突然ですがお知らせです!
ジモコロフリーペーパーの新作が完成しました〜!!!!
「インターネットのメディアであるジモコロに……フリーペーパー?」とハテナが浮かんだ方もいるかもしれませんが、実は、ジモコロでは過去に2冊のフリーペーパーを作成し、全国で配布しています。
第一号は新聞並みのどデカいサイズだったり……
第二号は黄色い風呂桶がコロがってたり……
そしてこの度、1年4ヶ月ぶりに第三号が完成したんです!
コーヒー豆がコロがった、あたたかみのあるデザインにしてみました!
これまでの人気記事に新規取材をプラスした、大ボリュームの48ページ!
中身をいくつかチラ見せすると……
ポップでかっこいいデザインになったと思うのですが、どうでしょうか。
デザイナーがこだわりにこだわり抜いて、1週間家に帰らず制作してくれました(正直、そこまでこだわらなくてもいいから早く仕上げてくれとは思いました)。
どこで配布されるの?
一体どこへ行けば手に入るのか?
まずは全国の以下の書店で、12/5頃から先行配布を開始します!
(※発送の都合で配布が遅れる場合があります。予めご了承ください)
【長野】栞日
【福井】空中BOOKS
【群馬】レベルブックス
【東京】かもめブックス
【東京】ONLY FREE PAPER
【大阪】スタンダードブックストア心斎橋
【京都】恵文社一乗寺店
【和歌山】本屋プラグ
【岡山】451ブックス
【熊本】長崎書店
【長崎】ひとやすみ書店
(※その他の書店も随時追加予定です!)
また、地方で良いコミュニティを作っている書店やカフェ、ゲストハウスなど、いろんな場所にフリーペーパーを置いていただきたいと考えています。
※「ジモコロのフリーペーパーを置いてもいいよ!」というお店は、設置に関していくつかお願いがありますので、本記事の2ページ目の詳細をご覧ください。
フリーペーパー連動!スペシャル座談会
さて、ここからはフリーペーパー連動コンテンツとして、ジモコロに関わる4名による座談会をお届けします。
この座談会、当初はフリーペーパーのみに掲載する予定だったんですが、
・スポンサーのアイデム社内で、ジモコロって実際どんな反応?
・記事へのリアルな反応が日本のあちこちで生まれてる
・「PV至上主義」から「コンテンツやっぱり大事」なウェブ業界の流れを先取り?
・ライターを育てるのは「覚悟」が大事
などなど、面白い話がたくさん飛び出したため、フリーペーパーだけに載せるのはもったいないということで、今回はWEB上でディレクターズカット版をお届けします!
【座談会の参加メンバー】
藁品:ジモコロのスポンサーである「アイデム」所属
佐藤:ジモコロに立ち上げ時から関わる広告代理店「読売広告社」所属
柿次郎:立ち上げ時からジモコロの編集長をつとめる
ギャラクシー:ジモコロ副編集長。「バーグハンバーグバーグ」所属
アイデム社内でジモコロの反応って?
「今日は『4年目のジモコロ、どうですか?』って話がしたくて、みなさんに公園に集まってもらいました」
「なんで公園なんだよ」
「暗い部屋に閉じこもってやるより、開放的で良いかなと。ではまず藁品さんに聞きたいんですが、スポンサーであるアイデム社内で『ジモコロ』の評判ってどうなんでしょう。『こんなメディアにお金出せるか!』なんて怒られてたりしません……?」
「いえいえ、社内にジモコロのファンがたくさんいますよ! ジモコロをきっかけに入社した社員がいたり、これまで全く接点のなかった社員と、ジモコロの記事をきっかけに関係が生まれたり。担当者として鼻が高いです」
「アイデムといえば求人広告の会社ですよね。そのクライアント先(イーアイデムに求人広告を出している企業やお店)で実際に働く『1日職業体験』の記事に関しては、評判はどうなんでしょう」
「仕事の内容を、体を張って丁寧にレポートしてもらっていますよね。求人に応募する方にとって“実際の現場”って一番気になる部分ですが、それが記事で感じられるようになってる。おかげで掲載企業さんの応募効果は上々だと聞いてます!」
「ということは、あの記事に関してはめちゃめちゃアイデムに貢献できている!? ひょっとして藁品さんがアイデム社内でどんどん出世しているのでは?」
「あ、それは全然ないです」
「ないんかい」
「いや、でも良い記事なのは確か! これは本当」
「人を動かすメディアにしよう」
「柿次郎さんは編集長として全国各地を飛び回ってますよね」
「地方へ行った先で、ジモコロの反響ってありますか?」
「めちゃめちゃありますよ! 地方へ行けば行くほど、読んでもらってる手応えはあります。取材先やイベントで読者の人に声をかけられたり」
「地方に行った時、『ジモコロ読んでるよ!』って言われると、遠くまで届いてる感じがして嬉しいですね」
