みなさんこんにちは、温泉オタクのながちと申します。全国訪れた温泉は400超。会社からのおちんぎんを温泉旅行に充てまくっているOLです。
式根島といえば、温泉オタクにとっては憧れの地のひとつ。温泉評論家の野口冬人氏が選定した「露天風呂番付」で、式根島の「地鉈温泉(じなたおんせん)」が東の張出横綱に番付けされているからです。
西の横綱・湯原温泉で撮影した露天風呂番付
しかしまあ、離島となるとどうしても「遠い」「船はなんかハードル高い」「情報少ない」「天候が悪かったら」などと尻込みしてしまいがち。私もそうです。でもでも、島旅はやっぱり憧れますよね。海がすぐ近くにあって、島宿に泊まって、島で獲れた魚を食べて、のんびり過ごして…。地鉈温泉、行きたすぎる…。
というわけで、行ってきました、式根島。
土日の旅なので、自分が一番しんどくないアクセスを選ぶべし
東京から式根島へ行く方法は、ざっくり「船」か「飛行機」の二択です。
船だと、JR浜松町駅から徒歩10分にある「竹芝客船ターミナル」から出航する、ジェット船か大型客船のどちらか。ジェット船は早朝出航で約3時間。大型客船は金曜夜出航で、夜通しゆっくり進み、朝に到着します。※時間は時期により変動
飛行機は、調布飛行場から新島へ行き、連絡船で式根島に移動するルート(10分)をたどります。調布から新島まで30分程度です。
まとめると、「とにかく移動時間を短くしたい」人は飛行機、「船に乗りたいけどさくっと着きたい」人はジェット船、「船旅をじっくり味わいたい」人は大型客船がよさそうです。土日のサク旅なので、自分がしんどくない手段を選ぶのが一番です。
で、私が選んだのはジェット船でした。
土曜日早朝のため、顔に気合が入らない
事前に東海汽船のページでWEB予約を済ませましょう。竹芝客船ターミナルで発券する必要があります。
「きっぷうりば」ですが、予約の人も発券のために並ぶ
出航15分前には発券していないといけないので、安易に「港に5分前に着いときゃいいっしょ」みたいに考えると乗れなくなります。しかも、きっぷうりば、けっこう混んでました。がんばって早めに来るほうが安心。
船の中に売店はないため、ターミナル手前のファミマか、中の売店で、朝ごはんを買っておいたほうがよいです。
いざ出航~!!!朝日がすごいぜ!!!
全席指定席の安心感。Wi-Fiも飛んでます
乗客はだいたい3パターンで、「トレッキング」「サーファー」「釣り人」といった感じ。みなさん大きな荷物を抱えていました。中には折りたたみ自転車を持ち込んでいる人も。すげえ。
竹芝を出航してから横須賀を経由し、いざ島々へ。船酔いが心配な人は、大島に着く直前ぐらいに服用するのがよさそう。ジェット船なのでふつうに動いている分には気にならないのですが、離着港はもうすごい揺れました。大島→利島→新島→式根島…と各停なので、準備しておいたほうが安心です。
体力と天気運に自信がないなら、島内移動はレンタカー一択
式根島の北部にある「野伏港」に到着~!
島内にある「フジイレンタカー」さんを予約
東京はあんなに晴れていたのに、式根島は残念ながらくもり空…。今回私はレンタカーを予約しましたが、徒歩や自転車で巡る方が多いそうです。しかし、レンタカーのスタッフの方によると、「島内は坂が多いので、徒歩はけっこうしんどいかも」。レンタサイクルは「電動をレンタルすれば難なく回れる」としながら、「夏場は暑くて大変そう」だそう。
体力と天気運に自信がなければ、レンタカー予約をおすすめします…!
いざ出発だぞ~!
レンタカーはナビ無し…!GoogleMapsにナビをお願いしてもとんちんかんなことばかり言うので、頼りになったのは紙の地図と島内の案内板でした。
土曜の朝についたら、まずはパンを買う
温泉へ行きたい気持ちを抑えて、まずは島中心部にある「おくやま」さんへGO。土曜日だけ売っている焼きたてパンがあります。無店舗のパン屋「帆風」さんが毎週卸しているそう。「あめりか芋」という地元のサツマイモの天然酵母を使ったものも。
島で一番大きなスーパー。でっかい魚とか売ってます。
午前中に着けば間に合う!
