どうも、こんにちは! ライターのみくのしんです!
僕は今、後楽園駅からほど近い遊園地、「東京ドームシティ アトラクションズ」にてホッピンどらっぴーというアトラクションに乗っています!
やっぱり遊園地は楽しいね… しばらくお仕事一日体験は出来ないでェ~す!
すみません。今回の職業体験がかなり最高だったので、驚くほど調子に乗ってしまいました。ジモコロではいつも『一日職業体験レポート』を書いているのですが、第8回となる今回は……
遊園地スタッフのお仕事を一日体験します!
住所|東京都文京区後楽1-3-61
営業時間|10時~21時(季節や曜日、イベント内容によって異なります=詳細は公式HP)
料金|入場無料(アトラクションごとに料金があります=詳細は公式HP)
これまでの職業体験も良かったのですが、今回はまさかの「遊園地」。仕事で一日遊び呆けていいなんて、天国ではないでしょうか?
「遊びじゃなくて仕事ですよ!」
「あ、今回お世話になる、アミューズメント部 教育・安全グループの関根さん! 笑顔が素敵すぎ!」
「今日はできるだけ多くの作業を体験してもらって、この仕事の楽しさを知ってほしいなって思ってます。なので、さっそくユニフォームに着替えましょう!」
「は、はい! せっかく遊園地だから遊び倒せると思ってたのに……」
準備完了! ていうか普通に上着がカッコイイ!
ちなみにネームプレートまで作ってくれました。こういうのテンション上がりますね。
それでは遊園地スタッフの一日体験、スタート!
就業開始~開園まで
AM 8:30
「誰もいない遊園地だ~~! 気持ちええ~!」
「……みくのしんさん、もう一回言いますけど、遊びじゃないですよ」
スッ…
「すいません……でも今ってまだ8時半ですよね? 10時の開園まで結構時間ありますけど、せっかくだから1~2種類、アトラクションに乗っちゃいません?」
「はい、もちろんそのつもりですよ」
「え、本当に!? やった~! どれに乗ろうかなぁ」
「たぶん勘違いしてると思うんですが、アトラクションに乗ってもらうのは、動作確認と点検のためであって、業務の一環です」
「業務とはいえ、タダで乗れるならお得じゃん!」
動作確認と点検作業、初めにたどり着いたのはこちらの「パワータワー」
ロープを引っ張ることでシートが上昇し、頂上からの景色を望めるというアトラクション
「なんか怖そう」
「いえいえ、お子様にも人気のアトラクションですので、怖くないですよ」
「え?」
誰?
「よろしくお願いします。アルバイトの西田です」
「今日は、実際の作業は西田くんが教えるんで、わからないことがあったら気軽に聞いてくださいね」
動作確認では実際にアトラクションに乗って、隅々まで安全確認をします
手でロープを引くと、スイスイ天高く上っていく! おもしろ~い!
何度か上がったり下りたりして、違和感があれば報告します
「まあまあ怖いじゃん……」
「あれ? これはお子様でも楽しめるアトラクションのハズなんですが……」
「西田さん、ひょっとして人にものを教えたことがないド新人なのでは?」
「そんなことありませんよ。彼の胸に付いてるバッジを見てください」
「なんですかこれ?」
「これはトレーナーバッジと言います。試験を受けて合格するとブロンズ、シルバー、ゴールドと階級が上がっていくんです」
「それって、何か得するんですか? 質屋に売った時に高く買い取ってもらえる?」
「売りませんよ! 階級が上がることで、運転できるアトラクション数が増えたり、他のスタッフをトレーニングすることができるようになるんです」
「運転できるアトラクション数が増える……? バイトとして雇われた瞬間にすべてのアトラクションを運転しまくれるのかと思ったら、違うんですね」
「安全第一なので、最初は簡単なものしか操作できません。研修やトレーニングを受けたり、試験に合格することで、ちょっとずつ難しいアトラクションも操作できるようになります」
左からブロンズ、シルバー、ゴールドのトレーナーバッジ。ちなみに、中心で光ってる石はスワロフスキーらしいです
「ちなみに西田さんがつけているバッジはゴールドですが、どれくらいすごいの?」
「担当エリアにあるアトラクションは全て運転、そして教えることができますね」
「おぉ、すごい。やれることが増えると時給も上がるハズ。最高クラスのゴールドバッジをつけてるということは、かなりの時給を……」
「それは、まぁ……ていうか、初対面でそういうこと聞きます?」
「すいません、気になったもので… とにかく、ゴールドバッジをつけてる人に教えてもらえるなら、頼もしいです! 」
「さっきはド新人呼ばわりされましたが、信用してもらえたようで嬉しいです。では、次は人気アトラクション『サンダードルフィン』の点検に向かってください!」
こちらがサンダードルフィン
いわゆるジェットコースターですね。
ちなみに「ジェットコースター」という名称は東京ドームシティ アトラクションズの旧称「後楽園ゆうえんち」で使われたのが最初なんですって! このトリビアはデートの時に使えるぞっ!
サンダードルフィンの乗り場にたどり着いてみると、異様な光景が……。みんな頭を抱えて屈んでいる?