「あとは取材した長野のお店に『ジモコロで読みました!』ってお客さんが沖縄から来た、みたいな話も聞きました。タクシー会社の求人記事を作ったら採用に繋がったり、ジモコロの記事きっかけで有名になる人が出てきたり、リアルな反響は実感しています」
「いいですね。私自身、ジモコロの認知度が上がってファンが増えて、その結果、アイデムを知ってもらえたらいいなと思ってますから」
ライターには「天才型」と「努力型」の2種類いる
「僕は立ち上げ当初から、『PVみたいな数字を気にしすぎるんじゃなく、ちゃんと面白いコンテンツを作ろう』って言ってたんです。実際、自分たちの足で現地取材して、コツコツ文化をアーカイブする方向性でやってきました」
「2015年頃はまだ、ウェブメディア業界に『PV至上主義』みたいな風潮がありましたよね。でも、業界としてコンテンツを重視する方向に変わってきてると思います」
「PVを稼ぐために『見たい記事まで2〜3クリックしなきゃいけない』みたいなサイトは、減ってきてる気はしますね」
「結果としてジモコロは業界の流れを先取りできてたかもしれないんですけど、『編集』は読者の『一歩先』を常にキャッチしていくのが大切だと思うんです」
「ジモコロは、ライターも一歩先をキャッチできる人が増えてきた印象です。そのあたりはどうでしょう?」
「いかにライターを育てるかっていうのは、どのメディアも抱える課題ですね。WEBライターの需要が高まってて、人材の奪い合いが起きてますから。そこを意識して、副編集長のギャラクシーさんは、新人ライターをすごく育ててますよね」
「大変ですけどね。ライターを育てるのに必要なのは『我慢』ですね。最初は30点の原稿でも、その原稿を書いたことが、後の120点の原稿につながるかもしれない。だから今は我慢だ……と」
「そう、しっかり時間をかけて向き合わなきゃいけないんですよね。だから『最近のジモコロ、地味なネタ増えたな』と思う人がいるかもしれないですが、それは、わざとです。我慢の時……なんです」
「『ジモコロよ、今は泣いてくれ』と」
「泣くのはちょっと……(笑)。でも実際、色んな種類のライターさんが増えてる感覚はあります」
「でしょう? 僕、ライターには『天才型』と『努力型』の2種類がいると思うんですよ」
「その2つは、どう違うんですか?」
「天才型の人は、本人がめちゃくちゃ面白いので、ゼロから強い記事を生み出せる。でも、取材して質問して話を掘り下げていくのは、意外と得意じゃなかったりする」
「なるほど、天才型は自分でゼロからやれちゃうんで、他人に話を聞く必要がないのか。逆に努力型は、ゼロからは苦手だけど、他人の話を聞いてコツコツ発展させたり掘り下げるのが得意、と」
「ジモコロの場合は、主役はライターではなく取材対象なんで、努力型のライターと相性がいいですね。人や仕事、産業の仕組み、文化とかをうまく掘り下げていい記事を書けるんじゃないかなと」
「『努力型』のライターさん、お待ちしてます!」
5年目に向けて、これからの展望
「藁品さんは担当者として、『ジモコロでもっとこういう記事が読みたい!』ってありますか?」
「ジモコロで取材した人の『その後』を再取材した記事ですね。今回のフリーペーパーに収録されていないものだと、衣服標本家の長谷川さんとか」
「あとは一次産業系のテーマも読みたいです。一般的な求人サイトでは農業や林業の求人をあまり扱う機会がないので、知らない世界の話としてすごく興味深くて」
「一次産業に強い求人メディアってすごく需要あると思いますよ! ローカルには仕事自体はあるけど、応募する側とのマッチングがまだまだうまくいってない」
「人と仕事とを結び付けられるようなコンテンツを作りたいっていうのはあります。僕は今までの人生で、『就職』についてはとことん苦労してきたので……」
「いいですね! 5周年に向けて新しいこともやっていきたいです。そういえば、アイデムさんも2020年で創業50周年じゃないですか?」
「おお〜50周年! ジモコロを続けるために、これからもアイデムさんには頑張っていただかないとね! 藁品さんも、もっと頑張って出世してもらわないと」
「ほっといてください」
「ていうかスポンサーのことをもっと丁重に扱えよ」
「たまにヒヤヒヤするわ……」
「いやいや、なんでも言い合える関係じゃないと、ジモコロは成立しないと思ってるんで。次はジモコロの5周年を記念して座談会がやれたらいいですね」
「今回のフリーペーパーが、そのための試金石になってほしい。これを読んでるみなさんも、この機会にぜひ手にとってください〜! リアルに影響を与えるメディアとしての、ジモコロの意思表明でもあるので!」