私が買ったのは「秋のあんぱんセット」。こういう島で作られたものを食べるだけで心が満たされるのすごい…。パンをかじれば、完全に島旅エモスイッチが入ります。うきうきで今回のメインの目的地へ。
式根島は温泉の宝庫だけど、水着とサンダル忘れないで~!!
いざ、東の張出横綱・地鉈温泉へ。駐車場に車を停めて階段を降りていくと、こんな光景が。
地鉈温泉はココ
両サイドの岩壁の威圧感、はんぱない。すごい秘境に来てしまいました…。
もはや探検家の気持ち
険しい道を超えて、たどり着いたのがこちらです。
これが東の張出横綱・地鉈温泉じゃ~!
あたりは潮と鉄と硫黄のにおいが混じっていて、ものすっごい力強さを感じます。傍らでは湯底から湧いているところも見えちゃいます。熱そう。源泉温度は70℃を超えるそう。
ピチピチピチと、泡を立てながら湧いています
地鉈温泉は、海水と源泉が混じって適温になるのですが、潮の満ち引きや月の満ち欠けによって温度の具合は変わるようです。湯船っぽく見えるところはかなり熱そう…。どうにか浸かりたい私、見つけた適温スポットはこんなところでした。
ほぼ海
見苦しい水着なのでちょっと隠させてください…。地鉈温泉はじめ、島内の露天風呂は水着着用が必須です。更衣室もないので、事前に着ていくか、階段上のトイレで着替えるか、といった感じでした。なんかもうすごい、ド天然の露天風呂…!
こんな入浴ですが、温泉のにおいと肌感です
源泉近くの「自分適温スポット」を見つけて、波が来るたびにちょっとぬるくなるのがなんとも心地よいです。ふわふわ湯の花も舞っていて、足の裏は温泉成分がうつりオレンジ色に。ガツンとくる塩の湯で、海と一体化した入浴スタイルはまさに「海の温泉の最高峰」。そのとき一緒だったご夫婦と「出るタイミング失いますね…」と話すぐらいの気持ちよさでした。
地鉈温泉のほかに、式根島には「足付温泉(あしつきおんせん)」「松が下雅湯(まつがしたみやびゆ)」という露天風呂があります。シャワーなどが整う温泉施設は、地鉈温泉とほぼ同じ源泉が注がれる「憩の家」も。どこも超最高なのでぜひ足を延ばしてみてください。
足付温泉。かなりぬるめ。透明な炭酸泉です
地鉈温泉と同じ泉質の松が下雅湯。温度管理されていて24時間入れます
松が下雅湯ではしゃぐ私(おぼれてるみたいだな)
憩の家。加水かけ流し、地鉈から直接汲んでいるので超新鮮
式根島に訪れるのに、忘れてはならないのがサンダルです。水着だけ持っていった私、温泉⇔更衣室の移動に大変苦労しました。「海入らないし~」とか思ってもサンダルだけは忘れないでくださいね…!
