だろ…?」
「おいおいおい!」
「ビリー、映画館を丸ごと大爆破させてグレムリンを一網打尽!!」
「灰燼に帰す!!!!!!」
「飼い主(?)であるビリーへの損害賠償は一体どれくらいになるんだろ。大人だからそういうこと考えちゃってゾッとする」
「町を機能停止させて、バーを一軒めちゃくちゃにして、車も何台も破壊して、挙句の果てに映画館爆破…元をたどれば父親が悪いのに!」
「わ!でもボスキャラの『ストライプ』は爆破を逃れ生き残ってた!」
「いよいよ最終決戦!?」
「非力なビリー、まじでどう戦うの!」
「そしてグレムリンのせいで出番が無かったギズモ、戦闘能力はまったく無いが助けてくれるのか…?」
「いけ〜〜〜〜!」
「うお〜〜〜!!!」
「え!??!」
「あ〜〜〜!!!」
「夜中に見てたレースの映画がここで役に立ってる!?!??!」
「頑張れ〜〜〜〜!!」
・
・
・
「終わった…」
「あ、あまりにも面白すぎた…」
「ほんとにとんでもなく良かったですね。こんなに騒ぎながら映画見たの久々かも」
「結果的に応援上映でしたねこれ」
「ほんとに」
「ギズモのかわいさに目がいきがちですけど、やっぱりストーリーテリングが巧すぎました。醜悪で残忍なグレムリン達はホラー要素はありつつも、どこかコミカルに見せてくれるおかげで憎めないところがありますしね」
「終盤のパニックの畳み掛けはお見事としかいいようが無かったですね…初めて見たんですけど僕も本当に楽しめました」
「10回目にふさわしい最高のやつでした!」
THE END
さすがに嘘だろ?と思われるかもしれませんが、インディ・ジョーンズのやつです