カウボーイビバップ……
それは1998年に放送された全26話のSFアニメであり、現在も根強いファンが世界中に存在する名作である。
宇宙を飛び回る賞金稼ぎたちが巻き起こす、笑いあり涙ありアクションありのハードボイルドな物語……それが、カウボーイビバップだ!
というわけで今回は、そんなカウボーイビバップについて語らいます!
メンバーはこちら!
▼登場人物紹介
オケモト|ライター
この記事を書いてる人。主人公スパイクの言い回しに感銘を受け、実生活で真似できるタイミングをうかがっている。
ギャラクシー|WEBメディア「ジモコロ」編集長
劇場版をリアタイで見に行ったストライク世代。サントラをほぼすべて買い揃えている
原宿|WEBメディア「オモコロ」編集長
口でTank!を歌うのが趣味
加藤亮|ライター、編集者
山寺宏一さんと林原めぐみさんの声で育った。とにかくコーギーを飼いたい。
マキゾウ|マンガ家、イラストレーター
好きなアニメベスト2位がビバップ。ビバップを見て初めてジャズの良さを知る。
※今回の記事にはネタバレが多く含まれます
「さて、じゃあさっそく始めましょうか」
「あ、ちょっと待って」
「?」
「COWBOY BEBOP」オリジナルサウンドトラック
「あ! カウボーイビバップのサントラだ!」
「オープニングの『Tank!』聴くと“始まった”って感じする」
「ビバップはBGMも最高ですからね! 今日はサントラを流しながら語らいましょう」
みなさんは2020年に行われたシートベルツのバーチャルセッション版『TANK!』を聞きながらこの記事を楽しんでください
「てれってれってれってれって~れー!!」
「原宿さん!?」
「原宿さん、ボイスレコーダーをマイクにみたてて歌わないでください。全部爆音で入っちゃうんで! 僕あとでそれ聞きながら記事書くんで!!!」
「てれってれってれってれーれーーーーーーー!!!!」
「やめてーーーーーー!!!!!!」
カウボーイビバップで好きな話、どれ?
「ビバップは一話完結タイプのアニメなので、それぞれ『好きな話』があるはず。というわけで最初はそれについて語りましょう! 僕はこれです!」
「『ワイルド・ホーセス』!」
「それ、僕もです!」
「良すぎてしょっぱなから被った」
▼『ワイルド・ホーセス』あらすじ
スパイクは愛機ソードフィッシュをオーバーホールしてもらうために地球へ。同じ頃、ジェットとフェイは宇宙海賊を捕獲するべく衛星軌道上で待ち伏せしていたが…。
「スパイクの愛機・ソードフィッシュのオーバーホール(機械の検査・修理)してくれる爺さん、ドゥーハンが頑固なんだけどいい味だしてるんですよ」
「助手の若者・マイルズに、『機械を使うのか機械に使われたいのかどっちだ?』みたいなこと言うやつね」
「なんか、すごい尖ったパーツが出てこなかった?」
「スパイクが拾った時、指から血ー出てたパーツね」
「あれが最後生きてくるんだって!」
「最後あの尖った部分でガラスに目盛りを書くんですよね」
「でもあれをマイルズに投げるじゃん? あんな尖ったもの人に投げるなよ」
「あの工場、僕だったら初日に辞めてSNSに『パワハラ工場』って書くわ」
「ラスト、スパイクの乗ったソードフィッシュが大気圏に突入しちゃって、万策尽きた!もう燃え尽きるのを待つだけ!ってなるじゃないですか」
「はいはいはい。そうだった」
「で、そのときスパイクが仲間のジェットに『冷蔵庫の裏に酒が隠してある。飲んでもいい』って言うんですよ」
「『もう死ぬしかない、諦めた』っていうのを、そんなかっこいいセリフで表現するのすごい」
「しかもそんな状況なのに落ち着きながらタバコ吸うのがかっこいいよね」
「誰もが諦めたその時、ドゥーハンが古くさいスペースシャトルで助けに来る展開が最高!」
「前半、工場でチラっと直してるのが伏線としてあるのがいい」
「スペースシャトルが陽炎の向こうからこっちに進んでくるシーン好きなんですよね。軽トラで誘導してるマイルズがめっちゃキリッとした顔してる」
「最後、写真が沢山貼ってあるところに、不時着したスペースシャトルをバックに撮った三人の写真が足されてる。この終わり方最高!!」
「いいね。完成度高い!」
「じゃあ続いては……」
「20年前、『天国の扉』を劇場に見に行った時に買ったTシャツを着ている僕が発表しようかな~!」
※カウボーイビバップ 天国の扉=テレビでの本放送が終わったあとに公開された劇場作品
「羨ましい……けど、自慢してないでさっさと発表してください」