サンダル忘れると無課金ユーザーみたいになる
島ランチ、島宿ごはん、手作りお弁当……心がめちゃくちゃ温まる
島旅で楽しみなのはやっぱりグルメ。式根島の味に触れるなら、以下がおすすめです。
まず、ランチで訪れたいのは「サンバレー」さん。中華を中心とした定食屋さんで、40年ほどの歴史がある老舗です。ご主人は、東京でサラリーマンをした後に料理人となり、故郷の式根島に帰って来たそう。
「プライベートで多くの有名人が来られますが、色紙はもらいません。式根島の人はワーキャーしない。ワーキャーされないために、ここまで来てくれているのを知ってるから」。ご主人の静かな気遣いが嬉しく、足しげく通う方も多いようです。
名物「ネギトリラーメン」。島唐辛子と一緒に
手焼き牛乳せんべいの販売も行っています。本当においしい
島の宿泊施設は島宿・旅館・キャンプ場・グランピング施設などがあり、選択肢はいろいろ。島宿は約30軒で、どこでも大体、島で獲れた魚は食べられるようでした。今回私が泊まったのは「清水屋」さん。無料Wi-Fiが飛んでいて、コーヒーをいつでも飲めて、マンガなど本棚が充実していて、とっても居心地の良い宿でした。
ザ・島宿といった、アットホームな雰囲気
宿泊した日の夕食。煮物は目鯛、刺身はカンパチや鯛
私と同じようにジェット船で行き返りをするのであれば、推したいのが「手作りお弁当を買っておいて、2日目のランチは船で食べながら帰る」方法。ジェット船の帰りはだいたい昼頃なので、ちょうどランチタイムとかぶります。
お弁当は、先ほど焼きたてパンで紹介した「おくやま」や、「池村商店」「みやとら」などで買えます。地元の名産品・明日葉(あしたば)が入ったものを選ぶとよいかも。
池村商店で買った「磯のり弁当」。のりの香ばしさが段違い。明日葉の天ぷらも
2日目の日曜午前は、展望台&海岸めぐりで絶景を堪能
温泉をしっかり味わったら、ぜひ絶景めぐりに時間を充ててもらいたいです。島の西部は遊歩道が整備されているので、「ハイキングしたいぞ!」という方はそちらをぜひ。ハイキング熱がそこまでではない人でも、車や自転車で行ける場所に展望台がありました。
「ぐんじ山展望台」は、島南東部の道沿いにある
式根島の南側の海岸一帯は「式根松島」と呼ばれていて、奇岩と松、白浜のコントラストが楽しめます。宮城の松島になぞらえた名の通り、景観がとにかく最高。ちょっと曇り空になってしまいましたが、めちゃくちゃに心が癒されました…。
「泊海岸」は、船が離着港する野伏港の近く
フォトスポットとして人気の泊海岸は、夏は海水浴場でにぎわっています。岩に囲まれていて、貝殻のように丸いふちがなんともかわいらしい。もう少し天気がよいと真っ青で透き通った海が広がっています。
思わずバンザーイしてしまう「神引展望台」
島でもっとも標高の高い神引展望台は、式根島に来たからにはマストで訪れたい絶景スポット。駐車場から階段を100段ほど登るとたどり着きます。晴天の日には、まわりの島々を見渡せるのだとか。
パノラマ撮影をしてみた
開放感が異次元のベンチスポット
あたりは岩々と海、そしてもうもうと茂った森。この迫力に、感動すること間違いなしです。
式根島の魅力、伝えきれない
夜の漁港はめちゃくちゃエモい。満天の星空も
あちこちで猫に遭遇する「猫島」でもあります
養殖場でパシャり。海とともに生活する一端が垣間見れます
おみやげは式根島の本格いも焼酎「しきね」で決まり
取材をしていたら地産の「あめりか芋」を頂きました(ごちそうさまでした!)
ちなみに今回かかった旅費は、船の往復16000円、レンタカー5000円、1泊2食付きの宿泊9000円で、合計30000円。ランチ代やお土産代を考えると、40000円は行かなさそう。あれ、そんなにハードル高くないのでは…?
どこもかしこも美しくて、それでいて優しい。ディスイズ最高の島旅でした。あ~~式根島行くしないです本当に。温泉もマジで、期待通り、そして噂通りのすっごい湯ヂカラでした。ぜひ行ってみてください…お願いします…。
今回訪れた場所
住所 〒100-0511
東京都新島村 式根島610−2
電話番号 04992-7-0337
住所 〒100-0511
東京都新島村 式根島281-1
電話番号 04992-7-0211
営業時間 8:30〜19:00/夏期は21:00まで
住所 〒100-0511
東京都新島村式根島1006番
住所 〒100-0511
東京都新島村式根島1006番
住所 〒100-0511
東京都新島村式根島1006番
住所 〒100-0511
東京都新島村 式根島995−2
電話番号 04992-7-0576
営業時間 10:00~21:30(最終受付21:00)/ 水曜日休館
料金 大人¥200 子供¥100
住所 〒100-0511
東京都新島村 式根島4
電話番号 04992-7-0149
営業時間 9:00〜15:00
住所 〒100-0511
東京都新島村式根島114−2
電話番号 04992-7-0040
(おわり)