こんにちは! ジモコロ編集長の柿次郎です。
これまで全国を仕事や遊びで周って来ましたが、おそらく最も好きな街が「福岡」。拠点としている長野や東京、大阪を除けば、一番訪れている場所です。
昨年、雑誌『BRUTUS』で街自体が特集のテーマに選ばれたように(「福岡の正解」)、今ローカルで一番盛り上がっている街とも言えるかもしれません。
福岡市を改革した高島市長の本、めちゃ面白いです
その盛り上がりの理由として考えられるのは、若者の多さ。
2015年度の国勢調査によれば、福岡市の人口149万人に対して0〜29歳の人口が45万人。約30.3%の若者率は政令指定都市のなかで最も高い割合です。つまりめっちゃ若者が多い。2010年〜2015年の増加人数で言えば、7万4938人も増えています。
若年層が街の中心に集中しているため、若者向けのかっこいいお店を作っても商売が成り立つ理想の仕組みといえそうです。豊かなカルチャーが生まれるし、食文化も豊かで安くて美味いし、ファッション・雑貨・インテリアも充実…。外の視点で見ればかなり面白い土地になっています。福岡出張が大人気なのも頷ける。
そして、福岡といえばグルメ。博多ラーメン美味いですよね。
水炊きや明太子など有名なメニューはもちろんですが、とにかく福岡ではどの店に入っても美味しいのが不思議。地元のおっちゃんに聞いた話では「市場との距離が近い」「仕入れ元の食材・素材が良いから全体的に美味いのでは?」と。食の流通が決め手なのかもしれません。
かつて衰退の兆しもあった中洲の屋台も、新規参入のお店が入った結果、ジビエ料理の人気店など、かつて以上の盛り上がりを見せています。
そんな福岡の観光情報は世にあふれていますが、今回はいろんな人におすすめを教えてもらって「実際に現地で足を運んだ好きなお店」を主観で紹介していきます。旅のお供に、ジモコロ流のローカルガイドとして活用してもらえたら幸いです。
●目次
1.飲食店
・「つどい」
・「STAND BY ME」
・「カキジロー KaKiJiRo」
・「南活FC」
・「情熱の千鳥足」
・「むっちゃん万十」
・「ネッスンドルマ」
・「ラーメン海鳴」2.カルチャー系のお店
・「山響屋」
・「MORE LIGHT」
・「DON’T FIND」
・「SWIVEL」
・「HEY&Ho.」3.その他
・「メルチャリ」・「波葉の湯」
知る人ぞ知る、福岡の飲食店
柿次郎認定・全国で一番変な店「つどい」
福岡で紹介したい飲食店は山ほどあるんですけど、とにかく一押ししたいのがこの「つどい」。
これまで全国46都道府県を回ってきた中でも、一番変な店だと断言できます。
写真にある「アレ」とか「ソレ」。どれもめっちゃうまいんだけど、全部説明するのは野暮なので、実際に行ってみてください。
あと、この店でオススメしたいのが「夜の匂い」というお酒。5種類くらいのナニかをブレンドしてるんですけど、さっぱりしていて飲みやすい。二軒目や三軒目の腹いっぱいの胃腸に染みます。マスターに何が入っているのか尋ねても教えてくれないし、過去正解した人はいないのだとか。お酒好きで舌自慢の人、当ててきて答えを教えてください!
ちなみに看板のイラストを描いているNONCHELEEE(ノンチェリー)さんは、福岡の人気アーティスト。彼のイラストが飾ってあるお店は、その時点でもう間違いないと言っても過言ではないでしょう。カルチャー好きの目印になると思います。
というわけでカルチャー系の居酒屋が好きな人はぜひ。
「つどい」
福岡県福岡市中央区薬院3-7-30
立ち飲みスタンドがあるゲストハウス「STAND BY ME」
旅といえば宿泊先の選択が大事。2017年にオープンした「泊まれる立ち飲み屋」を名乗る「STAND BY ME」に泊まってみたんですが、控えめにいって最高でした。
福岡のホテルは基本高い。ゲストハウス価格で安く泊まれるのも魅力ですが、何より特筆すべきは1階の立ち飲み屋なんです。
立ち飲みシステムの面白い点が、木の札で会計するシステム。お店に入る時に木の札をお金と交換して、以降は店内でお金を使わないスタイルなんです。一見、特に意味はなさそうなんだけど、この方式が実はめちゃくちゃコミュニケーションを生む。
たまたま隣に座った人にお酒を奢るのってハードルが高いですが、「余っちゃったから」と気軽にあげることもできるし、男友達数人で集まって、木札が無くなるまで飲むみたいなことも可能!
知らない人と積極的に酒場のコミュニケーションを取れる点で、ただ寝泊まりするだけのゲストハウス的な価値観をアップデートしていて最高。
「HOSTEL STAND BY ME」
福岡市中央区大手門1丁目3-22
092-791-1974
https://stand-by-me.jp/
糸島産牡蠣を安全に美味しく食べられる「カキジロー KaKiJiRo」
「柿次郎がカキジローに行ってみた」をやりたくなる名前ですが、そんなネタで消費してしまうのがもったいないくらいの店。ここで食べられる地元・糸島の牡蠣「糸島サウンド」が本当に美味しいんです。
「あたると大変そう」と牡蠣に怖いイメージを持っている人も多いと思いますが、ここのオーナーは、とにかく調理の仕方を徹底。どんなに新鮮な牡蠣でも、こまめな消毒や丁寧な処理を怠ってはいけません。
育った海など素材自体の質はもちろんですが、調理方法にこだわりがあるお店は、より安心して牡蠣を食べられると思います。
牡蠣と日本酒を合わせて飲んだら…もう…ねぇ?
しかも、超美味いレストラン仕様な牛肉も味わえちゃうんだよ…?
男子!女子!!
席数も多く、入りやすいお店なのでグループでもがっつり楽しめると思います。
「カキジロー KaKiJiRo」
福岡県福岡市中央区大名2丁目3-3 1F-B
092-707-0144
https://kakiziro.owst.jp/
地元民行きつけの隠れスポット「南活FC」
先ほどのカキジローのオーナーに「君たちが行ってるお店は地元民からしたら高いかも。地元の飲み屋の人が行く店はここだよ!」と紹介されたのが「南活FC」です。
半信半疑で行ったら、本当に安いよ!どうなってんの!
・ごまかんぱち / 330円
・さざえ刺し / 330円
・三種盛り / 一人前 600円
他の店なら700〜800円はしそうなメニューが300円くらいで出てくる。
しかも、量もしっかりあるし、めちゃうまい。コスパがバグってないか…?と思わず不安になるくらい。
二軒目で酔っていたため、色鮮やかなブロッコリーをむしゃむしゃと食っていた記憶が強く残っています。ブロッコリー最高。
うまい店ばかりの福岡における新境地と奥深さを感じたお店です。きっと地元の飲み好きだけが知っている居酒屋がまだまだあるはず…!
「南活FC」
福岡県福岡市中央区西中洲11-6 三光ビル2F
092-725-6350