「僕の好きな話は『闇夜のヘビィ・ロック』です。 冷蔵庫の中のロブスターが腐って別の生き物になるみたいな話ですね」
▼あらすじ
ビバップ号船内に謎の生物が出没。乗組員が次々と噛まれ、正体不明のウィルスに倒れてしまう。
「船の中だけで完結する話だ!」
「怖い話かな? と思ったら実はお笑い回で、気を失ったみんながワルツの曲とともに無重力でくるくる回るだけのオチ。いい!」
「でもこの話メンバー全滅しかけますよね」
「エドが『おまんじゅう~』っていって宇宙生物を食べてなきゃ、あの話が最終話になってたかも」
「ビバップってシリアスなだけじゃなくて、こういうお笑い回も同じくらいあるのがいいですよね」
「おっしゃる通り!」
「あとこれは『好きな話』じゃなくて『気になる話』なんですけど……」
▼あらすじ
スパイク達が追う賞金首のジラフが何者かに殺された。調査を開始したスパイクは、ジラフが探していた車椅子の男・ゼブラと少年ウェンに辿り着く。
「『悪魔を憐れむ歌』、決して嫌いじゃないんですけど、なぜかテンポに違和感を覚える。僕だけ?」
「そうだったかな……」
「あー、わかるかも。多分この話だけ中身が少ないんじゃない?」
「そう! 本来は15分くらいの話を、25分に引き伸ばしたみたいに感じちゃう。演奏を聞かされる時間が長かったり、投げたブルースハープが空中に上がって落ちてくるまで妙な滞空時間だったり……」
「いや決して嫌いなわけじゃないですけどね。実は悪役は子供のほうだった!とか意外だったし」
「騙されたよね! 最初はゼブラが少年を利用する悪役だと思った」
「黒幕だった少年ウェンも最強の一角」
「不老不死で死なないからね。たぶんビシャスより強い」
「続いて僕の好きな話は……『道化師の鎮魂歌』です!」
▼あらすじ
暗殺現場に偶然居合わせたスパイクは、目撃者を完全に一掃する幻の殺し屋、東風(とんぷう)に狙われるはめに。深夜のアミューズメントパークで2人の死闘が始まる。
「私もこれ好き!」
「このエピソードの敵・東風(とんぷう)が最強なんですよ。多分ラスボスのビシャスより強い」
「確かに!!誰も勝てなくない? って思った」
「夜の遊園地という設定がまた怖かった。『ここは危ないよ、別のところで遊ぼうよ』って永久に言ってくる立体映像とか、着ぐるみロボットが壊れて声がバグるのとか」
「スパイクのことだから涼しい顔して勝つのかなと思いきや、前半から圧倒されるんですよ。あの空中コンボに」
「ああー!! あの格ゲーみたいなコンボですね! 6連コンボくらい入ってた」
「普通死ぬよねアレ」
「肉弾戦が無敵なだけじゃなくて、重火器もすごい持ってるし。まさに無敵」
「あと東風がたまにやる歯ぎしりが不快なんだよね……ギリギリ……カリッ……みたいな」
「この回は全体的にホラーで、めちゃめちゃ追い詰められるのがスリリングで好きでした」
「私が好きな話は『ゲイトウェイ・シャッフル』。環境テロのやつ」
▼あらすじ
スパイクとジェットは環境テロ一味のリーダーを捕らえる。しかし、彼女の部下達がウイルス爆弾でガニメデ政府を脅迫し、賞金を取り消させてしまった。
「当時は環境や生き物保護のための団体がテロを起こすというのが斬新だったんですけど、今ならあり得ない話じゃないよね」
「ゲート(※ビバップ世界でのワープ装置みたいなもの)の中……位相差空間でのわちゃわちゃが好き。早くミサイルを解除しないといけないのに、スパイクとフェイがお金の取り分でもめてるみたいな」
「あそこはもっと焦るべき、ゲートに閉じ込められたらやばいから」
「スパイクとかフェイの戦闘機が、位相差空間の壁にガリガリガリって引っかかる描写あったけど、ワープ空間の壁って物質が引っかかるようなものなの……?」
「ゲートの仕組み、あんま分かってないかも」
「フェイもそれをわかってなくて、ジェットが『ハイスクールで習わなかったのか?』って言うんだよね。ビバップの世界では2022年にゲートの事故が起きてて、それで地球がやばくなったから火星とか金星に人が散ってる」
「ゲート事故って2022年なんだ! 今年じゃん!」
「来年には地球は無数の隕石が降り注ぐ星になっちゃうのか……」
「続いて僕の好きな話ですね。どの話も面白いんだけどやっぱり―」
▼あらすじ
宇宙空間を巡る賞金稼ぎ、スパイク・スピーゲルと相棒ジェット・ブラック。組織から非合法目薬ブラッディ・アイを盗み出した男とその恋人を追う。
「第一話『アステロイド・ブルース』だよね」
「わかる~!」
「結局ここに凝縮されてるんですよ。悲しい結末なんだけど湿っぽい終わりじゃなくて。余韻を匂わせながらひょうひょうとしてる。このキャラがいいんです」