「何これ。あの立ってる人に折檻でも受けたんですか?」
「違います。あれは避難訓練ですね。地震が起きた時はどうするか、具合の悪いお客様がいたらどうするか、年間600回は訓練しています」
「人数も多いし、すごい光景だ。ちなみに、友達と一緒に面接に来た子が『あたし、啓子と一緒のエリアで働きたい!』とか言い出したらどうするんですか?」
「啓子って誰? とにかく希望があれば、なるべく叶えるようにしています。真面目にやってくれるなら、楽しく働いたほうがいいので」
「天国かよ」
それでは、サンダードルフィンの試運転に乗車したいと思います。
極、嫌だけど
「実は僕、ジェットコースターが苦手なんですが……」
「え!? あんなに『アトラクションに乗りた~い!』って言ってたから、わざわざ人気があるサンダードルフィンの確認作業にねじ込んだのに!」
「そもそも、さっきのパワータワーみたいにゆっくり動くなら点検もできますけど、こんな早い乗り物、無理ですよね? 絶対無理! 意味がない!」
「わかりました! わかりましたって! 安心してください。アルバイトに無理強いすることはありません」
「わかっていただけましたか……」
「ただ、今回の場合はジモコロ編集部さんから『取材なので、イヤと言っても乗らせてください』とキツく言われてますので、乗りましょう」
「え」
…………。
席に着いて安全バーを下げたら、気になるところがないか周りを確認。OKなら手を上げます。
これで準備完了。ついに発進です。
「みくのしんさん、手がよく上がっていて良いですね~(笑)」
「関根さん……」
「それでは試運転開始します」
プルルルルルルッ!
「関根さん!」
※サンダードルフィンにはカメラやスマホなど、あらゆる手荷物を持ち込むことができないため、途中の映像は公式のPV映像です
プシュー…
この時は他にもアルバイトがたくさん乗っていたんですが、都会の真ん中の遊園地であることと、開園前であることから、声を出してはいけません。それゆえ、凪(なぎ)。
そもそもみんな慣れきっていて、まったく怖くないそうです。
「あ~んもう! 本っ当に怖かったんもぉ!」
「おかしくなってしまった……そろそろ開園しますから入場ゲートに急ぎましょう」
「50分休ませてくれ」
開園~お昼休みまで
AM 10:00 ついに開園!
「やっぱり開園するとちょっと緊張しますね。僕はどのアトラクションを担当したらいいですか?」
「まず担当してもらうのは、『ウォーターキャノン』です」
子供に大人気のシューティングアトラクション。2チームに分かれて、動く的を水鉄砲で狙います。
スタッフは機械を操作するだけではなく、MCとしてマイクを持ち、ルール説明や実況する必要があります。
簡単なアトラクションなので、アルバイトはまずこれから覚えるそう。とはいえ、トレーニングを受けてからじゃないと、操作することはできません。
というわけで事務所にて、ゴールドバッジの西田さんにミッチリとトレーニングを受けました。
「では一回この場所でウォーターキャノンのMCをやってみましょうか」
「え? ここで!? ぶっつけ本番で大丈夫ですって!」
「練習は大事です。まずは僕が見本を見せるので、そのあとみくのしんさんにやってもらいます。勢いがついたところで本番行ってみましょう!」
「お任せください!」
「ちょっとちょっと、みくのしんさん! 結構いいじゃないですか!」
「お見事でしたよ! 笑顔も良かったです!」
「プレイヤーが0人だったし、気を使って西田さんが青チームをプレイしてくれましたからね。ただ、無人の赤チームを応援してるのが辛かった」
もちろん、誰もいない状態での練習だけではなく、本番でもMCの手腕を振るいました。ちゃんと後ろで西田さんがアドバイスしてくれてます。
操作、確認、MCと、やることはたくさんあるんですが、慣れると余裕が出て、実況を盛り上げたり、細かな気遣いができるようになってきました。
結構な数のスタッフ・関係者が見守る中(僕にやらせるのが心配だった?)、大きなミスもなく終了。
意外に好評だったようで、ホッとしました。
「良かった! まさかこんなにちゃんとやってくれると思ってませんでした。というわけで、今からプレゼントとして、純粋にアトラクションをひとつ楽しんでください!」
「労いだー! ありがとうございます! 絶叫マシンは苦手なので、ほのぼのした、スピードのないアトラクションでお願いします」
「ほのぼのした……スピードのないやつですね。OKです!」
「わー嬉しい! 遊園地のバイト、最高~~!!!」
・・・
・・・
「こちらです!」
「お化け屋敷じゃん・レノ」
お化け屋敷「怨霊座敷」
お化け屋敷プロデューサー・五味弘文氏とウルトラテクノロジスト集団「チームラボ」がコラボ! お化け屋敷の面白さを追求した恐怖エンタテインメントです。
「仕事を頑張ったご褒美としてお化け屋敷をプレゼントするって、社会常識を逸し過ぎてません?」
「遊園地のスタッフとして数々のアトラクションを体験してきましたが、本当に最高のデキなんで、みくのしんさんに体験していただきたいなって……」
このお化け屋敷では、入り口の直前で靴を脱ぎます。
「さっきは“怖い演技”をしましたけど、お化け屋敷はジェットコースターと違ってフィクションですからね! お化けなんてこの世にいねーし! そんじゃ軽く楽しんできま~す!」
お化け屋敷に関しては、写真や動画はネタバレになってしまうため、みなさんに内容を見せることはできません。ただし、プレイ中の僕の音声があるので、暇なかたはお聞きください。音量注意です。
~10分後~
このお化け屋敷、スタート地点に立った瞬間、何でも怖くなるスイッチが入ってしまってずっと叫んでしまいました。それくらい演出が怖い。だめ、もう歩けない。
「怖かった?」
「“布団のステージ”は絶対許さない。……ていうかこれはご褒美じゃない」
「それもそうですネ! じゃあそろそろお昼にしましょうか」
「切り替え早っ」