「今から賞金首を追うぞ!ってところなのにスパイクが口笛吹いてて、ジェットが『のんきな曲だぜ』って苦笑するところとかね。ハードボイルドな話の時でも、どこか抜けてるところがあって良い」
「シリアスになり過ぎないの、良いですよね」
「あとこの回めちゃくちゃ作画に力が入ってて、特に格闘シーンがすごい」
「『目に頼りすぎなんだよ、カメレオンじゃねえんだ』」
「あっ、スパイクの名言だ!」
「あと……」
「一話でジェットがかけてるサングラスもいいよね」
「“特製チンジャオロース”作ってる時のやつ!」
「ジェットがサングラスするのは料理中とかなんですよね。彩りとか見なきゃいけないのに」
「ビバップはファッションも良いよね」
「そう、このアニメのせいで僕は―」
「あ~、確かに加藤さんのファッションとかそういうの感じるわ」
「人生に影響与えてる」
「今回、永久に喋ってられますね。というわけで2周目いっていいですか? 僕のもう一つの好きな話は『スピーク・ライク・ア・チャイルド』!」
▼あらすじ
競馬で負け続きのフェイ。そんな折、ビバップ号に彼女宛の配達物が届くが、中も見ずに逃亡。スパイクが勝手に開けると、中には一本のビデオテープが。
「あーー!!」
「はいはいはいはい」
「これはいいよ」
「誰もが好きなやつ」
「フェイに届いたビデオの話ですよね。ビデオテープを再生するために、骨董品屋みたいなビデオマニアの店に行くんですけど、そこでのスパイクの行い全部最悪」
「ビデオデッキいじってパーツ取っちゃったり、止まったビデオデッキを蹴って直そうとしたり」
「あの時代、コンテンツは全部クラウド化してて、ハードを大切にするみたいな概念が無いからぞんざいな扱いになっちゃうんでしょうね」
「でも人が大事にしてるものを、あんなふうにぶっ壊したり、たばこを押し付けたりするかね。店主からのクレーム電話も取り合わない感じだったし」
「二話のヌンチャクの時はすっごい人当たり良かったのに」
「『鎖が長いな……ウェイ・オブ・ザ・ドラゴンモデルか』っていうところね」
「ビデオデッキを探して秋葉を探索してる時の曲、『The EGG and I』っていう曲なんですけど、ロケ番組でめちゃめちゃよくかかってる。てってってってれってってれ~♪」
「ビバップの曲って、オープニングの『TANK!』以外にもテレビでめっちゃ聞くよね」
「そして重要なのは最後ね、無事見れたビデオに若いころのフェイが写ってて、ホームビデオなのに異常にエモい感じのカット割りなのがいいんですよね」
「あれフェイがカット編集してるってことよね?」
「『今のなし!』とか入っちゃてるけど」
「そこは残してんだ!っていう」
「画面の中のフェイが今の自分にエールを送るわけですよ。フレ!ーフレー!わ・た・し!って」
「いいよねー!! 記憶喪失のフェイがそれを見て、『思い出せない、これは私?』って終わるのも切なくていい」
「デッキを探して秋葉原を探索するお笑いパートと、やっとビデオを再生してその中身がめちゃめちゃ切ないのと……ビバップの良さが詰まってる」
「フェイ繋がりだと『ハード・ラック・ウーマン』最高じゃないですか?」
▼あらすじ
フェイは古いビデオテープを手掛かりに自分の過去を調べに行き、同行したエドと修道院を訪ねる。一方、ジェットとスパイクは高額賞金の獲得を目論む。
「おー! 最終話近くですね」
「エドがいなくなる話ですよ。甲板に『ByeBye』って書いてね」
「フェイもこの回は帰ってこないし、エドはここからラスト二話完全に出なくなるんだよね」
「親のもとに帰るわけだから良いことなんだけど、夕闇の中でビバップ号を背に歩くエドが切なくて切なくて……」
「でスパイクとジェットの受け止め方ね。決して寂しいとかは顔に出さないんだけど、ただ黙々と、エドとフェイの分までゆで卵を食べ続けるという」
「結構個人主義なんだよね」
「そう!みんな居場所を失ってビバップ号に集まってきたから……決してそんな素振りは見せないけど、身を寄せ合える場所だったんだよな……」
「フェイだけ最後に自分の気持ちを出してた」
「あそこも泣ける……結局これなんですよね」
「切ない……」
好きなキャラ
「次はどのキャラが好きかを語らいましょう! 僕はエドです!」
「『ぶぉ~~~ん、うぃ~~ん、ばばばばばばギュオーーー』」
「ちょこっと出てくると嬉しい。あと挙動が可愛い」
「女の子なんだけど中性的な性格だから、フェイともうまく絡めるし、ジェットやスパイクともいい感じに絡んでいける貴重な存在だよね」
「声優の多田葵さんの演技が、演技くさくなくて良い!」
「エドってハッキング的な知能の高さだけじゃなくて、色々わかってんなーって部分が端々でありますよね」
「言ってることめちゃめちゃなんだけど、意外と人の心の機微とかわかってる」
「だからこそ別れの時が悲しいのよ……」
「あとエドのお父さんもスパイク倒せるくらいだから最強キャラの一角ですよね」
「そう考えたらビシャスって意外と弱いんじゃ……?」
「続いて僕の好きなキャラは……」
「僕はやっぱり、主人公のスパイクですね」
「あ、加藤君も? 実は僕も……」
「やっぱスパイクよね~」
「3人被っちゃった」
「座談会記事でこんなことある?」
「やっぱスパイクのセリフ回しなんですよ」
「声優の山寺宏一もこの時 脂のってたよね!」
「これが『アニメの主演』としては初くらいで、だから思い出深い作品ですってなんかのインタビューで言ってたと思う」
「スパイクはチンピラだし不真面目でだらしないけど、でも人情があって良いやつなんですよね」
「『ワルツ・フォー・ヴィーナス』で、兄の死を聞かされた盲目の妹が、『兄はどんな人だった?』ってスパイクに聞くんですよ。そしたら、『見えなくたって分かるだろ?…………良いやつだったさ』って」
「最高~」
「はみ出し者で世間には馴染めない奴が、そういう人間なりに それでも美しい心を持ってるっていうのが好きなんだよなぁ~」
「わかる。アウトローだからこそ他人のために行動すると尊いものに見える」
「最終回のラスト、スパイクって死んだと思っていいんですよね? 予言者のブルが『スパイクの守り星』だって言ってた星が消える暗喩あったし」
「いや、しょせんプレステとかやってるような俗世かぶれの予言者だから」
「じゃあ死んでないの?」
「生きてるほうに賭けましょうよ……」
「好きなキャラクター、私はジェットだな~」
「ビバップ号の父親兼母親的存在として、みんなの世話を焼くところが好き」
「自分の船であるビバップ号だけじゃなくて、スパイクとかフェイの戦闘機まで修理してくれますからね」
「仲間はみんな言うこと聞かないし、一番苦労してる人ですよね」
「しかも刑事時代は仲間の裏切りに遭ってるし、恋人にも出ていかれてるし……そういう過去があるからこそ仲間思いで世話焼きなのかな」
「ラスト手前でスパイクが出ていった時、船の窓 拭いてましたよね。でかい船の中で、あんなちょっとだけ拭いても意味ないのに」
「本気の掃除ではなかった」
「あのシーン良いですよね。気にしてないよ感を出してる」
「エドが船の修理を手伝おうとして逆に壊しちゃった時の、ジェットのこの顔が好き」
「かわいっ」
「フェイに関してはどうですか?」
「フェイがビシャスに捕まった時あるじゃないですか」
「オペラ見てる時ね」
「この時のフェイ、全アニメの中で一番おっぱい柔らかそう」
「めちゃくちゃ動くんですよね」
「とろっとろなんですよ。これを超える柔らかさの表現ってまだ見たことない。すごい作画」
「フェイは“露悪的にならないくらいのセクシーさ”がちょうど良いですよね」
「服装は全身ビニールみたいな質感なのに、ストッキングだけは違うところにこだわりを感じる」
「『ジュピター・ジャズ』で、グレンの家のソファに寝転がった時のフェイ……ストッキングのグラデーションと質感がすごく良いんだよなぁ」
「全編通して、フェイを描く人楽しんでたんだろうなって思う。あんまり女性キャラが出てこないし。生き生き描いてる感じする」
「オープニング、フェイのダンスがキレッキレすぎて笑っちゃうよね」
「シルエットながら色っぽいんですよね~」
「ジュリアに関してはどうでしょう?」
「……どう、というほど出て来ないからなぁ」
「正直あんまりジュリアのこと好きじゃないかも。みんなは!?」
「実質、残り2話で急に出てきた『ぽっと出』だから、感情移入しづらいですよね」
「そのくせ、スパイクは命を賭けるほどジュリアが好きで、仲間を捨てて飛び出して行っちゃうっていう」
「『あいつは俺がなくした俺の片割れさ。俺が欲しかった俺の欠片なんだ』」
「あ、スパイクの名セリフだ」
「どの部分の欠片なのか、何がそんなに好きなのか、いまいちわからなかった」
「エンディングの映像と、たまにある短い回想から推測するしかない」
「エンディングでスパイク、ビシャス、ジュリアの三人が幸せそうに歩いてるカットを見るに、明日を捨てたチンピラにとっての陽だまりだったんだろうなーとは思う」
実写カウボーイ・ビバップ観た?
「ネットフリックスの実写版はみなさん観ましたか?」
「見ました!おもしろかった」
「随所に『あぁ、この監督は本当にビバップが好きなんだなぁ……』って感じるシーンがあって応援したいと思った。思ったんですけど、3話くらいで『アニメと比較してみよう』と思ってアニメ版見たらやっぱりおもしろすぎてそっちに夢中になっちゃった」
「他の配役はまあいいかあって思うんだけど、スパイクだけどうしても馴染めなかった」
「そうなんだよね~……」
「見てるうちにだんだん慣れます!」
「スパイクって格闘家じゃなくてチンピラだから、ガリガリの痩せっぽちであってほしいんですよ。でもアクション出来る俳優だとどうしてもマッチョになっちゃいますよね」
「キアヌリーブスで撮ってほしかったってのはある」
「あとスパイクのダブルのスーツみたいなのが、実写だとめっちゃださい」
「良い部分としては、同じ監督が監修に入ってるから、ストーリーもちゃんとつじつま合ってるし、小道具もちゃんとしてる」
「あと声優がいちいち当時の人を使ってるのは良いですよね。スパイクもフェイも、よく出てくる三人組のジジイ(アントニオ、カルロス、ジョビン)すら同じ声だった」
「ジェットだけはね……故・石塚運昇さんじゃなくて楠大典さんだけど……違和感なかった」
「個人的には普通におもしろかったな」
「まあ私たちにはアニメのイメージがあるから変に思うところもあったけど、アニメ見てない友人は面白かったって言ってたよ」
「話は尽きませんが、そろそろお開きの時間ですかね」
すっ……
「え? 原宿さんどこ行くんですか?」
「?」
「原宿さん?」
「何か持って戻ってきた……?」
「みなさんも喋り疲れたでしょうから、最後に……」
「プレーリーオイスターをおごるよ」
※プレーリーオイスター……卵黄を主材料にしたノンアルコールカクテル
「『ヘビィ・メタル・クイーン』で二日酔いのスパイクが飲んでたやつじゃん」
「いらねー」
「これコラボカフェでも不評だったらしい」
「スパイクも飲むとき鼻つまんでましたよ」
「生卵の黄身にソースとお酢ケチャップとかを加えて……よし、出来上がり」
「よし、じゃない」
「見るからにマズそう」
「じゃあ二日酔いのオケモトが飲んでください」
「めちゃめちゃ素面ですよ」
「ぐっ」
「っあ~~~~~~~~~!!!」
「どう?」
「マズい! でも、黄身で全体がまろやかになってるから、思ってるよりえぐみはない」
「マズいはマズいわけね」
「せっかく楽しく喋ってたのに、最後がこれ???」
「……天国を追い出された天使は悪魔になるしかないんだ。そうだろう?」
「やかましいわ」
まとめ
というわけで、今回はカウボーイビバップについて心置きなく語らうことができました!
まだ視聴していない方はこれを機にぜひ、カウボーイビバップをご覧下さい! きっとこの世界観が気に入るはず。
それでは―
バアン!
COWBOY BEBOP Blu-ray BOX (通常版) COWBOY BEBOP 天国の扉 [Blu-ray] 「COWBOY BEBOP」オリジナルサウンドトラック 「COWBOY BEBOP」オリジナルサウンドトラック2 NO DISC 「COWBOY BEBOP」オリジナルサウンドトラック3 BLUE 「COWBOY BEBOP」Vitaminless 「COWBOY BEBOP Knockin'on heaven's door」Original Soundtrack FUTURE BLUES 100万回生きたねこ (講談社の創作絵本)